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前程万里の姿也
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◆
―― 成程。夢というよりは、俺の深層心理の中で憧れを抱いたモノ、という感じか……。
今目の前で織りなされる水面に浮かぶ映像。不思議そうに見つめていた
八神 修
の瞳に、納得の光が満ちる。
狭い道に猛スピードで突っ切って来た車から、たまたま近くを通っていた子供を咄嗟に庇うように引き寄せた。ありがとうお兄ちゃん! とあどけない笑顔に手を振り返しながら踏み出した先で、身体が沈んだのをハッキリと覚えている。
暗闇の中、暫し警戒態勢をとっていた修だったが、視界に捉えられるのはこの水面とそこに流れてくる景色のみだと分かれば、力んでいた体を弛緩させる。
―― それにしても……あれは風間じゃないのか……?
星ヶ丘で見かけるような、それよりはやや小さめの一戸建ての家から響く笑い声。
家に比べ、少し広めに造られた芝生の庭の上でキャッチボールをする親子がいる。
兄、弟、その父親。どうやら弟の姿は自分らしい。
現実では多忙を極めろくに会う時間すら取れない父が、この景色の中では普通の父親のように子供たちへ笑顔を浮かべボールを投げ返している。
あまりの違和感に思わず苦笑いを浮かべながら、兄らしき人物へ視線をやれば運転手であり秘書である男の顔と瓜二つで。
確かに……兄のように感じる事が無いとは言わないが……、ポロシャツは似合わないな。
ほとんどスーツ姿しか見た事の無い人物たちが、揃って一般的中流家庭が着るような普段着を身に着けているのを見やりながら、『ああ動物好きは一緒か』なんてキャッチボール中大きなゴールデンレトリバーに突撃されている自分らしき人間へ、微笑ましそうに表情緩めた。
ふとそこで、庭に面した家の窓から女性の声が響いて、一瞬修はどきりとする。
オヤツだと呼ぶ母親の声。それは義母の姿だった。強張った肩をすぐに下ろした。
兄とオヤツで喧嘩しては母に窘められ、まぁまぁと曖昧に仲裁する父。少しすればすぐに仲直りしてまた庭へと繰り出す兄弟の姿。
派手に転んで怪我をすれば、母の温かい手で手当てされ安心した表情でそっとその肩に寄りそう自分と同じ顔の……。
それは夢のような家族の情景。きっと、幸せだと言える一場面。
しかし修は知っている。それは夢とすら呼べるものではないことを。
微笑ましくは思うものの、そこに自身を当てはめることなど出来るはずもない、否、したくはない。
強い決意を宿す瞳に幻を映したまま、修の脳裏に積み重ねてきた経験という名の思い出たちが過った。
祖父の代で成り上がった家系を維持すべく、父は跡継ぎ確保として自分を母から引き離した。自分の命を救うため、母にとっては脅しと同義だと分かった上で。
当然の如くそんな父や義母に対して生まれる溝。
成長すればするほど修の心は冷えていた。
そんな修に、寝子島に来てから徐々に変化が訪れる。
それは実家に居ては決して得られないものたちとの出会い。新たな出会いはまだ若く力蓄える心に、次々と違う視点を与えてくれた。
そうして修は、八神の父母の、彼らは彼らなりの愛情をもって自分を見てくれている事を知る。例えそれが、世間一般的な『温かい家族』とは程遠くとも。
だからだろうか。どんなに増えていっても、ペットたちを受け入れてしまうのも。
腹心の風間に時折情を見せたり、沢山の兄弟が居る明るい女性を愛したのも。
修の根底には「家族」を求める心があった。
自己の心理を分析すれば、素直に修はそれを認める。
その上で目の前の光景を求める道は選ばない。それを欲しがるほど、もう自分は子供ではないから。
それを証拠とするように、『母』として水面が映したのは今の義母。
本当の母を乞うことなど、今の自分には必要はないから。
……あの一度だけで十分だ……。
人は1人で生まれて1人で死ぬ。
今の修が悟る真実。
他人と完全に理解し合うことなど出来ない。孤独、寂しさ、満たされない想いは一生抱いて生きていくもの。
だからこそ、それを自覚し飲み込んでいる。飲み込んだままでも、人と関わることは出来るから。人は関わってくれることを知ったから。
そうして得た知識は力となり、更なる繋がりを増やして自分を支えるのだ。
―― 後悔する生き方はしないと、約束もしたしな……。
その約束は意識して進むものではなく、今や修自身の自然な生き方となっていた。
今までも、これからも。自分を誇れるように。
「俺は、俺以外にはなれないよ」
延々と繰り返される映像の自分へと、諭すように語りかけた瞬間、水面は応えるように揺らぎ修の身体を青空の中へと誘った ――
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月24日
参加申し込みの期限
2017年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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