this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
あなたの挑む星幽塔
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
キャットロードを
八神 修
と
恵御納 夏朝
が並んで歩いていた。二人は通りに面した店舗に、それとなく目をやった。どの店も人々で賑わっている。
その中、ひっそりと書店が佇んでいた。真新しい外観に修は逸早く反応を示す。
「恵御納、少し寄ってもいいか」
「僕はいいけど。参考書でも買うの?」
「初めての書店だから品揃えが気になる」
修は入る前に少し笑った。
「折角の日曜日なのに勉強モードが過ぎるかな」
「八神君らしくていいと思うよ」
二人は気軽に書店に入っていく。
白い空間を目にした瞬間、お互いに顔を見合わせた。自然に笑みが浮かぶ。
二人の前に忽然と白いタキシードを着た人物が現れた。
「お客様、再び当館に足を運んでいただき、ありがとうございます」
「ノアさん、お久しぶりです。最初の時も
書店
でしたね」
修は自身の迂闊を笑うような顔で言った。
「はい、芸が足りなくて申し訳ありません」
ノアは頭を下げたあと、夏朝に優しい視線を向けた。
「お変わりはありませんか」
「はい、僕は元気です。あの時の
過去
のおかげかも。えっと、今回も過去を見せてくれるのかな」
「いいえ、今回は趣向を変えまして星幽塔を疑似体験していただきます」
「情報はどのようにして得たのですか」
腑に落ちないという風に修が声を挟んだ。期待した表情で夏朝はノアの言葉を待った。
「過去創造館は次元移動が可能です。一時は星幽塔に滞在していまして、その時に現地の人々から情報を提供していただきました」
「そんなこともできるの!?」
「他にも便利な機能がありまして、いえ、これはまたの機会に致しましょう。早速ですが、疑似体験が可能な世界についてご説明いたします」
二人は話に聞き入った。大した相談もなく、口にした世界は一致した。
「ここが平穏世界なんだね」
夏朝は黄金の装備に身を包んでいた。右手甲には肉球の形をした戦輪が収まっている。同時に愛らしさも兼ね備えていて首には猫型のマフラーを纏わせていた。
隣には修がいた。周辺を窺うように目を動かしている。ゆったりとした服は神々しい白を基調に黒が混ざる。所々にあしらわれた銀色の模様が神聖な文字を思わせた。
夏朝は周囲を眺めながら修に話し掛ける。
「この世界、どこの階層を参考に創られていると思う?」
「第一階層、第六階層にも似ているか」
修の目が草原の一部に向けられた。中程が膨らんだ白い柱が右に傾いでいた。周囲には砕かれたような瓦礫が丸い形で苔むしている。
「……あるいは最後の地、かもしれないな」
「八神君、あっちは森みたいになってるよ」
「確かに。行ってみるか」
木々が密集したところに二人は向かう。捩じれた幹が作り出した暗がりに順々に足を踏み入れた。
「意外と明るいね」
「そうだな。地形も起伏に富んでいる」
大地は寄り集まった根で形成され、激しく波打つ。高木と低木が不規則に生えていた。各々が自由奔放に枝を伸ばす。
修は近場の枝を手で撓らせる。他の枝と絡ませて仕掛けを大地へと繋げた。片膝を立てた状態でしゃがむと一部を手で押した。一気に力を解放された枝が修の頭上の大気を切り裂く。
目にした夏朝は垂れた目を少し引き締めた。
「そうだよ。たまには猫さん思考を離れて、特訓しよう!」
「可愛いヒョウの赤ちゃんが出てきたら」
「その時は、ちょっとだけ、ううん、そんなの思ってないよ!」
夏朝は目に付いた枝を足場にして跳んだ。別の枝に跳び移り、上へと向かう。最後は大きな跳躍を見せた。
中空で右手甲に収めた戦輪を太い枝に飛ばした。ワイヤーと共に標的に絡み付き、任意で急速に巻き上げる。引っ張られた夏朝は他の枝葉に全身を絡め取られ、逆さまの形でぶら下がった。
修は苦笑いで見上げていた。
「恵御納、何がしたかったんだ?」
「えっと、僕の戦輪を使って、枝から枝に高速移動する予定だったんだけど。でも、八神君なら出来ると思うよ!」
「今後の森の戦闘を考慮に入れてやってみるか」
修は周囲の木々の状態に目をやる。寄生植物の類いなのか。上の方に太い蔦のような物が何本もぶら下がっていた。
その一本を目指して修は枝から枝に跳び移る。目と同じ高さの蔦を勢いよく掴んだ。振り子の原理で別の蔦に向かう。
夏朝は体勢を立て直して、おおー、と声を上げた。その直後、一気に興奮から醒めた。
「やっぱり無理があったね」
「こうなる予感はあったよ」
蔦を掴んだ状態で修は周囲の枝に身体を絡め取られていた。不自然な姿勢で力の伝達が上手くいかない。抜け出せない状況に陥った。
「事前の用意は大事だな」
修の周囲に丸い球体が浮かび上がる。個々は水分で出来ていた。星の力で強力な水の弾を飛ばし、不要な枝を撃ち抜いた。四肢が自由となり、修は足から着地した。ぶら下がっていた夏朝を同様の手段で助け出す。
「ありがとう」
「もう少し見ていたかったけどな」
「僕は懲りたよ。森を抜けよう」
苦笑いで奥へと向かう。間もなく見えてきた光が二人を導く。
視界が開けた。翡翠のような色合いの湖が一面に広がる。多くの動物が水場として利用していた。
夏朝は上気した頬で一匹を指差す。
「見て見て、あれって山猫っぽいよ」
「耳の方に特徴があるね。あちらにはベンガルトラがいる。白いヒョウもいるな」
動物達に警戒した様子は見られない。二人の登場を横目で見て軽く尻尾を振っていた。
夏朝は山猫に向かってそろそろと歩く。程良い距離を空けて中腰となった。相手の関心を引くように器用に指先を動かした。
「うーん、来てくれない。警戒してるのかも」
「恵御納、少し疲れてないか? 特別な物は用意してないが、休憩を取ろう」
腰に付けた収納袋からラップに包まれたお握りを取り出した。小さいながらも水筒も用意していた。
敷物は必要なかった。柔らかい下草は天然のビロードのようであった。
二人は湖を眺める姿で座った。
「コップはこれでいいかな」
修は大きな葉を丸めた物を夏朝に手渡す。
「これって、さっきの森にあったものだね」
「現地調達だ。好きなお握りを選んでと言いたいが、どれに何の具が入っているのか。俺にもわからないが」
「選ぶ楽しみがあるよね」
夏朝は迷った挙句、一つのお握りを手にした。ラップを剥がして三角の尖端に齧り付く。断面を見ると具に届いていなかった。思い切って真ん中を噛み千切る。
途端に渋い表情で口を窄めた。微かに頭が震えている。
その様子を横目で見た修は朗らかに笑った。
「梅干しに当たったな。試しに一個、丸ごと入れてみたが、味はどうだ?」
「……量が多いよぉ」
「やっぱりか」
修は背中を押された。見るとベンガルトラが頭を押し付けてきた。飼い猫と同じように手であやす。大きな身体を横たえて腹を見せた。優しく撫でると目を細めて欠伸をするように口を開けた。
「ここが平穏世界で良かった。お握りを食べるかい?」
修は米飯の部分を指で千切って差し出す。ベンガルトラは匂いを嗅いで舌で舐め取った。背中を草に擦り付ける仕草をした。
「わー、いいなー」
夏朝は修を羨ましそうな目で見詰めていた。視界に尖った耳が入り込む。視線を下げると山猫が近寄ってきた。安全と判断したのか。夏朝の膝の上に乗り、瞬く間に丸くなる。
「山猫さん、毛並みがいいね」
丸まった背を丁寧に撫でる。慣れたところで山猫の頭に頬を擦り付けた。相手は顔を上げて同じように頬を合わせる。
「山猫さん、とてもかわいい」
甘く蕩けた顔で山猫を抱き締める。温もりを胸の中に入れて、ひたすらに柔らかさに没頭した。
少し強い風が吹いて我に返る。夏朝は修の方に目を向けた。
ベンガルトラに修は半ば組み敷かれていた。頬を大きな舌で舐め上げられ、どことなく笑顔が苦しそうに見えた。
「……八神君が、もふもふされているんだね」
「動物に好かれる謎体質も度が過ぎると、少し困るね」
「えっと、たぶん、これからが本番だと思う」
夏朝は周囲に目をやった。黒ヒョウに似た動物がいた。ピューマやサーバルキャットに酷似した動物は群れを成している。全ての動物が一時も目を逸らすことなく、二人を眺めていた。
多くの動物達に揉みくちゃの歓迎を受けた二人は少し疲れた顔をしていた。
「お楽しみいただけたでしょうか」
白い空間でノアが微笑みで迎える。修は体内の余熱を吐き出した。
「猛獣の相手は思っていたよりも疲れました。でも、貴重な体験ができました。ありがとうございます」
「僕も楽しめたよ。それと、これは前に払えなかったから、受け取って欲しい」
夏朝は両手を添えて紙幣を差し出す。ノアは少し間を空けた。
「このような高額紙幣を受け取るのは憚られます」
「感謝の気持ちはわかるけど、ここは俺と折半にしよう」
修は自身の五千円を夏朝に渡した。改めて一万円をノアに料金として手渡した。
「ご利用、ありがとうございました」
「でも、なんか、少し足りないような気がする!」
夏朝は走り出した。修が後を追い掛ける。
「どうするつもりだ?」
「和菓子の猫丸堂で肉球モナカを買ってくる!」
「そういうことですが、ノアさん、いいですよね?」
「肉球モナカですか。初めて聞きました。世界は広いですね」
どこか人間らしい口調でノアは二人に向かって微笑んだ。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
黒羽カラス
ファンレターはマスターページから!
過去創造館を舞台にした
なんちゃって星幽塔
は、
皆さんのアクションに助けられ、無事に終わりを迎えることができました。
ご参加、ありがとうございました。疑似体験なので従来の星幽塔とは勝手が違ったと思いますが、
満足して頂けたでしょうか。アクションは上手い具合に分散しました。
私が提示した四つの世界の全てを紹介することができました。創作者冥利に尽きます。
過去創造館はシリーズ物ではありませんが、館の仕様は同じでリアルな体験が売りになっています。
今回は次元移動で得た知識を元に疑似の星幽塔を創造しました。どこまで話が広がるのでしょうか。
閃き型なので当の本人にもわかりません。今後の私の
妄想
閃きにご期待下さい!
今はまだ、何も考えていませんが、ははは(虚ろな目で乾いた笑い)。
では、また次のシナリオで会いましょう。
↑ページトップに戻る
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
あなたの挑む星幽塔
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
バトル
動物・自然
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月14日
参加申し込みの期限
2017年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!