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妄想<ウソ>が現実<ホント>になるところ。それが、らっかみ!
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【摩天ラヰド】
こちらもまた生真面目な元風紀委員、
矢萩 咲
。
「ウソが本当に? まぁ、カオスな一日だというのは理解したわ。だからといって、はしゃぐつもりもないけれど」
なんだか外が楽しそうなことになっているのは分かりましたけれど、そこに乗っかってウソをつくだなんて、潔癖な咲には考えられません。
「いくらなんでも、大学生になってまでこんなことには付き合ってられないわ。こういう時は部屋でおとなしくしてるに限るわ……じゃっ」
誰ともなく言ってぴしゃりと扉を閉め切って、咲は部屋にこもってしまいました。
こうして咲のエイプリルフールは、なにごともなく過ぎていったのでした……。
と、思いきや。
夜も更けた頃、こつこつと窓をたたく音が、退屈にまどろむ咲の意識を引き戻します。
いぶかしみながら、木刀片手にカーテンを引いてみますと、
「と……亨君?」
「良い夜だ。お迎えに上がりましたよ、お姫さま」
そこには恋人の
七峯 亨
が、いつもの不敵な笑みを浮かべるままにたたずんでいたもので、咲はぽかんとあっけに取られてしまいました。
「亨君、それは?」
驚いたのは、それだけではありません。
「もしかして、さっきのメールが……?」
「ああ。どこかの粋な神さまが、聞き耳立てていたらしいぜ」
実はさきほど咲のもとへ、彼からメールが届いたのです。そこには写真が添付されていて、『こいつとなら空も飛べるぜ』! なんて……画面の中へ現れた、バイクにまたがりカッコつける亨の少年らしい屈託ない笑顔に、咲はほっこりと胸をあたたかくしたのでした。
そして今、窓の外に彼は浮いていて、バイクの前後輪は往年のSFよろしくくるりと横回転。反重力は重力の鎖を断ち切って、ふわりと浮かび上がっています。
にか、と彼はあけっぴろげに笑います。そうしていつものように手を差し伸べて、咲を未知なる経験へと誘うのです。
「さぁ、いっしょに飛ぼうぜ!」
「えっ? で、でも、ふたり乗りは違反じゃ……」
「なあに。夜空じゃ法も、俺たちに追いつけやしないさ」
などとうそぶく彼に、咲の胸もとくんと弾みます。
正直に言いまして……そんなのはあんまりにも、楽しそうなのです。心惹かれてしまうのです。
「じゃ、じゃあ……うん。一回くらいなら、いいかしら?」
思わず頬をゆるめて彼の手を取りながら、咲もまた、思ってもみなかった言葉を口にしたのでした。
「『今日だけは……バイクにふたり乗りしても、怒られない』」
愛しい恋人を背に乗せて、さっそうとバイクを駆る。これぞまさしく、男のロマンと言えましょう!
「そら、飛ばすぜ! 振り落とされるなよ、咲!」
「ふっ。咲を誰だと思ってるんだ? そんなヘマをするものか、きゃあっ!?」
ぐん! と急加速。
しがみついた咲の豊かな胸が背中でつぶれる感触も心地よく、亨はグリップをひねりスロットル全開! なにしろ空の道には標識もなく、警察がサイレンを鳴らしながらスピナーで追いかけてくることもありません。思う存分に、スピードと夜風を楽しむことができました。
「ああ、もう。今日も神魂は相変わらずだわね!」
「然り、だな。けどたまにはこんなのも、悪くはないもんだろ?」
「まぁ……そうね。たまにはね」
星屑の尾を引きながら、バイクは夜空を駆け抜けます。時には景色をじっくりと堪能すべく、ゆっくりと。時には刺激的に、ぐんとスピードを上げて。
夜の美しさと自由な解放感は、やがてふたりを言葉少なにしていきます。月と星の明かり、撫でるような夜の風、たがいのぬくもりだけが、ふたりの全てへと変わっていきます。
そうして物言わぬまましばらく飛んで、九夜山の頂上、さらにその直上へ舞い上がると、亨はバイクをぴたりと止めました。
「……たとえこれが一夜の幻だとしても、千の夜に勝るだろう。咲と飛ぶ空には、それだけの価値があるさ」
「亨君……」
柔らかな双丘を間に挟んでさえ、咲の鼓動ははっきりと伝わりました。そこに感じ入る、亨自身の想いもまた。
現実を彼女とともに歩むことも、幾度となく交えた剣も、その思い出すべてが宝物。けれど時として、こんな夢のような一瞬がするりとそこへ並び、変わらない輝きを放ち始めるのです。
そんな瞬間を彼女とともに過ごせることが、亨はたまらなく嬉しいのです。
「さあ。フィナーレだ!」
叫んで再びアクセルを開け、バイクは光条を引きながら走り出します。
月をバックに飛翔しながら、亨は咲の感極まったような口ぶりを背に聞きました。
「ああっ、寝子島って……なんて綺麗!」
ふたりはきっとこの夜景を、生涯忘れることはないでしょう。
夜間飛行を心行くまで堪能してから、亨は咲を彼女の家まで送り届けてくれました。
「今日は、エイプリルフール。この馬車もじき南瓜に戻る……その前に。おやすみ、シンデレラ」
「ええ。ありがとう、亨君……今日は楽しかった」
別れの前に、咲は彼の頬へと、ついばむようなキスを寄せました。
「また……誘ってね?」
「もちろんさ」
ふたたび夜空へ舞い上がる恋人を、咲は儚げに見送ります。なんだか離れがたくて、別れが寂しくて。両手を胸に組むその姿は、まぎれもなく恋する乙女です。
けれど彼はまた、こんなふうに咲を連れ出してくれるでしょう。咲が呼んだならいつだって、お迎えの馬車を駆り飛んできてくれることでしょう。
「……おやすみ。亨君」
微笑む咲はつぶやいて、そうっと静かに窓を閉じました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月09日
参加申し込みの期限
2017年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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