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「あ、猫」
古本屋を出たところで、向かいの壁の上にいる2匹の猫を見つけて、
八神 修
はそちらに近寄った。
驚いて逃げられないように距離を取って一度止まり、それ以上進んでいいか伺う。猫たちは毛づくろいをやめてじっと見つめてきたが、逃げそうなそぶりを見せないので、ポケットから取り出した常備品のカリカリを手に近づいた。
(こいつ、コロコロしてるな)
飼い猫だろうか。人慣れしているようだし、と思っていると、ドアチャイムが鳴って
恵御納 夏朝
が肩から提げたキャンバスバッグに、買ったばかりの本を押し込みながら出てきた。
「あ、猫さん」
すぐに壁の猫に気付いて、ぱたぱた駆け寄った。
「かわいいねえ」
互いをなめ合って毛づくろいしている姿に癒やされる思いでしばらく見つめてから。
「八神くん、無駄足踏ませちゃって、ごめんねぇ」
横の修を向いて、夏朝は胸の前で両手を合わせた。
まさかそんなことをされるとは思わなかったと修は少し驚いて首を振る。
「いや、俺も楽しんでるし。でもそんなことを言うってことは、あきらめたのか?」
「んー。きょうはね。もう知ってる古本屋、ないし」いつまでもここにいては店の邪魔だろうから、と肩を並べて歩き出す。「でも、探すのはあきらめたわけじゃないから」
「そっか。
じゃあこのあとどうする? ずっと歩きっぱなしで、疲れたんじゃないか? どこか店にでも入るか?」
「そうねえ……」
時計は午後4時を回っていて、もう6時間も古本屋巡りをしていたことになる。楽しくて気付けなかったが、気付いてみると足が痛むし、お昼を食べなかったせいでおなかも空いていた。
――そういえば。
「八神くん、『こねころころ』ってお菓子、知ってる?」
「こねころころ?」
「うん。あのね、前に『寝子島美味しい物フェスタ』ってあったじゃない? あれで売られてたおまんじゅうなんだけど、すっごくおいしかったの。子猫の形しててねぇ、かわいくて……」
「へぇ」
これっくらいの大きさで、こんな形で、と指で宙に描く夏朝の説明に、修も興味が沸いてきた。
「ちょっと待って」
スマホを取り出し、検索をかける。スイーツの情報サイトで、それらしい物が画像付きでヒットした。
「これ?」
「あ、うん。そう。これ……」
一緒に掲載されている口コミ情報はどれも好反応で、夏朝はなんだかうれしかった。
製造販売元の和菓子屋以外にも、何軒か置いてある店の名前が出ている。
「ここなら今いるとこから近いな。行ってみるか」
「うん」
はたして訪ねて行った先の和菓子屋でお目当ての『こねころころ』を発見できた夏朝は、もうそれだけで大満足、外出した甲斐があったというように、軒下の外席に修と並んで座りながら、笑顔で運ばれてきた『こねころころ』を見ていた。
それぞれ顔と反対側の背中部分に、つぶ・こし・★・チョコと小さく書かれている。中に入っているあんの種類だろう。
「『おやねころころ』っていうのもあるのか」
店内に貼られたメニューの文字を見て、修がつぶやく。頼んでみたかったが、すでにきょうの分は売り切れてしまったと店員に謝罪されてしまった。
「かわいすぎて、逆に食べづらいな」
と言いながら写真を撮る修に、夏朝はふふっと笑う。
「つきあってくれたお礼に、ここはおごるから。いっぱい食べてね」
「ありがとう。でもいいのか?」
「いいよぉ、これくらい」
好意は無にするものではない。じゃあ遠慮なく、と真っ白な外見の白こねこに手を伸ばした。
「探してる本、見つからなくて残念だったな」
「うん……」
夏朝が探していたのは、寝子島や不思議な伝承が載ってる本だ。
「有用な情報が載ってる本は、やっぱり見つかりにくいものなのかな……」
もし持っているのが自分だったら、やはり古本屋には売らないで、大切に持っているかもしれない。夏朝はため息をつく。
「でも、いい物も見つかったから……」
いい物とは猫の専門雑誌のバックナンバーだ。町猫特集で、プロの写真家によるカラー写真がたくさん掲載されている、猫好きの夏朝にはたまらない逸品である。猫が好きなことには負けていない修が雑誌の山から見つけてくれたのだった。
譲ってくれたが、修もこの本をほしかったのを知る夏朝は、「見る?」と脇に置いたバッグから取り出そうとする。
修は止めた。
「いや、汚しちゃうかもしれないからいいよ。
ただ、今度貸してほしいな」
「うん。分かった」
手を止めた夏朝の向こう側で、気軽に食べ歩きをしたい人のために店先にしつらえられたショーウィンドーから『こねころころ』を買って行く者たちの様子が見えた。
そのうちのひとりを見て、修は「おや?」となって、先にチェックしたメールのことを思い出す。
「確か……ああ、やっぱり」
志波 武道
から来ていたメールに書かれていた探し人の特徴と一致していた。
「どうかしたの?」
「うん。さっき、こういうメールがきてて……」
夏朝に軽く説明をして、確認のためもう一度そちらを見ると、少女はほかの3人と一緒に談笑しながら歩き出していた。
「違う、のかな?」
今まで見かけたことのない少女ではあったが、写真が添付されているわけでもなく、旅行バッグを持っている中学生ぐらいの髪の長い女の子、では確証が持てなかった。
ひとりじゃなくグループでいるようだし、長髪というわけでもない。
はたして声がけしていいものか。迷っているうちに、彼らはどんどん離れていく。
それでも気になったので、武道に目撃情報として一報を入れておくことにした。
(まあ一応念のためだ)
スマホをしまい、残りの『こねころころ』をきれいに食べ終えて席を立つ。
「また来ような。今度は『おやねころころ』を食べに」
修の言葉に、夏朝は「うんっ!」と笑顔で応えた。
そのころ、目撃情報のあった場所へ向かう喬たちと別れて、武道はひとり駅前へと戻っていた。
「やっぱ情報があれだけじゃ、どうしても確実性に欠けるからねえ」
はっきり言って、あれだけだと該当する少女はごまんといる。やはり決定的な特徴が必要だ。
長時間そこに立っていたなら駅員なり売店の販売員などが覚えているはず、との推測どおり、彼女のことを覚えている者は何人もいた。
「あーあーあの子ね。何時間もあそこの壁の前に立っててさあ。ずっとスマホいじってたわー」
売店のおばさんは武道の質問に気軽に応じて、彼女の服装についても教えてくれた。気になって髪型についても一応聞いてみると、ショートカットだったという。
「え? マジすか」
「ええ。結局待ち飽きたらしくて、あっちへ歩いて行ったわよ」
と正面の大通りを指さした。
さっきの目撃情報といい、参道商店街への道は正しくたどっているようだ。
(んー……。商店街のほうへ戻って、なじみの店の人たちにでも聞き込んでみるか)
店主というものは、前を通り過ぎる客を案外と見ているものだ。新情報を打ち込んだメールを配信したところで、入れ替わりにスマホが鳴った。修からのメールだった。ついさっき、メールにあったような特徴の少女が前を横切って行ったという。「おお」と思わず声に出し、詳しく電話で聞こうとしたところで電話の着信音が流れた。
発信者は後輩の
御剣 刀
からだった。しかもこちらは紗那と一緒だという。
「ほんとかよ!?」
一気に物事が進展したことに、武道は興奮する。
一緒なら話が早い。すぐ喬に連絡するから居場所を教えてくれと言う武道に、刀は答えた。
『それは、ちょっと待ってくれませんか』
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月29日
参加申し込みの期限
2017年06月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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