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甘い物は好きですか
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もうじき4月。冬の寒さは消え、桜も開花して、休日のたびに各所では花見の宴が開かれているというのに。
定食屋『おにざき』は、今週も閑古鳥だった。
お昼時には空席が目立ち、花見用の仕出し弁当の注文1つ入っていない。
「ふふふ……それもこれも全て、まともに働かないマダオのせい……」
店のロゴが入ったピンクのエプロン姿でひと気のない店内に立ちながら、
鬼崎 あやめ
は思い詰めた声と表情でトレイを両手で握り締める。
マダオとは、「まるで駄目な叔父さん」の略である。
「もはやあの人には期待するだけ無駄! そして私が動かなければ何も変わらないと悟りました!
なので! 勝手にイベント始めて集客率を増やそうと思います!」
ばばーん、と大きく引き延ばした「富士山牧場の採れたて玉子プリンパフェ」の写真が載った手書きのポスターを店内の目立つ位置に貼る。
栃木県は那須高原にある富士山牧場と提携、入荷した卵をふんだんに使った絶品プリンパフェ。
「でかい! 甘い!」をコンセプトに、ひたすらアイスもフルーツも生クリームも盛りに盛った特大パフェは珠玉の逸品。
「これで! なんと! 税込みたったの800円!! 価格はかなりお勉強させてもらっております!!
今回さらにさらにさらになんと! 10杯完食したら無料!!」
もちろん完食できなかった場合はチャレンジ料として9,000円をいただくという企画である。
「これなら大盛り上がり間違いなしです! ふふふ……これで今月は勝った!」
黒字間違いなし、とグッとこぶしに力を込めたところで、がらりと表のドアが開いた。
すわお客!?
「あやめちゃん、来たよー」
矢萩 秋
だった。
「あ、秋さん。宣伝役引き受けてくださって、ありがとうございます」
「いいっていいって、これくらい。あやめちゃんにはいつも下の妹がお世話になってるし。
何よりこういうときは同業者同士、助け合わなきゃ。女が廃るってもんさね」
「秋さん……」
なんて男前、と感じ入っているあやめの前、秋はテーブルに用意済みだったビラの山を手に再び外へ出て行った。
参道商店街の入り口で、これはと思う人に向けてビラを配りながら呼び込みを開始する。
「えー、本日から限定イベント「パフェチャレンジ」をやるさね。パフェ10杯完食したら無料だよ。いかがですかー」
あざやかな南国の花柄の色彩と動きに反応して、秋は反射的、そちらに手を突き出した。
「え? わたし?」
あんみつ屋を出た直後、すぐ目の前に差し出されたビラに、紗那は驚きつつ目を止める。
「あー、あんみつ食べたばっかりか。こりゃ失礼したね」
少女が出てきた先が『甘味処 あんみつ屋』であることに遅れて気付き、謝って離れようとした秋の手からするりとビラを抜き取って、紗那はその内容に目を通した。
「玉子プリンパフェ、ですか……おいしそうですね」
「あやめちゃんの自信作だ、そりゃうまいさ! 折り紙付きだよ!」
全力で絶賛されて、紗那はふむりと考えた。
「食べたいんですか?」
脇で見ていた時子が訊く。
「わたし、お昼食べてないんです。さっきまでがお昼でメインとすると、これってデザートですよねっ。デザートは食べてもおかしくないですよね? デザートは別腹とも言いますしっ」
だれを説得したいのだろう? だれかに何か言われたことがあるのだろうか?
「いいんじゃないの? 食べるのはお嬢ちゃんなんだし。お嬢ちゃんが食べたいって思うんならさ、だれに言い訳する必要もないよ」
なんか分かんないけど、とりあえず言っておく秋に、紗那はうなずいた。
「食べたいです。10杯は無理かもだけど」
「んじゃ、おいで。案内したげるよ。
あ、そうだ。私の名は矢萩秋。シーサイドタウンにある和菓子屋『萩屋』をやってるさね」
「中山紗那です。お昼に本土から来ました。よろしくお願いします」
礼儀正しく頭を下げる姿勢のきれいさを見て、いいしつけを受けた、本当に「お嬢さん」かもしれないと、秋は思った。
「おーい、あやめちゃん。団体さんのお着きだよー」
紗那たち5人を連れて定食屋おにざきの入り口をくぐった秋は、先までと打って変わって奇妙な顔をしているあやめを見つけることになった。
「おいおい、どうしたの? あやめちゃん」
「秋さん……」
秋を見て、泣くのを我慢していた顔から、今にも泣きだしそうな顔になる。
「あやめちゃん!?」
「ひどいんですよぉ、あのお客さんっ」
わっ、と胸にしがみつかれて驚きながら、秋はあやめの指さすほうを見た。そこでは参道商店街にある薬局「アネモネ」の看板娘
毒島 林檎
が、15杯目の玉子プリンカフェをがつがつかっこんでいた。
「ううう……10杯無料企画なんですけど、もうとっくに10杯超えてるのに2周目だって言って」
20杯食べればいいんだろ? という言葉に、ついうなずいてしまったのはあやめだった。
10杯ワンセットだし、20杯なんて食べられる人がそうそういるわけないし。挑戦者の林檎は細身で、どう見ても20杯も入りそうな体つきしてないし。
「……20杯失敗したら18,000円だと思うと、つい……」
オイシイな、って取らぬ狸の皮算用を。
しかし林檎は最初の10杯と同じくらい、いやそれよりハイペースで5杯をかっこんでいた。このままでは残りも軽々と腹に収めてしまうだろう。
大赤字だ。
そりゃああやめが涙目になるのも無理はない。納得して、秋は肩をぽんぽんしてあやめを慰める。
「あのう……」
「あ、ごめんごめん。
あやめちゃん、お客さんだよ」
あやめに見せるため、秋は少し身をずらして前を開けた。
「あのビラを見て、おいしそうだから食べたいって来てくれたんだ」
紗那や、そのほかの者たちを見て、あやめは目ににじんでいた涙をぐぐぐっと戻すとスマイルになった。
「いらっしゃいませ! 本日はご来店ありがとうございます。今日はたくさん食べていってくださいね」
それから……とんだところをお見せしてしまい、申し訳ありません、と一人一人に自然に触れて、ろっこん
リリスの微笑み
を発動させる。
背後のそんなやりとりなど一切知らず、林檎は15杯目を空にして、16杯目を注文した。
(いっやあ、こーんなおいしいパフェがいっぱい食べられるなんて、幸せだなあ!)
内心ご満悦だが、面には一切出さない。気分は孤独なファイター、食べるために戦っているのだ。
今はただ、パフェを食べきってこの挑戦をクリアすることこそわが使命。
(来月からは2年生だし、弟も無事生まれて、俺もとうとうお姉さんだ)
そう考えるといい気分になって、きょうは朝から調子が良く、このくらい、何でもないように思えた。
16杯目だったが、まだまだいける。
(おいしーのって、いくらでも入っちゃうから不思議だよなあ。
よーし、食うぞー♪)
運ばれてきた玉子プリンカフェにスプーンを刺そうとしたところで、林檎はじっと見つめる視線に気付いた。
「なんだ? あんた……。もしや、あんたも俺と同じで、甘味を求めてここへたどり着いたるのか? ……いいな、同士。あんた、名は?(意訳:パフェとか甘くておいしいよね! 仲良くしようね!)」
「中山 紗那といいます。すごくおいしそうに食べられるんですね! あなたが食べているのを見ていたら、わたしもやってみたくなりました! あなたにはとてもかなわないと思うけど、がんばってみます!」
すでにたい焼き2つにどんぶり汁粉とまんじゅう2個とパンケーキセットとあんみつを腹に入れているんだからパフェ1杯でも十分だろう、とひそかにため息をつきつつ、みんなの後ろで刀は現在位置を教えるメールを打っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月29日
参加申し込みの期限
2017年06月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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