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ドキドキワクワク☆2人きりの校内探索
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常盤 四月
&
藤堂 月乃
の場合
「へぇ、藤堂さんって弓道部なんだ」
ペアになった相手、
藤堂 月乃
と会話をしながら、
常盤 四月
はゆっくりと廊下を歩いていた。
行く先は音楽室。月乃がまず難易度2のヒントを解いてみたいと言ったので、OKして一緒に向かっている。
「かっこいいなぁ。なんていうんだろう、なんかそういう武道みたいなものって絵になるよね」
「たしかに上手い人はそうかもしれないけど、私はまだまだそうじゃないから。それより、部活を掛け持ちしてるほうが私はすごいと思うな」
「うーん、そうかな。あたし自身はすごいなんて全然思わないけど」
「でも、大変じゃない?」
「まぁちょっとはね。でもどっちも好きなことだからすごく楽しいよ」
「本当に絵を描くのが好きなんだね。美術部と漫画研究部を掛け持ちなんて」
「うん、好き。漫画は描くだけじゃなくて読むのも好き。あと、小説も好きかな」
「どんな小説読むの?」
「ライトノベルと、あとBL。そればっかりかな」
「ビーエル?」
「えっと……なんていうか……そう、いわゆる恋愛ものだね」
「そう……恋愛もの……」
「ん? どうかした?」
「うぅん、なんでもない。描くほうも同じジャンルなの?」
「漫研ではBLばっかり描いてるけど、本業ではなんでも描いてるよ」
「本業?」
「あっ、いや、えっと……部活としてじゃなくて、家とかで描く時は好き勝手になんでも描くってこと」
「へぇ、そうなんだ」
実を言えば、四月はすでにプロの漫画家として仕事をしている立場だった。高校生でプロなんてそういないだろうけれど、実際のデビューは小学5年生の時で、今は何本も連載を抱えている。
客観的に見れば、それは自慢できることなのかもしれない。でも学校ではまだ誰にも言っていなかった。言えば、その人は自分の漫画を見るだろう。それはなんだか恥ずかしいから……。
「そこのおふたりさん」
「えっ?」
いきなり声をかけられる。見ると、いつのまにかすぐ目の前に男子生徒が1人立っていた。
「探索は順調かい? 何か困ったことはないかい?」
その言葉で四月は、彼が先程体育館にいた運営側の生徒の1人だということに気付いた。こうしてイベントが始まってからは校内を見回っているのだろう。
「うん、順調だよ。ヒトハっていう人の邪魔も今のところはないし」
「ここを歩いてるってことは、行先は音楽室のようだねぇ。ヒントの答えはわかりそうかい?」
「バッチリだよ。だから絶対景品ゲットできるはず。ね、藤堂さん?」
難易度2についての答え予想は、すでに月乃から聞いていた。
『ピアノの詩人が作りし幻想の最終頁』とはすなわち、『ピアノの詩人と呼ばれたフレデリック・ショパンが作曲した幻想即興曲の楽譜の最後のページ』。
その予想を聞いた時、絶対にそれで正解だと四月も思った。ヒントの内容と完全に一致しているし、これ以外の答えであるわけがない。
「これじゃないかっていうのが1つあるから。絶対に合っているという自信はないけど……」
「そうかい。じゃあ、あっしがさらなるヒントをあげなくてもよさそうだねぇ」
「え、ヒントくれるの?」
四月の問いに、男子生徒は柔和な、それでいてどこか悪戯めいた笑みを浮かべた。
「おふたりさん、フランツ・リストという人物を知ってるかい?」
「フランツ・リスト?」
「それって、音楽家の……?」
四月と月乃の言葉が重なる。四月も、名前だけは聞いたことがあった。
「そう。彼は非常ににピアノの才能に恵まれた人物でねぇ。その超絶技巧で奏でられる演奏は筆舌に尽くしがたい素晴らしさで、聞いた人々はリストの指は6本あるのではないかと噂したそうだよ。そうしてそんなリストに付けられた異名がピアノの……あーえぇと……なんだっけかなぁ。ピアノの……忘れちったなぁ」
(ピアノの……詩人? でもそれは、藤堂さんが言うにはショパンの……)
「こりゃあ申し訳ない。肝心なところをど忘れしちまったみたいだ。これじゃほとんどヒントにならないねぇ。まぁともあれ、あんたたちがうまく正解にたどり着くことを祈ってるよ」
それじゃ、と言って男子生徒が去っていく。その背中を、四月は戸惑いとともに見つめた。隣を見ると、月乃も自分と同じ感情を顔に浮かべているようだった。
「ショパン……じゃないのかな?」
「そんなはずは……たしかにピアノの詩人はショパンの異名のはずだけど……」
「じゃああの人が嘘ついたってこと?」
「わからない……あっ」
「どうしたの?」
「そういえば、リストも似たような異名で呼ばれていた気が……たしかピアノの……えっと……あっ、そう、ピアノの魔術師。あっ、いや……もしかしたら魔術師はショパンのほうだったかも。リストがピアノの詩人で……いえ、でもショパンは……」
つぶやくようにそう言いながら、月乃は何やら考え込み始めてしまった。
通りすがりの男子生徒の言葉によって、月乃の頭の中で完全に固まっていた答えが崩れ初めてしまっていた。
(ピアノの詩人、ピアノの魔術師……どっちだっただろう……詩人はショパンか、それともリストか……。リストだとして、彼の作った曲に幻想というフレーズを連想させるものがあったかしら……?)
わからなかった。ショパンの幻想即興曲で決まりだと、完全にそう思っていたのに。
「藤堂さん、大丈夫? 答えわかりそう?」
「ごめんなさい……まだはっきりとは……」
「謝らなくていいよ。うんとさ、それじゃあ思い切ってどっちかに決めちゃおうよ。ショパンか、リストか。楽譜のある場所それぞれ違うだろうし、どっちかにしぼって探そ」
「でも間違ってたら……」
「いいよ、間違ってても。だから藤堂さんの思うとおりにどっちか選んで。あたしは全然わかんないから」
そう言われ、改めて考えてみる。ピアノの詩人はどちらか。
少しの間考えても、やはりはっきりとした結論は出ない。でも選ばなきゃならない。だったら、と月乃は思った。
だったら、最初に自分が考えた答えを信じよう。
「ショパンだと思う」
「よし、じゃあショパンの楽譜があるところを探そっか。行こ!」
音楽室はもうすぐそこにある。四月とともにそこへ向かい、中に入った。
入った途端、男子生徒2人の姿が見えた。彼らは室内を探すでもなく、窓のそばで何やらぼんやりとしている。
「ショパンの楽譜は……あっ、ここだね」
四月と一緒に棚に置かれた楽譜類を見る。ショパンの名が書かれた楽譜はかなり多くあって、2人でも探すのに一苦労だ。
でもやがて見つけた。
フレデリック・ショパン作曲、即興曲第4番嬰ハ短調。通称『幻想即興曲』。
「これの最後のページだよね」
「うん……あっ」
月乃が楽譜の最終ページを開くと、そこには紙が挟まれてあった。おめでとうございますという言葉、そして景品を受け取ってくださいという文章が続く。
でも、景品は見当たらなかった。文章を見る限りここに一緒に挟まれているはずだけど、どこにもない。
「遅かったみたいだね……」
「ごめんなさい……私が迷ったりしなければ……もっと早くショパンだって決めていれば……」
「何言ってるの、藤堂さんは悪くないよ。悪いのはあの男子。ほんとにもう、なんなのあの人。ヒントだなんて言って、わざわざ惑わすようなことしてさ。リストなんて全然関係ないじゃん」
「でも、彼は嘘をついたわけじゃないし……」
「うー……まぁ何はともあれ、藤堂さんは何も気にすることないよ。景品もらえなかったのは残念だけど、いろいろ喋れて楽しかったし。あっ、そうだ」
何か思いついたようにそう言うと、四月は懐からメモ帳とペンを1つ取り出して、何やら書き始めた。それを終えると、メモ帳の紙をビリッと破る。
「あのさ、これ受け取ってくれないかな?」
「……?」
紙を受け取って、文字を見てみる。書かれているのは英数字で、それが何を示すのかはすぐにわかった。
「私のメールアドレス。景品の代わり……ってわけじゃないけど、もしよかったら受け取って。それと……できれば藤堂さんのも教えてくれない? せっかく親しくなったんだし、これきりっていうのは寂しいから。私、できればもっと藤堂さんと仲良くなりたいからさ。本当に、もしよかったらだけど……」
「常盤さん……」
その言葉に、月乃は嬉しくなった。自分と仲良くなりたいと素直に言ってくれたことが、その思いが嬉しかった。
もちろん、と答え、月乃もイベントで使うかもしれないと用意していたメモ帳とペンを取り出し、自分の携帯電話のアドレスを書いた。それを、四月に手渡す。
紙を受け取ると、四月が嬉しそうに笑った。その笑みに、月乃も同じ表情を返した。
イベントに参加してよかったと、月乃は思った。もしかしたら自分は、景品よりももっと素敵なものを手に入れられたのかもしれない。
「あのさ、ちょっといいか?」
その時突然、すぐ近くから男子の声が聞こえてきた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
北見直弥
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月18日
参加申し込みの期限
2012年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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