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ドキドキワクワク☆2人きりの校内探索
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・
橘 敦志
&
芦屋 佐月
の場合
「ほら見て見て、あっちゃん先輩!」
ペアになってすぐに付けられたあだ名で呼ばれ、
橘 敦志
は内心、やれやれとため息をついた。
「お弁当に、迷った時の防犯ブザーとホイッスル。あと幸運の手乗りサンマ。これだけ準備しておけば大丈夫だよね」
「……校内で迷うことはないと思うぞ。弁当も食ってる時間なんてないだろうし。探索しないで食べるっていうなら別だけど」
「大丈夫! 歩きながら食べるから!」
「駄目。行儀悪い」
「えー……じゃああっちゃん先輩は何持ってるの? どんな役に立つもの持ってきたの?」
「なんにも持ってないよ。そもそも俺、もともとは運営側だし」
イベント参加者の人数が奇数だったことで、当初は1組だけ3人のグループが作られる予定だった。しかしどうせなら全ての組を2人ペアにしたほうが、ということで話し合いになり、敦志が参加者側に回ることを申し出たのだった。
運営側とはいっても、敦志は風紀委員の代表としてイベントがつつがなく行われるように監視、指導をするという外部の立場で参加していた。しかし運営側の生徒は多少の滞りなどはあったものの、敦志から見てしっかりと真面目にイベントを企画し、準備していた。
だからこそ参加者側に回ったのだ。これ以上は自分が見ている必要もないと、そう思ったから。
その結果ペアになったのがこの少女、
芦屋 佐月
だった。
「それは聞いたけど……はっ! ということは、あっちゃん先輩は景品の隠し場所を知ってるんじゃ……?」
もちろん知っている。監視する立場としては当然、どういうところを参加者に探索させるのか知っておく必要があったから。危険のある場所を探させるわけにはいかない。
「知らないよ。聞いてないからな」
しかし、敦志は嘘をついた。知っていると答えれば、教えてとせがむだろう。それは不正だし、そもそもそんなの彼女だって楽しめない。
「なんだー……知ってたら絶対一番いい景品ゲットできたのにー……」
「仕方ないだろ。それに皆、自力で探してるんだ。芦屋も自分の頭で考えて、頑張って見つけなよ」
「あっちゃん先輩も一緒に考えて探してくれるんでしょ?」
「まぁ、どうしてもわかんなくてギブアップっていうなら、少しは手助けしてもいい」
「じゃあギブアップ!」
「早すぎだろ……」
「だってヒント見ても全然わかんないんだもん。だからペアの人を頼りにしてたのに、あっちゃん先輩が手伝ってくれなきゃ景品もらえないよ」
「簡単にあきらめるなよ。それに、別に絶対に景品を手に入れなくてもいいだろ。このイベントを芦屋が楽しめれば、それが何よりの景品なんじゃないか?」
「楽しんだうえで景品をもらうのが一番いいよ」
「そりゃそうだけど……。まぁ何はともあれ、最低限の手助けはしてやるよ。それよりどこに行きたいんだ? 適当に体育館出てきたけど、まだそれすら決まってないだろ」
「そういえばそうだったね。うーん……どこがいいだろ」
「それじゃあ、一番簡単な音楽室がいいんじゃないか? 簡単な謎なら一生懸命考えれば、答えが見つかるかもしれないぞ」
「わかった。じゃあ音楽室にする。行こ、あっちゃん先輩!」
にこりと笑って、トコトコと佐月が駆け出す。小さな背によく似合った、どこか幼い走り方だった。
(元気なのはいいんだが、なんか危なっかしいな……)
自分がペアになってよかったかもしれないと、敦志は思った。仮にも3年である自分なら何か不測の事態が起こっても対処できるし、それを未然に防ぐこともできる。
それに気がかりなこともある。放送で流れてきた、ヒトハという人物の参加者への妨害宣言。それほど危険なことはしないと思うが、佐月みたいな子は自ら罠に飛び込んで、あらぬ怪我をしかねない。
「あっちゃん先輩、早く早く!」
廊下の先で、佐月が手招きしている。子供みたいに愛らしいその姿に、多少ほほえましい気持ちになりながらも、やはり湧いてくるのは不安のほうが大きかった。
「はいはい、今行くから」
まるで保護者のような気持ちで佐月の小さな姿を見つめ、敦志はやれやれと彼女の後を追った。
敦志の手を引くようにして進んだ廊下の先に、やがて音楽室が見えてきた。
「到着ー♪」
音楽室の戸は少しだけ開いていた。その隙間から見える限りでは中に生徒の姿はない。足音や話し声もない。どうやら急いだおかげで、一番乗りを果たせたようだ。
「さっ、探索開始だよ、あっちゃん先輩。ちゃんと助けてね」
「あんまりあちこち探しまわるんじゃないぞ。楽器とか壊したら大事になる……ん?」
「大丈夫。わかってるよ。それじゃ、おじゃましまーす」
「あっ、ちょっと待て」
「わっ……!」
戸を開けて中へ入ろうとし、でも足を踏み出そうとしたところで、いきなり腕が後ろに引っ張られた。
ゴトン!
ほとんど同時に、目の前に何か落ちてくる。黒板消しだった。白いチョーク粉がたくさんついていて、落ちた瞬間、それがぶわっと辺りに舞った。
「ふぅ、間一髪だな……」
敦志が背後で言う。佐月の腕は彼に掴まれていて、どうやら危険を察して引っ張ってくれたみたいだった。
「わぁー……これってもしかして放送の人の悪戯なのかな……?」
「たぶんな。それより大丈夫か? 粉、かからなかったか?」
「うん。大丈夫。ありがと、あっちゃん先輩」
もし直撃を受けていたら、頭も服も粉まみれだったはずだ。頼りになる先輩に、佐月は心から感謝した。
黒板消しを隅によけ、改めて音楽室の中へと入る。
「気をつけろよ。中にも何か仕掛けられてるかもしれない」
「うん。わかってるー」
もう引っ掛からないぞ、と心の中でひとりごちながら、室内を見回す。それからヒントを頭に思い浮かべてみた。
(ピアノの詩人ってきっとピアノの上手い人のことだと思うんだけど、そんなの知らないしなー……。もう1つのほうは『運命を紡ぎし者の絵の裏側』……。運命を紡ぎしってなんのことだろ……?)
「どうだ、わかりそうか?」
「むー……全然わかんない。あっちゃん先輩、助けてよー」
「……絵っていうのは、なんのことかわかるか?」
「絵? うーん、音楽室に絵なんかある?」
「あるだろ。顔の絵が」
「顔……あっ!」
叫ぶと同時に、入口側の壁の上のほうを見上げる。そこにたしかに絵があった。昔の作曲家(演奏家? 音楽家?)の人たちの肖像画。
「そっか。絵の裏って、あれの裏側……」
「どうした?」
「……あんなにいっぱいあったらどれを探せばいいかわかんないよー」
「運命って曲、知ってるか?」
「運命……あっ、なんか聞いたことある」
「作曲した人は?」
「知らない」
「……でもベートーベンっていう名前は聞いたことあるだろ?」
「うん。知ってる。モーツァルトも知ってるよ」
「運命を作曲したのはベートーベンだ。つまり」
「わかった! ベートーベンの絵の裏を探せばいいんだ!」
「……俺、ほとんど答え言っちまったなぁ」
改めて、壁に並んだ肖像画たちを見上げる。記憶の中に、かすかにベートーベンの顔はあった。そのおぼろげな記憶と絵の顔を照らし合わせていく。
そして、見つけた。
「あっちゃん先輩、肩車して」
「肩車?」
「だってあたしじゃ届かないもん」
「じゃあ俺が取ってやるよ。机を台にすれば届くから」
「ダメ。自分で景品取りたいもん」
「……わかったよ」
渋々という感じだったけどながらも敦志はしゃがんで、肩車の体勢になってくれた。
えっしょ、と彼の肩にまたがる。
「いいか? 行くぞ?」
「うん。いつでもいいよ」
敦志がゆっくりと立ち上がる。するといつもは絶対に届かない高さまで目線が動いた。肖像画にも余裕で手が届く。
手を伸ばし、ベートーベンの肖像画の裏を手で探る。すると何か紙のような物に触れ、それから硬い物にも手が触れた。
『私に触るな!』
「きゃぁっ!」
その瞬間、いきなり声が聞こえてきて、思わず手を引っ込めた。同時に体を後ろにそらしてしまい。
「お、おい、何やって、うわっ!」
「わわっ!」
景色がぐらりと揺れ、敦志の肩から足がするりと滑り落ちた。声を上げる間もなく、体が落ちていく。
「危ねぇ!」
敦志の声。それから、衝撃。でもそれほど大きいものじゃなかった。
「ふえっ……?」
目の前にあるのは、敦志の顔。背中に感触があった。床の感触じゃなくて、腕の感触。
とっさには何が起こったのかわからなかった。でも視線を動かして自分の状態を確認した時、落ちる寸前に敦志に抱きとめられたのだと理解した。いわゆるお姫様抱っこの状態だ。
「間一髪……」
さっきと同じ言葉を敦志が言う。
「びっくりしたぁ……」
「それはこっちの台詞だ。たくっ、何やってんだよ」
言いながら、敦志が抱擁を解き、床に降ろしてくれる。
「だって、いきなり肖像画が喋ったんだもん。あっちゃん先輩も聞いたでしょ。『私に触るな!』って声」
「まぁな……でも肖像画が喋ったわけじゃない。ほら、正体はあれだよ」
敦志が示した先には、テープレコーダーがあった。そしてその近くには、ラッピングされた長い物がが2本と、紙が1枚落ちている。
「黒板消しと同じ奴の仕業だろうな。そしてこっちは景品か」
敦志がテープレコーダーと紙、そして景品らしき何かを拾い上げる。
「……やっぱり景品みたいだな。ほら」
敦志にそのうちの1つを手渡される。包装を解いてみると、中にシャーペンが入っていた。手に持つ部分に、『寝子島高校』という文字が入っている。
「こっちも同じ物だ。学校の備品っぽいな。まぁ一番簡単な難易度だから、こんなものか」
「それじゃあ、あたしたちは無事に謎を解いて景品ゲットしたってことだよね。わーい。やったー」
景品が何かよりも、探索の成功が佐月にとっては嬉しかった。誰かと何かをやり遂げるって、素敵なことだから。
「ありがと、あっちゃん先輩。あっちゃん先輩がいてくれてよかったー」
「そりゃあどうも」
やれやれ、とまたそういう感じで敦志が微笑みを浮かべる。
それに対して、佐月は満面の笑みを返した。頼りになる人が一緒でよかったというそんな思いと、相手に対する精一杯の感謝を込めて。
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担当ゲームマスター
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月18日
参加申し込みの期限
2012年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月25日 11時00分
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