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・
十条寺 達磨
&
東中居 陽二
の場合
「はぁ……」
音楽室の窓の向こう。そこに見える午後の春の空を見上げながら、
十条寺 達磨
はため息をついた。
「なんかぐさりと来る……そのため息」
すぐ隣から聞こえる
東中居 陽二
の声。ちらりと視線を送ると、陽二は窓に寄りかかるようにして、音楽室の天井に目を向けているようだった。
「わりぃ……でもつい出ちまうんだよ」
「まぁ気持ちはわかるよ……俺も同じ気持ちだから」
「ほんとくじ運悪いよなぁ、俺たち……」
「ほとんど2分の1だったからな、男女比率……」
自分と陽二。くじを引く時にお互いに思っていたのは、女子とペアになりたいということだった。
でもその淡い願いはペアの相手の名前を知り、顔を合わせた瞬間に露と消えた。
それでもお互いに心を押し殺して、とりあえずは景品探しに移った。でも当然やる気になどならず、向かった先は一番簡単な音楽室。そしてそれほど望んではいなかったのに、惰性でショパンの楽譜を調べると、景品を見つけてしまった。
今は自分の手の中にあるそれを、達磨は見つめる。寝子島の観光大使・サンマさんキーホルダー。
正直、いらない……。
それでも幸いだったのが、ペアになった陽二が話せる、感じのいい奴だったことだ。お互いに男のペアは望んでいなかったことも告げ、今こうしてそのやりきれなさを慰めあっているところだった。
「……他の奴ら、結構男女ペアになってたよな」
「なってた。しかも結構かわいい子多かった……」
その言葉の終わりとともに、はぁ、と陽二の口からもため息が聞こえてきた。
「まぁ仕方ねぇな……こうしてお前、ヒガと親交を深められただけでも俺は満足だよ……」
ヒガと、付けたばかりのあだ名で相手を呼ぶ。
「そう言ってもらえると救われるよ……。それじゃあ俺も、十条寺っていうかけがえのない友人ができただけでよしとしなきゃな……」
「あぁ、是非そうしてくれ……」
どこかむなしくも聞こえる自分たちの会話。いや、むなしくなんてない。ないはずだ……。
「さてとヒガ、俺たちもそろそろ帰るか……」
「そうだな……でもこのままトボトボ帰るのもなんだし、どこか寄ってかない?」
「いいね。じゃあ、ハンバーガーのやけ食いでも……」
言いながら、窓の外へ向けていた視線を室内へと移す。しかしその途中で視線が止まった。
「ん? どうした?」
陽二の問いかけには答えず、じっと前方を見つめる。
そこには、今まさにショパンの楽譜を調べている2人の女子生徒がいた。
「……おい、どうしたんだよ、十条寺?」
「なぁ……ヒガ」
「なんだよ?」
「お前、そのキーホルダーいるか?」
こちらを見ず、視線をあらぬ方向へ向けながら達磨がそう聞いていた。
「キーホルダー? いや、別にいらないけど。お前、もしかして俺の分のも欲しいの?」
「俺だっていらねぇよ、こんなの」
「なら、いったいなんだって」
見ろ、と達磨が前方を指さした。そこに視線を向けると、見えたのは2人の女子生徒。1人は茶色の髪をセミロングにした、穏やかそうな印象の子。もう1人は黒髪をサイドテールにまとめた、太い眉とたれ目が印象的な子。
どうやら達磨はずっと彼女たちを見ていたらしい。
「あの子たちがどうかしたのか?」
「残念そうな顔してるだろ、2人とも」
「そりゃあ、俺たちが先に景品見つけちゃったから……」
そこまで言って、ようやく達磨が何を考えているのかに気付いた。
「……このキーホルダー、あの子たちにあげるつもりなのか?」
「いらないなら、そうしたほうがいいだろう」
「いや、でもさ……」
手に持ったままの、そのキーホルダーを見つめる。そしてやはり微妙な気持ちになる。
犬とか猫とか、そういうキーホルダーなら女の子が好みそうな気もする。でもこれはさすがにあげても喜んではもらえないとは思う。
なにしろ、魚だ。
「どんなものだって、ないよりはいいだろう。ていうか、ほとんど一か八かだ」
「あっ、おい」
止める間もなく、達磨が女子生徒に近付いていく。やめたほうがいいとは思ったが、仕方なく陽二もその後に続くことにした。
「あのさ、ちょっといいか?」
「えっ?」
いきなり話しかけられ、2人は少し驚いた様子を見せた。近くで見ると、2人ともなかなか可愛かった。
「あれ、十条寺君?」
達磨を見て、黒髪の子が言う。どうやら達磨とは顔見知りのようだ。もしかしたらクラスメイトなのかもしれない。
「これ、俺たちがその楽譜探して見つけたんだけど、よかったらもらってくれないか?」
「えっ、どうして?」
「いや、見つけたものの、別にそれほど景品欲しかったわけじゃなくてさ。それにこういうキーホルダーを男がもらってもって感じするし」
「でも、本当にいいの……?」
「もちろん。運営の奴らも、欲しい人の手に渡ったほうが嬉しいだろうし。だから、ほら」
達磨が黒髪の子にキーホルダーを渡す。達磨に視線で促され、陽二ももう一人の子にサンマさんを渡した。
2人は喜んでくれたようだった。キーホルダーを手に、お互い見せ合うようにして笑顔を浮かべている。
2人にお礼を言われ、どういたしまして、と達磨とともに言葉を返す。
それから、女子生徒2人は笑顔のまま音楽室を出ていった。
「女の子って、ああいうの好きなんだろうか……?」
「さぁな。でもあげてよかった。喜んでもらえたみたいだし」
「黒髪の子、クラスメイトか?」
「あぁ、まぁな」
「……もしかして、あの子のこと好きだからあげようと思ったとか?」
「は? なわけねぇだろ。何言ってんだ」
「本当に?」
「本当だよ……変な邪推すんな」
達磨の言葉が本当かどうかはわからない。でもたしかによかったと、陽二も思っていた。
あの2人の嬉しそうな顔が、そう思わせてくれた。
「さてと、じゃあ俺たちも行こうぜ。ハンバーガー、ヒガのおごりな」
「えっ、なんで?」
「俺のおかげであの2人の笑顔が見れたんだぜ。それくらいの報酬はあってしかるべきだろ」
「いやいや……それはない。いくらなんでもそれはない」
「ありだろ」
「ないって」
そんなことを言い交わしながら、達磨と2人で音楽室を出る。
まぁコーラくらいはおごってやるかと、出した言葉とは裏腹に、陽二はそう思ったりしていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
北見直弥
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月18日
参加申し込みの期限
2012年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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