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春風の妖精の活躍 ~春の訪れを告げに~
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【春風バックアップ】
椎井 莉鳥
はランチボックスをしまうと、思いっきり背伸びをした。
今日はまる一日陸上部の練習日。寝子島高校の中庭にあるベンチで、ちょうどお弁当を食べ終えたところだ。
目の前にある噴水は春休みのため動いていなかったが、中の水が陽光を反射して輝きを撒き散らしている。
そんな光景を眺めながら、椎井は急速に眠気が襲い来たのを自覚した。
午前中の練習はなかなかハードだったから、昼休みに適度にお腹が満たされれば、眠たくなるのも当然だろう。
天気が良いわりに風が冷たく肌寒かったグランドと比べて、この中庭は陽気に包まれ暖かい。
……練習後の食事と休息は、筋肉の成長にいいはずよね?
ちょっとだけ。……そう、ちょっとだけ。
自分を納得させてウトウトと船を漕いでいると、誰かが呼んでいる声がした。
あれ? 私、もしかして寝過ごした?
一気に覚醒して見開いた目に映ったのは白い大きな翼だった。
「こんにちは。春をお届けに来ました。貴女が望む春って何ですか?」
翼を軽やかに羽ばたかせた少女は、ハキハキと目的を告げた。ウェーブがかかったライトブラウンの髪が、陽光を受けてあたたかそうに輝いている。
「春を届ける?」
「はい、貴女に春を感じて欲しいんです」
椎井は表情には出さなかったが、明らかに困惑していた。
何度か不思議な事件に遭遇したし、自分も『ろっこん』を持っているから、翼を持った少女自体にはそれほど驚きはしないけれど、話の内容が唐突過ぎる。
春を届けるって言われても、手渡されるようなものじゃないだろう。どうしたらいいのかピンとこなかった。
春。私にとっての春ってなにかしら。
聞き流してもいいはずなのに、椎井は無表情のまま真面目に考える。
答えが出る前に、椎井の意識を引き戻したのはグランドの方からかかる、昼休み終了の呼び声だった。
早く行かなければならない。
しかし、この純粋な眼差しで返事を待つ春風の精を放って置くわけにも行かない。
とりあえず立ち上がった時、やや冷たい風が中庭を吹き抜けた。
そうだ。お願いするとしたら、これはどうだろう。
「……暖かくできる?」
「暖かく、ですか?」
「そう。今日は春にしては肌寒くて、身体がなんだか固く感じるわ。体調を崩したくないし、適度に暖かくなれば気持ちよく跳べそう」
「そういうことなら、お役に立てそうです」
翼を持つ少女はニッコリ笑うと、天に向かって大きく腕をひろげ、小さく何かを呟いた。
詩のような、歌のような、短い言葉。
しかし効果は抜群で、冷たかった風は吹く度に空気を暖かく塗り替えていく。
寒くもなく、暑すぎもしない、ちょうどいい気温。
「とてもいい感じ」
ひとこと感想を述べると、少女はほんのり頬を染めてはにかんだ。
「喜んでもらえて嬉しいです。いってらっしゃい。皆さん、待っていらっしゃいますよ」
促されてグランドへ走る。
暖かくて身体がほぐれたのか、身体がのびのびと動いている感じがした。
ああ、なんだか本当に気持ちよく跳べそう。
実際に午後の練習は今までにない手応えだった。
助走の歩幅も、足のコントロールをぎりぎり保てるスピードも、踏み切るタイミングも。
空を駆ける身体のバランスも、着地の瞬間も。
全てが流れるようなイメージでつながって、スピードとタイミングでほんの一瞬、重力を振り切る感覚。
まだ完全じゃない。技術も筋力もセンスも全然足りてない。
でも、理想のスタイルへ繋がるイメージが、確かにそこにあった。
今年度の課題と目標がはっきり見える。
「私の春は『始まりの春』ってことかしら」
呟いて視線を移すと、翼を隠した春風の精がグランドの隅で椎井を見ていた。
嬉しそうに手を振って柔らかな笑みを浮かべている。
椎井は軽く手を上げて春風の精の激励に応えると、今の感覚を体に染み込ませようと何度もスタートラインにたった。
* * * * *
「練習が終わったら、お菓子でもおごってあげようと思ったのに……」
椎井はそう呟いて、ほんの少しだけ寂しそうに唇の両端を上げる。
練習中は確かにいたはずなのに、終わった途端、春風の精は霞のように姿を消していたから。
来年も会えるかしら。その時には、もっと違う春をお願いしよう。
そして、今日のお礼をしなくては、ね。
椎井は、褒め言葉を受けてはにかんだ少女の姿を思い出し、1人だけの約束を心に刻みこんだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月24日
参加申し込みの期限
2017年05月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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