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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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桜川につづく道を、
如月 蘇芳
は歩いている。
軽い風が吹いている。ジャケットの襟がひらひらとなびく。
今日は川を臨むバーベキュー場にて、食べつつ花見をする約束……らしい。
といっても花見を楽しむ主役は小学生と中学生からなる三人娘で、こちらの役目はいわばそのお目付役、ありていに言えば子守り……だそうだ。
らしい、だとか、そうだ、とか、どこか他人事(ひとごと)としてとらえているのは、そもそもこれは蘇芳が直接した約束ではないからだった。蘇芳にとって弟的な幼馴染み
来島 アカリ
が、この厄介な要件を抱えてしまったのである。
といっても三人娘は、蘇芳もそれぞれ、赤ん坊時代から知っている姪のような間柄だったりする。そのヘルプをアカリに頼まれては断れないだろう。
三人の面倒を見るメインはアカリ、自分の役割はその手伝いと蘇芳は考えている。
せいぜいアカリ君の子育て奮戦記的なものを楽しく見物するかな――蘇芳の口元が、震度1を記録した地震計の針のごとく微細に綻んだ。彼が半泣きで三人の世話を焼かされるところを鑑賞するのはそれなりに愉快な気がする。
まあ、どうしてもと彼が言うのなら、手を貸してあげてもいいけれど。
「晴れてよかったね」
すっと手を挙げて蘇芳は合図する。すでにバーベキュー場には四人の姿があった。
「……こんにちは」
ぺこりと頭を下げたのは
楠木 ゆきの
だった。やわらかな配色のワンピース、桜をバックに両脚を揃えて立つその姿は花の妖精のように可憐だ。
「すおー、遅いぞー! お花見とバーベキューは待ってくれないんだぞー!」
ちっちゃな体をぴょんぴょん跳ねさせ、
東条 あんず
がアピールする。たしか彼女はゆきのと同い年、背丈もほぼ同じなのだが性格はまるで違う。ゆきのが風鈴とすれば彼女は目覚ましベル、とにかくエネルギーがありあまっているらしく、このときだってクルクルと、バーベキューコンロの周囲を駆け巡っているのだった。
「みんなでお花見だよー!」
はしゃぐ声を上げているのは
渡辺 美里愛
、もうとっくに中学生なのだけれど、ハツラツパワーはあんずに勝るとも劣らない。あんずが背中をちょんとつついたので、やったなー、と追いかけ始めている。
「みんな……浮かれて、はしゃぎすぎないで」
そんな二人をたしなめるようにゆきのは言うのだが、結局二人を追って一緒にぐるぐる回るはめになっている。
コンロ脇でその三人に囲まれる格好なのが、世話係アカリなのであった。
「こいつらだけでバーベキューなんてさせらんねーし……」
ちらっと蘇芳を見上げてアカリは言った。
「そういうわけで子守役を買って出たんだけど……俺、無事に帰れるかなぁ……?」
「うーん、アカリ君も肉と間違えて焼かれちゃうかもしれないね」
「ちょ……ニコニコしながら物騒なこと言わないでよ!」
「ふふ、悪い悪い。でも俺は、焼かないアカリ君のほうが好みだよ」
「そりゃよかった……って、全然よくない! 今日は頼る気なんだからもっと頼もしいこと言ってよ!」
「おや、そうなのかい?」
それは大変だ、と口では軽くいなしつつ、おやおや――と蘇芳は自分の顎をさするのである。
今日は頼る気なんだから、か……なんだか今日のアカリ君は素直だね。
川に手を入れたりして遊んでいる少女たちに、
「お前ら、あんまり暴れんじゃねーぞ?」
と一声かけてから、アカリはてきぱきとコンロのセッティングを始めた。クーラーボックスも持ってきて開く。
「具材は俺が用意してきたから……ってミリア?」
気配を感じて振り返ると、美里愛がどこからか担いできた赤いクーラーボックスを運んでくる最中だった。
「川で遊んでいるとばかり思ってたのにいつの間に……っていうか、その大荷物は?」
「アーちゃんのだけじゃ足りないかもーっておもって、ミリアも串つくってきたのー! ママと一緒に頑張ったんだよー!」
「そ、そうか……ありがと……な?」
アカリは視線をさまよわせる。ミリアが食材を……? 不安だ。
「大丈夫だって! おにぎりもあるんだよー!」
「へえ、ミリアちゃんもアカリ君も作ってきてくれたんだ。ふふ、楽しみだね」
と何気ない風を装いながら、蘇芳は美里愛のクーラーボックスの中身を確認しておく。
「ミリアちゃんはどれ作ったのかな?」
……。
ざっとひと眺めしただけで黙って蘇芳はボックスを閉じた。十分理解できたからだ。
「ま、とりあえず焼いてくか……そう兄ぃ、火つけるのお願いしてもいい?」
アカリの呼びかけに、
「任せて」
と蘇芳が告げるや、シュパーっと土煙を上げる勢いであんずが飛んできた。
「おっ! 火を付けるのか!? うちが付けるぞー!」
そうして着火ライターを手にするや、
「ファイヤー!!」
などとお炊きあげよろしく放火(!?)しようとするので、
「あっちょ、あんずちゃん!」
蘇芳は慌ててこれを取り上げた。どうも今日は、傍観者ではいられそうもない。
「頼むからじっとしててくれないかな? 危ないからね」
「わ、わ!? あーっ!! うちが付けたいのにー!! すおーのケチ!!」
「ケチなんじゃない。火は、もっと大きくなってからじゃないと使っちゃ駄目なんだよ」
そのとき横から、蘇芳のライターをかっさらう手があった。
「じゃあミリアならいーんだよね-? だいじょーぶだいじょーぶ! ミリアおねーさんだもん! 火だってへっちゃらだよー!」
「よくない!」
今度はアカリがそのライターに飛びつく番だった。
「えーと、なんて言うか、高校生以上限定! 火は高校生以上限定ってことで!」
こうして、無事、
「いいこと言ったね」
と告げた蘇芳の手にライターは戻ったのである。
どうやら自分も、と蘇芳は思った。
――子育て奮戦記的なものに巻き込まれてしまったようだね。
「……みんな、ほら、焼くの、手伝おう……?」
ゆきのは眼を細め、火がパチパチとはぜるのを見つめている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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