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■ある椅子の幸福
「ふふ、ふふふ、呪いにかかってしまいました。困りましたね、ふふふ」
ぎったんぎったんしながらそう語るのは、一脚の揺り椅子である。
丈夫そうな木製の、つやめいた手すりのついた椅子である。
彼の名は
アケーチ・タッマーキ
。
哀れにも椅子に帰られてしまったおと――。
「夢だったんですよね、人間椅子!」
訂正。
本人的には嬉しそうだ。
ぎっこんばったんと小刻みにゆれながら、喜びを全身で表わしていた。
「ああ、未来が見える。色々な人々が私の上に乗り、くつろぎ、身をゆだねる……ああ……イイ……!」
ついにはびくびくとけいれんしはじめる椅子。
「ハッ、いけません! こんな風に震えていては心地よい椅子には到底……」
アケーチの目指す椅子。
それはウィンウィンの椅子である。
……いや、動きがウィンウィンしてるんじゃあなくて。
相手が座って心地よい。自分も座られて心地よい。お互いにウィンウィンの関係になれる椅子である。
「さあ、そうと決まれば座ってくださる方を探さなくてはなりません」
アケーチは自分をがっこがっこと動かすと、ロビーのあたりへとやってきた。
そして、穏やかな波のようにゆれるのだ。
「ほぅら、快適な椅子ですよ。心地よい安らぎをご提供しますよぉ」
呪われし男、アケーチ椅子の挑戦が始まる。
突然だが
響 タルト
の話をしよう。
男女問わずカップリングを愛し、おもしろそうだと思えばどこへでも飛び込んでいく彼女は、その性質ゆえか宿命ゆえか、とある変わった種類の人間に縁があった。
もっと直接的に言葉を選ばず口はばからず大方の予想通りかつぶしつけにいうならば――タルトは変態に縁があるのである。
「へえ、お金いらないの? ラッキー!」
タルトはノート片手にカウンターの前でつま先立ちになっていた。
人間は考える生き物であるが、考えてばかりではいられない生き物でもある。脳みそだけでなく手足やへそを備えたのはきっとそれ故だろう。
タルトもはじめは新しい同人誌のアイデア作りに部屋の中でうねうねとしていのだが、ついにはネタが尽きておかしなアイデアを量産しはじめるようになった。洗濯バサミでお互いの眉毛をつまみあうネームをきったところで『これはイカン』と悟りノート一冊だけを手に家を飛び出した次第である。
人間は考えてばかりはいられない生き物であるが逆に言えば考えとは別のことをすればおのずと考えが定まるというもの。
外に出て森を歩き、見慣れぬ洋館に立ち入ればより一層はかどるであろう。
というわけでやってきたのが、このホテルエンチャンテッドである。
「ありがとう! 一晩お世話になるね!」
まるでファンタジーRPGの中にしかないような古風な鍵を受け取り、部屋の番号を確かめる。
と、ロビーの片隅でかったかったと揺れる椅子が目に付いた。
誰も座っていないのに勝手に揺れる椅子を、皆どう思うだろうか。
これが雷鳴とどろく薄暗い廃墟であれば怪談話のひとつと思うだろう。
しかし美しいアンティーク家具に囲まれたきらびやかなロビーであれば。
「どうして動いてるの? なにか仕掛けがあるのかな」
あちこちを覗き込むタルトに、『種も仕掛けもございませんよ』とでも言うようにカタカタ揺れる椅子。
「まさか、自分で動いてるの?」
『然様でございます』と言わんばかりにがっくんと揺れる椅子。
頑張ったらしゃべれるかもしれないのに揺れだけで表現しようと試みるあたりが、この椅子の中の人……もといアケーチの性格である。
そのどこか徹底した姿勢に、タルトはごくりと息を呑んだ。
街角を歩いていた時、自分と同じフィギュアストラップをつけた人を発見した時の感覚。
電車で揺られている最中隣の人のスマホに自分のネコッターアイコンが表示されていた時の感覚。
サードアイ。同人作家のみがもつ第三の目によって、タルトはそんな何かを感じた。
より平たくいうならば、『ビビッときた』のである。
椅子にビビッときたならば、座らねば話にならぬ。
タルトはよいしょと椅子に腰掛け、穏やかに揺れるさまを楽しんだ。
ゆりかごのように、平静な心臓の鼓動のように揺れる椅子にしばらく心をあずける。
澄んだ心のまま、タルトはペンをとった。
「ねえ椅子さん、こんなのどうかな」
椅子に自分のノートを見せるにはどうすればよいか。タルトにはよくわからないのでとりあえず高く頭上に翳すようにしてみたが、椅子は『アガガガガ、す、スバラ、スバラ……シイ……!』とでも言うように小刻みかつランダムに震えた。
なんだかダイレクトにリアクションが帰ってくるような気がして、タルトの筆も進む。
なんかやたらすぐにレスをつけてくる人とさぎょイプしてる感覚である。
タルトはすっかり上機嫌になって、アイデアをもりもりとノートに書き付けていった。
夜が深まることすら忘れて。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月02日
参加申し込みの期限
2017年05月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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