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●23日
星ヶ丘にある小さな牧場『
オークレイ牧場
』。休日には人気のスポットであり、
鎌八 まもる
のバイト先でもあるのだが、今日はそこに2つの人影しかなかった。
「うーん、気持ちいいねー♪ 本当に貸しきりなんだ。すごいね」
草の匂いのする風を受けながら、
響 タルト
が目の前に広がる草原を前に目を細める。まもるがその横に立ちながら笑った。
「誕生日だし、牧場を自由に使っていい許可を貰ったんだ」
「お祝いを牧場でしてくれるっていうのがムッシュくんらしいよねー。ありがとう」
今日で16歳になるタルトが艶やかなポニーテールを揺らしお礼を言う。そしてそのチャーミングな瞳を悪戯っぽく輝かせた。
「牧場なら馬もいるもんね。ムッシュくんはやっぱり馬の尻尾に囲まれていたいよね♪」
「いやいや、馬の尻尾も好きだけど、このポニーテールはやっぱり最高だよ」
そう言ってまもるはタルトの髪に愛おしそうに触れると、その手を腰に当て言った。
「にゃんこたん、してみたいことある?」
「それじゃ、ムッシュくんの射撃の腕前を見たいな」
「射撃ね、了解。にゃんこたんも一緒にやろう。教えてあげるよ」
「この間やった時のは覚えてる? あそこより難易度が少し高いし銃も重い。けど、やり方は同じだよ。見てて」
牧場内にある射撃ゲームのコーナーに来ると、まもるはいつもよりもちょっと真面目な口調で銃を構えた。その慣れた様子と様になっている構えに、タルトは思わず見惚れてしまう。
まもるの引き結んでいるその唇に、トクンと心臓が跳ねた。
ホワイトデーに、キスを、したいと言われた。
(魚屋にいこうとかネタで返すべきだったな)
今ならタルトもそんな風に思える余裕があるが、その時は慌てふためくしかなかった。
まもると一緒にいるのは楽しい。話も弾むし、申し分のない友達だ。けれど。
(恋愛、感情……?)
このなんだかキラキラした言葉が胸に降りてくると、タルトは戸惑ってしまうのだ。同人誌の中でならいくらでも恋愛なんて描くのに。自分の事になるとてんで想像がつかない。ムッシュくんの隣には美少年とか美形がいるほうが萌えるんだよなあ……。
「……にゃんこたん?」
まもるの声にタルトははっと我に返る。見ればまもるが怪訝そうな顔で自分を見つめていた。
「あ、ごめん! うん、じゃあ僕もやってみるね!」
慌ててタルトは銃を構え、引き金を引く。パン! と小気味よい音と共に放たれた弾は、わずかに的からそれてしまった。
「おしい、落ち着いて。今度は息を吐いた後にそのまま狙って撃ってみて」
まもるはタルトの背後にまわり、その両肩にそっと手を載せる。
(温かい……)
タルトはまもるの優しさを感じながら、そっと目をつぶり深呼吸。そしてしっかりと構えると、もう1度引き金を引く。今度は見事に的に当たった。
「当たった!」
「グルービー! ビリーザキッド級だ」
ポニーテールを弾ませ振り返ったタルトに、まもるはパチンとウインクをした。
射撃の次は、牧場体験の中でも人気の乗馬をしてみる事にした。
「いつもは2人乗りだけど、今日は1人で乗ってみようか?」
まもるの提案に頷いたものの、1人馬を前にして、タルトはおっかなびっくりだ。まもるが馬を撫でながら手を伸ばした。
「怖がらなきゃ平気だよ。この馬は女性には優しいんだ」
そっとタルトの手を引くと、まもるは優しく教えてやる。
「ここに足を入れて……そう、その調子」
まもるのアドバイスでタルトは上手に馬に乗ることが出来た。その様子にまもるは満足そうに頷くと、自分もひらりと別の馬に飛び乗った。
「じゃ、あそこに見える丘を目指してみようか」
初めは本当にゆっくりと進んでいた2人だったが、慣れてきたのだろう、タルトも上手に馬を進めるようになってきた。
「乗馬って面白いね。ムッシュくんが好きなのって尻尾だけじゃないんだ」
「あはは、1人で馬に乗るのも気持ちいいだろう? オレは頬をくすぐるポニテがなくて少し寂しいけど。さ、そろそろ到着だ」
2人は目指す丘に辿り着く。さっとまもるは馬から下りると、馬に乗っているタルトに近付いた。
「下りれる?」
「ありがと、ムッシュくん。大丈夫だよ」
差し出されたまもるの手を軽く掴むと、タルトはすんなりと馬から下りる。「よし、合格」と笑いながら、まもるは彼女の手を離さずその耳元に囁いた。
「見て」
「うわあ……!」
まもるに促され振り返ったタルトは感嘆の声を上げる。そこには赤く染まった草原が広がり、眼下に小さく星ヶ丘の街、その先にはやはり赤く染まる海が見えた。
「ここは夕陽を見られる絶好のスポットなんだ」
まもるの声が風に溶けていく。
赤く染め上げられる2人の影は、長く長く伸びて一つになる。彼らは手を繋ぎながらしばし立ち尽くしていた。
馬達はしばらくお休み。のんびりとご褒美の草を食んでいる。その横で仲良く並んで座るまもるとタルト。しばし気持ちの良い風に吹かれていたが、そうだとまもるがごそごそと何かを取り出した。
「これプレゼント。
工房で作ったペン先とオレの手彫りのペン軸
。気に入ってくれればいいけど」
「すごい、ありがとう! 大事に使わせてもらうね☆」
タルトは嬉しそうにお洒落なタグがついた包みをその胸に受け取る。その様子にまもるは目を細めた。
「けど、偶然って凄いよな。オレも今日誕生日なんだ」
「……えっ! ムッシュくんも誕生日なの?」
寝耳に水の話にタルトは思わず声を上げ、ハッとその頬を押さえた。
「同じ誕生日で同じ年……ムッシュくん! 僕たちってもしかして生き別れの双子?」
「ははは双子か、いいね似てないけど。ま、似てないとこがいいんだよ」
まもるは楽しそうに続ける。
「けどあれだ、同じ誕生日だと桃園の誓いごっこは出来ないな」
「桃園の誓い? 生まれた日は違えども……って奴だね。僕は長生きするつもりだからムッシュくんも頑張らないとね」
「ポニテが白髪になるまでだね。任せてくれ」
まもるの言葉に思わずタルトは笑ったが、すぐちょっと申し訳なさそうにその笑顔を引っ込めた。
「ごめん、ムッシュくん。僕、知らなくてプレゼント用意してないや」
「プレゼント?」
まもるの眉が意外そうに上がったが、彼は白い歯を見せ微笑んだ。
「なら膝枕とかお願いできるかな? 流石に我が愛馬もしてくれないんだ」
「膝枕?」
突然のお願いに、タルトはしばし目をパチパチ。そしてちょっと俯いて小さく言った。
「……誕生日だから、特別ね」
「やった!」
まもるはすぐにタルトの柔らかい腿にゴロンと頭を載せる。そして「おお、最高」と呟くとくいとタルトの結わえた髪を引っ張った。
「で、ポニテをこう前に……」
ポニーテールを引っ張られ、タルトの顔はまもるに近付く。驚くタルトをよそにまもるはその髪をさらりと撫でた。
「ポニテ越しの夕陽……ははは最高の誕生日だ」
2人きりの草原には、吹き抜ける風が揺らす草の音しかしない。
夕陽が彼らの顔も心も赤く染め上げ、ゆっくりと沈んでいくのだった。
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KAN
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月30日
参加申し込みの期限
2017年05月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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