「終わり」を教えて！―死とは何か？―｜リアクション

「終わり」を教えて！―死とは何か？―

「――という訳です」
「ふむ。手間を掛けさせたようだね」

　ここは木天蓼大学にある博士の研究室。
　室内には博士と御剣、そして旅鴉の姿があった。

『なんだか難しいお話だったねー？』

　そしてもう「一人」、ノートPCの中には人工知能であるβがいた。

「君に置き換えて話をしようか、β」

　旅鴉が何かをスケッチしながら言う。

「身体はＰＣ、魂はＨＤＤ。そう、魂とは記憶媒体だ。ファイルをゴミ箱に捨ててもそれは奥底に残ってるものだけど、ファイルが破損したら復元できないだろう？」
『そうだねー』
「それが記憶喪失。それが全てのファイルに障害を及ぼせば、事実上β――君も死ぬ」
『ふーん……？』

　βは分かったような分からないような声を上げた。

「βのバックアップはとれるのだろうけど、今いるβはキミただひとりのβだからそれを忘れないようにね」
『やっぱり、難しいよー！』
「はは、学習したまえ」

　旅鴉の言葉に地団駄を踏むかのようなβに対して、博士は鷹揚に笑いかけた。

「それはそうと御剣君。キミには少々損な役回りをさせてしまったようだ。謝罪しよう」
「いえ。俺ももう少し上手く伝えられるつもりだったんですが……修行が足りませんね」

　御剣にとっては苦い経験だったが、これすらも糧として彼は進んでいくのだろう。
　御剣はβに言った。

「ベータ、俺達の事を憶えててくれるか？」
「もちろんだよ。でもどうして？」

　決まってるだろ、と御剣は続けた。

　――自分が死んでも誰かが思い出してくれる、そう思えたら嬉しいから。

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あとがき

担当マスター：つづり
ファンレターはマスターページから！

皆様、お疲れ様でした。
お読み頂きありがとうございます。
いかがでしたでしょうか？

今回は割りとガチな心情系ガイドということで、どんなアクションを頂けるかどきどきしました。
受け取ってみたらさあ大変。
皆様、もうホンキもホンキの大ホンキ。
この皆様の素晴らしいアクションを、以下に殺さずに物語にするか。
あまりの難易度に、つづりは軽く遠い目をしていたと思います。
それでも、マスターページにあります通り、魂を削って書かせて頂きました。

では、恒例のつづりの心境をダイジェストでどうぞ。

　・ガイド作成時
　　心情系って需要あると思うの。
　
　・参加者確定時
　　満員御礼ありがとうございます！
　　ご期待に添わねば……！！（生命力■■■■■■□）

　・アクション締め切り時
　　さぁ、ばっちこいやー！（生命力■■■■■□□）

　・アクション読了後
　　PL様方……あんたらすげぇよ……。（生命力■■■■□□□）

　・プロット作成時
　　違う、こうじゃない！
　　こんなんじゃアクションが死んじゃうでしょ！（生命力■■■□□□□）

　・下書き時
　　プロットとは何だったのか……（決まり文句）（生命力■■□□□□□）

　・清書時
　　……。（ただの死体）（生命力■□□□□□□）

　・公開決定時
　　もう、ゴールしていいよね……？（生命力□□□□□□□）（←いまここ）

皆様に少しでも多くの「♪」や「！」をお届け出来ていれば、
これに勝る喜びはありません。
その皆様がお感じになられた「なにか」を、
何らかの「形」で送って頂けたなら……。
ご面倒でなければ、一言でも何か頂ければ幸いに存じます。

その他の点につきましては、個別コメントとさせて頂きます。
お付き合いありがとうございました。
それでは、またどこかでお会いしましょう。

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