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「終わり」を教えて!―死とは何か?―
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「寂しくなったらいつでも会いに来な!」
「待ってます」
「またね」
そう3人と別れを済ませて公園を後にしたゆゆは、また商店街にやってきた。
これまで会った人はみんな「お母さんとはもう会えない」と言っていたが、ゆゆはまだどうしても諦められなかった。
母親と歩いた道を、何度も探す。
(この子か……)
志波 武道
は目当ての子を見つけてはたと考えた。
どうもこの様子では、へとへとになるまで母親を探すだろう。
「ゆゆちゃん」
「?」
「君は、何か……いや、誰かさがしていたのかな?」
「うん! おかあさん!」
「そっかあ……ところでお腹すいてない?」
「さっきたいやきたべた」
志波がこれは作戦失敗か、と思ったその時。
きゅぅ~。
と可愛いお腹が鳴った。
「あう……」
「あはは、お腹空いてるみたいだね☆」
「でもゆゆ、おかあさんさがさないと……」
ゆゆは難色を示したが――。
「お腹が空いてると元気でないよ?」
「げんきでない?」
「うん」
青山や黒、鴻上たちの元気になって欲しい、という言葉を、ゆゆは覚えていた。
「ゆゆ、げんきだす!」
「おっけい☆ おいで、お兄さんがいいお店を紹介するから」
二人は志波の下宿先の店へとやってきた。
「やあ武道、邪魔してるぞ」
そう言って志波とゆゆを出迎えたのは、男性言葉を喋る女性、
旅鴉 月詠
だった。
「月詠ちゃんか。どうしたの、今日は?」
「野暮用だ。その子は?」
旅鴉の怜悧な目がゆゆを捉えた。
「あー……ちょっと訳ありでね。サシでじっくり話そうと思ってたんだけど……」
「幼女と2人きりなど犯罪臭しかしないぞ?」
「人聞き悪いね!?」
「まあ、悪いことは言わん。私もまぜろ」
「そりゃ構わないけど……いや、月詠ちゃんの力も借りようかな」
志波は素早く頭を切り替えた。
子ども用の高い椅子を持って来るとゆゆを座らせた。
「まずは腹ごしらえだな。ここはお米屋さんなんだ。ゆゆちゃんはお米好き?」
「すきー!」
「よかった。じゃあ、待ってて☆」
手慣れた様子でご飯をよそい、子どもに受けそうなふりかけとついでにつくだにもチョイスする志波。
旅鴉はその様子をじっと見ている。
「ほい、お待たせ。召し上がれ☆」
「わー」
ほかほかのご飯に海苔と玉子のふりかけ、昆布としいたけの佃煮という組み合わせに、ゆゆの瞳が輝いた。
いただきます、と手を合わせて食べ始める。
「食べながらでいいからさ、ちょっと、お兄さんの話を聞いてくれるかな……?」
「うん」
ほっぺをハムスターのようにしながら頷くゆゆに、志波は話し始めた。
「お母さんがいなくなって悲しい? それとも……寂しい、かな?」
「……かなしいし、さびしい」
「そっか」
「おい、武道」
ただならぬ雰囲気を感じ取ったのか、沈黙を守っていた旅鴉が口を挟んだ。
「この子はどうしたんだ」
「……母親が亡くなったんだ」
「……そうか……」
それだけ聞くと、旅鴉はまた口を閉じて見守る姿勢になった。
「死っていうのはね、誰にでも起こること。俺にも起こるし、ゆゆちゃんにも起こること」
「ゆゆにも……?」
「うん。死っていうのは……触ったり、おしゃべりしたりができなくなることだよ」
「……おしゃべりできないのいや……」
御剣に言われたことを少し思い出したのか、それまで小さな手で器用にご飯を運んでいた箸が止まった。
「でも、こっちの姿や声は死んだ人たちに届いてる」
「おかあさんにも?」
「そうだよ。だから、余計に……死んだ人たちはつらいんだと思う」
「どうして?」
「抱きしめたくても、慰めたくても……見守ることしかできないから」
志波は霊の存在を信じている。
寝子島での「フツウ」を過ごす中で、何回かそれらしきものを見てきたからだ。
だからこそ……彼は力強くこう言う。
「ゆゆちゃんに見えなくなったけど、きっとそばにいてくれてる。ゆゆちゃんのこと、ずっと見てくれてる」
「そばに……ずっと……?」
「うん。寂しいなら泣いてもいいし、先に死んじゃったことに対して怒ってもいいよ。でも、だから……少しでも気持ちが上向いたら、元気な姿を、楽しい姿を見せてあげよう、な☆」
「……」
ゆゆの幼い心に志波の思いのどれだけが伝わったかはわからない。
しかし、ゆゆは箸を止めて、何かを一生懸命考えていた。
あと少し、あともうちょっとで何かが分かりそうな、そんなもどかしさを、ゆゆは感じているようだった。
「死を理解するにも学習が必要だよ。だからゆゆさんが成長するのを待つ時間は必要だろう」
再び、旅鴉が口を開いた。
「そうだな……最初は突然のお別れは哀しいものだということだけ理解ればいい。母親はもうゆゆさんに会いにいけない。自分の身体はもう動けなくなってしまったから」
「おかあさん、うごけないの?」
「そうさ。せめてゆゆさんが成長していくのを見守って下さるよう、お天道様に頼みに行ったのだ。残された者にできることは、一緒にいた思い出を忘れないことさ」
「おもい……きれいなおにいさんも、おさかなさんも、いってた……」
ゆゆなりに、アルレッテや黒の言っていたことを覚えていたらしい。
「そうか。なんとなくでいいよ。もっと勉強しよう。いっぱい勉強すれば、母親も喜ぶ。ゆっくり理解していけばいいじゃないか」
「……そうだな」
志波も頷いた。
「私から言えることはこれくらいだ。邪魔したな、武道」
「月詠ちゃん、どっかいくの?」
「ああ。ゆゆさんを見て、無垢な存在に死を説くことの意義を再認識した所だ」
「?」
「ゆゆさん、また会おう。その時は君に素敵な絵を見せて上げよう」
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担当ゲームマスター
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月04日
参加申し込みの期限
2017年04月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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