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足の痺れた日。
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4 立ち仕事(&単純作業)で……
そして、ここでも修行のような事をしようとしている男がいた。
「代理でバイトに行ってくれないか」
男友達からそう頼まれたのは、金曜日の夕方のことだった。そのバイトがあるのは、土曜日。ここで断ると、彼のバイトには穴が開くだろう。
八神 修
は、目の前で平身低頭して手を合わせる友達を困った目で見つめた。
「代わりに新聞部部室の掃除を手伝うからさ」
「……分かった。仕事の内容は?」
全く等価交換になっていない条件だったのだが、まだ仕事をしていない修にその判断がつくわけもない。友達はほっとした笑顔を浮かべると、ありがとう! と姿勢を戻した。
「桜餅に塩漬けの桜葉を巻くんだ。簡単だよ」
「他には?」
「それだけだ」
修の脳裏に、桜餅の姿がほわん、と浮かんでくる。
「丁度季節だし美味しそうだな」
「ん…………」
そんなに悪いバイトじゃないかもしれないと思いながら言うと、友達はなぜか微妙な顔をした。
――派遣バイトの初勤務先だったため、修は友達になりすまして桜餅の製造工場に入ることができた。代わりに来ましたと打ち明けていたら、すぐに帰らされていただろう。
ベルトコンベアーの前に、白衣を着たバイト夫人(たまにおばさん)が並んでいる。一番奥の白衣1がぺたんとした桜餅の外側を置く。次の白衣2がその真ん中に素早く計量したあんこを置く。白衣3があんこを包む。白衣4(修)が桜の葉を巻く。白衣5が桜餅をパックに入れる。白衣6が値段のついたシールを貼る。白衣7が出来上がったパックを入れたバッカンを積み上げていく。白衣8が積み上がったバッカンを冷蔵庫へ運んでいく。
ベルトコンベアーは止まらない。白衣1から8までの流れは完全に出来上がっている。桜の葉を巻くのは修だけで、決して途中で抜けることはできない。
(確かに簡単だ。だが、立ち作業で同じ所にずっと立っているのは結構キツイな)
そんなことを思いながら延々と桜の葉を巻いていく。巻き方のコツが掴めてくる。けど……これは、キツイ。
(季節商品だから自動じゃないんだな)
バッカンを運んでいる白衣8を見やる。羨ましくなってくる。
(運搬なら移動もあるけど、巻き作業は……)
立ちっぱなしだ。しかも、飽きる。
だが、修は知らなかった。運び係も、延々と歩いているうちに契約時間の半分も過ぎる前に足が棒になるという地獄を味わうということを。
時計を見ると、開始から1時間半が経っていた。
(まだ、1時間半……!?)
修は、時間の進みの遅さに驚いた。そして、底なし沼に落ちるような気分になった。昼休みが何時からかは伝えられていない。いつまでやるかわからない状態で、まだまだ作業を続けないといけない。
昼休みのことを除外したとしても、残り6時間半はある。
(これを、あと6時間半……!!!)
恐ろしい。
恐ろしすぎる。
新聞部部室清掃手伝いじゃ割に合わない。
時間が進まない。
桜餅。
巻く。
桜餅。
巻く。
(これは何かの修行か。悟りが開けそうだ……)
時間間隔もなくなり、何も考えられなくなりそうになった時に休憩時間になった。やっと休める――と食堂に行ったら、スーパーで売られている価格の1/6位の値段で桜餅が売られていた。昼食は桜餅だ。しかし、なんというか脱力感に襲われる。必要だから作っていたんじゃないのか。どうしてここで叩き売りされているんだ。余ったのか。事務がミスったのか賞味期限関係か。
そのようなことを考えながら桜餅を食べていたら、バイト夫人達に囲まれた。変化のない環境だからだろう。色々聞かれたり弄られたりで休憩はアイスのように溶けていった。
――仕事が再開される。
膝と腰にクル。
後半、足が痺れ始める。立ったまま足が痺れるなんて、人生初の経験だ。
足踏みで血行解消を試みるが、無慈悲に桜餅が流れてきてそんなことをしている場合ではなかった。
(ベルトコンベアーの速さが増している……)
葉を巻くのに集中しないと、葉が巻かれていない桜餅が「さようなら~」というように流れていく。
もう、桜餅が食べ物に見えない。
友達の微妙な表情の意味が分かった。
痺れた足が辛い。
…………………………
ああ、あと少しで終業時間だ。やっと解放される――
「あと1000個流さないとトラックに間に合わないので残業をお願いしますー」
(えっ、残業!?)
――修の顔は一気に蒼白になった。
――だが、帽子とマスクをして目しか出ていない状態ではそれに気づいてくれるバイト夫人もいない――
やっと仕事を終えて工場から出て、もう動かしたくない、痺れの残る足を引きずって家に帰る。
(バイト代はかなりもらえるみたいだけど)←後払い
(社員割引で桜餅が買えるけど)←社員割引だったらしい。しかし余りは余りだ。
(不揃廃棄品が何箱か貰えたけど)←これでまた桜餅とこんにちはできる。
……しばらく、桜餅は遠慮したい。
「ただいま……」
……………………きゅう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月02日
参加申し込みの期限
2017年04月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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