春の初めのとある日に、小鳥カフェ&ホテル『TABE=TYA=DAME』の店主、小鳥遊 風羽はとある茶室に来ていました。何か用があってというのではなく、ただの趣味です。この茶室から眺める季節折々の景色が、彼女は大好きでした。
小さな池、ししおどしのかぽーんという音、そして何より、今の時期に咲く美しい梅の花――
「きれいですね~。ぼたもち」
風羽は肩にボタンインコのぼたもちを乗せて、お茶の前にいただくお菓子、ぼたもちを食べていました。
『きれいだピ』
ぼたもちはぼたもちが食べられていることは気にしていないようで、羽繕いをしながら自分と色の似ている花と新緑の色のコントラストを楽しんでいました。
ですが――
それを楽しむどころではない男もここにはいました。風羽が茶室に行くと聞いて興味本位でついてきた森宮 檎郎です。
檎郎は――
(足がっ……! 足がしびれっ……!!!)
長時間の正座で足がしびれ、お菓子の味も景色の良さも既にわからなくなっていました。この部屋の主人が静かに茶を点てている前で、あぐらをかくわけにもいきません。
(こ、来なきゃよかった……!!)
彼はただ必死で、足のしびれに耐えていました――
PCはとにかく足がしびれています。
とても足がしびれています。
シチュエーションはいろいろあると思います。テストの点が悪くて怒られているとか。
バイトの研修とか。
楽しみにしていた何かを正座待機していたら立てなくなったから仕方なく全裸待機にしたとか。
精神修行のためにお寺に行っていたりもするかもしれませんね。
そんな、足のしびれたとある一日をちょっとばかり教えてください。
あるあるじゃなくても。
あるあるでも。
少しだけ、みなさんのぴんちを覗いてみたいと思います。
あ、風羽ちゃんたちと一緒に茶室で正座でもいいですよ!
それでは、よろしくお願いします。