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桜花寮の廊下にフンフン鼻歌が響いている。それは
水守 流
が先ほどまでプレイしていたゲームソフトのテーマソングだ。
ご機嫌の彼は自室の扉を足で器用に開いて入室し、片手に持っていたカップラーメンをミニテーブルに置いた。蒸気でふにゃふにゃになってきた紙蓋に咥えていた割り箸をのせ、時計の針を確認。
(カップラーメンにお湯を注いで待つこの時間、これが何ともいえないんだよな!)
もどかしい数分も待ち遠しく味わうのが、流の拘りである。
例えばこれが同学年の
本居 陽毬
だったら、「待ってる時間がおしいからすぐ食べたい!」などと言って蓋をベリッと剥がしてしまうだろうが。
「言語道断だな本居くん! いいかね、
この待ち時間も含めての夜食
なのだよ」
腕組みしてふんぞりかえり、後世に残る格言でも述べたように自分の世界に浸っていた流だったが——。
「えー、でも美味しいものは早く食べてあげないとですよ」
「いやいやカップラーメン早く食べたら麺がカチカチで美味しくないだろーが」
「え? かっぷめん? ひゃっほいかっぷめんげっとー!」
*
「はー、すきっ腹に温かい麺……幸せ……生き返る……」
「え、なんで本居いるの? あれ? パジャマ姿? ちょ、流石に健全な男子の部屋にパジャマ姿はまずいって!」
女子のパジャマ姿を見てはいけないと流は後ろを向いて顔を覆ったが、本能が彼をチラチラと振り向かせてしまう。
ミニテーブルの前でちょこんと正座している陽毬の臀部に浮き出る下着のライン。パジャマは丈の長いトップスだけなので太腿もあらわだ。シャワーを浴びてふわふわになった髪からは、コンディショナーの香りがして流の鼻をくすぐる。
そして流の小腹ベリーを満たす筈だったカップラーメンは、今、最後の一滴が陽毬によって飲み干されようとしていた。
(あれ? 気づいたら俺のカップ麺が食い終わられてる!?)
「ごちそうさまでした! ふぅっお腹いっぱい」
割り箸を丁寧に揃えておいた陽毬は、ラーメンで膨らんだお腹を撫でながら満足そうに息を吐いて、流の部屋の中を見ている。
空腹で眠れずに寮の自室をぐるぐる回っていたらいつの間にかここへ跳んでいたことは不思議だし、パジャマのまま男子の前にいるのは恥ずかしいが、食欲が満たされたあとは好奇心が先頭にでていた。
流とは『食い友』として仲良くしているが、部屋を訪れたのは初めてだったのだ。男子の生活がどうなっているのか、陽毬は興味津々だ。
「探索だー! あわよくば食料と言う名の隠し財産をゲットするぜわーい!」
陽毬は腰を横に曲げてベッドの下を探り始めた。
「男の子の部屋探索といったらお約束のアレを忘れてはいけない、女子には見せられないイヤーンな本やグッズ探索!」
「ちょ! お宝探しはあかんて! そっそこはダメー!」
「ダメと言われると尚更探したくなるなー。ん、見っけ。……おおおっ!」
流の断末魔を聞きながら、陽毬は指先に当たった本を拾って掲げてみた。漫画本……にしてはやけに薄っぺらいが、表紙のグラマラスな女の子は肩紐がずれた水着姿で扇情的な視線を投げかけてくる。
陽毬が見つけたのは、流が同人誌・グッズ即売会の『ネコミケ』で購入した、ちょっぴりセクシーなイラスト集だった。
「え、えっちな本だーッ!!」
「うう……女の子にそんなの見られたらお婿にいけない」
流は目元を抑えながらよよよっとシナを作って座り込む。しかしどんなに上手に芝居をしてみせても、彼の口元は勝ち誇った笑みを隠せていなかった。
(ふふふブァカめ本居! それはあくまで囮だ!)
流の脳裏には数多の同志たちの絶望が流れ込んでいた。本棚の裏の裏まで行われる調査。一冊の本だけが机に置かれる無言の圧力外交。そしてどんな兵器よりも高い殲滅力を誇るデススペル「アンタの部屋片付けておいたわよ」。隠す者と探す者の戦いの歴史は、常に隠す者の敗北で幕を閉じてきた。
しかし今、彼らの屍を越えて生まれたのが流たち新世代である。インターネットを自在に操る彼らを、陽毬は甘く見たに違いない!
(本命はパソコンにいれてある方だ! デジタル化万歳だな!!)
と、数十秒間浸っていたのがまずかったのだ。
「あ、なにこれマウスパッド……にしては」
「ぅおおお俺のおっぱいマウスパッド!!」
「へーぇ、すごい名前だね。水守君って、こういう感じの女の子が好みなの?」
「えっ」
「こういう胸が大きい女の子が好みなの?」
「…………ハイ。割と……好みのタイプではあります……」
「でもこれどうやって使うの? マウスパッドなんだよね? この膨らんでいるところとか意味があるの?」
「手を……置きます」
「ふんふん」
「腕が疲れません」
「ほー。長時間ネットやゲームで遊ぶために、アニメな女の子の胸に腕を置いて休める道具なんだ!」
「ハイ! それは二次元美少女のおっぱいを模した柔らかい部分に腕をおいて疲労感を和らげるマウスパッドです!」
「でもいやらしい気持ちもあるんだよね?」
「その通りです!!」
流の噛み締めた唇に血の味が滲む。痛烈な一撃が響いて身体中を苛んでくる。遠慮など1ミリも存在しない陽毬のまっすぐでピュアな瞳から逃れる方法など、この閉鎖空間にある筈もない。
ならばいっそのこと——。
(誰か! 誰か最後の一撃を! 俺を楽にしてください!)
「ふぅーん……。あ。そっか、パソコンの中にそういうファイルがある可能性も」
「ああ! そこはらめぇっ!!」
*
流のパソコンのとあるドライブの中に隠されたフェイクタイトルがついたファイルに、陽毬が辿り着くまであと一歩なところで、思春期の神が目を覚ましてくれたらしい。
突然現れた陽毬がまた突然消え去った部屋のなか、流は机の前で崩れ落ちていた。
ミニテーブルには綺麗に平らげられたカップラーメンの屑が、ベッドの上にはセクシーイラスト同人誌が放り出されていた。
「うぅ……ひどい。嵐のような出来事だったな……」
よろよろ立ち上がってデスクチェアに身を沈めると、手元にあるおっぱいマウスパッドが流へ恥ずかしそうな笑顔を向けていた。
彼女は《私のおっぱいで、身体を休めてね》と言っている。
流はお言葉に甘え、そっと腕を置いて息を吐いた。緊張から解放されて目を閉じると、先ほどの光景がありありと脳裏に浮かんだ。今ならあの恐ろしい出来事も、温かい気持ちで受けれ入られる。
そして流は窓の外にいる同志たちへ向かって、しみじみと言葉をおくった。
「うん、寝間着女子っていいよね」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月18日
参加申し込みの期限
2017年04月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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