決戦、妄信する配下は何ぞ思う　～機鋼世界マシナリア～｜リアクション

決戦、妄信する配下は何ぞ思う　～機鋼世界マシナリア～

◆エピローグ『そして、これから』

「私が大扉を破壊します、そうしたらもう大丈夫なんですよね？」
そう尋ねるイヴァに対しテューアは静かに答える。
「ええ、平気です。扉さえ破壊指してしまえば後はいつでも塔内部へとゲートを繋ぐことができます」
テューア陣営の者達はこのまま塔への侵攻をするべきだと主張する者もいたがテューアは再び静かに答える。
「その士気の高さは流石ですが、思いのほかこちらの損耗も少なくはありません。リベレイターも本拠地の内部となるとこの橋以上の抵抗が予測されるでしょう。塔へゲートの繋ぐ先を確保するという目標を達成した以上、一時撤退し、此方も万全の状態を整えるべきでしょう。入口は抑えたのです。彼らはもう他世界に侵攻する事すらできませんし」
そのテューアの言葉はもっともであった。
深手を受けて戦闘行動が継続困難な者、消耗が激しく立っているのがやっとの者……その数は少なくはなかったからである。
「……では元の世界に転送します、ちーあ」
「はいなのです！　いくですよぉーっ！」
次々と元の世界に転送される中、竜司にイヴァが声をかける。
「あの、これを」
耳に付けていたイヤリングを片方だけ外すとイヴァはそれを竜司へと手渡す。
「イヴァちゃん、これは？」
「その……あなたとの、えと……りゅ、竜司との……約束の証です。しっかりとその、全てが終わったらあなた達の世界を……教えてください」
「もちろんだよっ！　大切にするね、このイヤリング！」
イヴァから受け取ったイヤリングを握り締め、満面の笑顔で送るイヴァを目に焼き付けながら彼の視界は白の色に塗り潰されていった。

◆

それぞれが気が付くとそこはいつもの寝床の上。
受けていた傷は身体になく、非常に疲れている事だけがわかった。
来たるべき本拠地での最終決戦。
万全の状態をというテューアの事、すぐ数日以内にということはないだろう。
しっかりと鋭気を養い……来たる最終決戦に備える事。
各々はその想いをそれぞれの行動で受け取りながら、まずは疲れをいやす為に再び眠りへとついていくのであった。

このページにイラストを設定する

あとがき

担当マスター：ウケッキ
ファンレターはマスターページから！

みなさまこんにちはっ！ウケッキです！
皆様の熱いアクションのおかげで全体的にとても熱い感じの話になりましたっ！

ついに説得に応じたイヴァ、彼女はこれからどうなっていくんでしょうねぇー、と私も楽しみでございます。
塔に押し込まれて入口を抑えられてしまったハガル率いるリベレイター。
果たして何の動きも見せないまま、最終決戦を迎えるのでしょうか。

それでは皆様、次回のシナリオでお会いしましょうッ！

↑ページトップに戻る