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決戦、妄信する配下は何ぞ思う ~機鋼世界マシナリア~
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◆序章『鉄の防壁へ穴を穿て』
「これは……ほんと、鉄壁って感じの守りだな……」
見た事もない緑色の空の下、双眼鏡を構え、敵陣を注意深く観察しているのは
八神 修
であった。
手に持った双眼鏡をのぞく彼に目には800メートル先の最終到達点である大きな扉が映っている。
だがそこに至る道は容易ではない。
現在、彼らがいる場所は白い海にそびえ立つ大橋の上。
そこから扉までの距離はそう長くはないが、敵の数は数えるのが嫌になるほど多い。
「敵がうじゃうじゃといっぱいいるのですーーっ! ゴブリンにーカニさん、おっきい人までいるですよ!」
八神の隣でちーあは双眼鏡を奪い取ると先の方を眺めてはぱたぱたと動き回っている。
「それはそうと、頼んでおいた物は……?」
「ああ、あのくっさい液体ですね! ちゃんとここにぃ……うあぁぁ、くっさいのです!」
蓋がしっかりと閉まっていても刺激臭を伴う香りを辺りに漂わせる謎の液体が入ったボトルをちーあは八神に渡した。
「一体こんなものなんにつかうっていうのです」
「――――いずれわかるさ」
そういって八神は双眼鏡を受け取ると精神を集中し息を止めた。
彼は視界に入った指揮官と思わしき大柄なオークの周囲に狙いを定めるとそのオークの周りにいるゴブリン達の装備を分解した。
繋ぎがとれてばらばらと鎧が剥がれる者や武器がいきなり消失し慌てふためく者など反応は様々。
なにぶん荒く分解した為に装備の全消失とまではいかず冷静さを取り戻せば戦える者達も残ってはいる。動揺が収まるまで数分程だろう。
だがその中心で暴れまわる自称・わがままボディ代表ツクヨと合流するまでの時間稼ぎとしては十分であった。
ツクヨに向かって走り出した八神は隣で並走する
常闇 月
へ声を掛けた。
「これで敵に邪魔される事なく最前線のツクヨと合流できるはずだ。常闇……ツクヨと共に奴を落とせ」
八神の視線の動きで対象となる目標を確認した常闇は小さく頷くと速度を上げ、いまだ混乱が広がっている敵陣の中へと消えていった。
その背中を見ながら八神は言う。
「まずは作戦第一段階……さて、どうでてくる……イヴァ」
◆
「くそ、どこに行った! さがせえぇぇーー!」
「ぐぅぅああッ! いてぇ! 足をやられたぁぁぁ!」
統制が取れていたはずのゴブリン重装部隊は既にその統制の欠片もなく動揺に包まれていた。
その理由は二つある。
まずは武器や防具が前触れもなく崩れ、分解されてしまったこと。
これだけならばまだ混乱は数分で収まったはずである。
だがそれに加えてある事が起きたのである。
それぞれの部隊の一部のゴブリン達、それも一人や二人等の少ない人数が腕や足を斬られるという事態が発生。
しかもそれを行った者の姿が認識できないというおまけ付きで。
(効果はまずまず……このまま継続しても大丈夫そうね)
混乱という事態を隠れ蓑に素早く敵陣のまっただ中を駆ける
篠原 翠響
は伝令役と思われるゴブリンへ狙いを付けるとその首をすれ違いざまにはねた。
雫の太刀によって斬り飛ばされた頭が宙を舞い、ごろごろと地面を転がっていく。
首から上を失ったゴブリンの身体はもがき苦しむ様に右往左往した後、動きを止めて地面に倒れた。
足を止めずに敵陣を風の様に駆ける篠原の耳にゴブリン達の怒号が届く。
「ちくしょぉッ! また一人やられたぞ!」
「どうなってやがる! 指揮官からの指示がなけりゃ動けんぞ!」
「人間だ! 人間を見つけ次第、殺せぇぇぇぇーー!」
連絡役を次々と篠原に狩り取られ、防衛第一陣として布陣するゴブリン重装部隊は既にその役目を失いつつあった。
(連絡役は狩った……後はこの事態を想定して即応部隊とかいるだろうから、それを狙えば――――いた!)
走る篠原の視線の先にいまだ士気高く、部隊行動をとっているゴブリン達がいた。
その装備は先程の重装部隊とは異なり、軽装備なうえにサブマシンガンなどの銃火器を装備している様だった。
(まだこっちを見てない? なら、十分にやれるはず!)
まだ発見されていないと判断した篠原は姿勢低く高速でそのゴブリン達に向かって走る。
そのうちの一体と目があった、距離はおよそ100メートル。
「いたぞぉー! 奴だ! 奴をやれぇッ!」
腰だめに構えたサブマシンガンをゴブリンが掃射する様に火を噴かせる。
だが篠原はその行動を予測し、わざとジグザグな動きで近づいた。
高速で左右に動く篠原に上手く狙いがつけられず、鉛弾は篠原をかすめる事もなく地面へと吸い込まれていく。
サブマシンガンを放つゴブリン達へと迫った篠原はその間を素早く斬り抜けた。
すれ違いざまに斬撃を見舞われたゴブリン達はばたばたと地面へと崩れ落ちていく。
2、3体程のゴブリンが残ったが彼らは攻撃よりも味方が次々やられたことによる恐怖に支配されて動けていない。
ゴブリンが反撃準備に入るよりも早く篠原は雫の太刀を居合抜きの要領で振り抜いた。
刃から水の衝撃波が地を這う様に発生し、いまだ慌てたままのゴブリン達を斬り裂いてただの肉片へと変える。
「ふう……銃とか持ってても、当たらなきゃ意味ないよね」
呼吸を整えながら周囲を確認するといまだ指揮系統を寸断されたゴブリン達は右往左往している様だった。
刀の柄に手を乗せ、一息静かに呼吸すると再び篠原は走り出す。
(まだほとんどのゴブリン達が統制を取り戻していないようね……これなら部隊行動のずれで右往左往しているゴブリン達を狩れば……!)
敵陣を駆ける篠原の手によってゴブリン達は斬り裂かれていく。
混乱し攻撃も防御もままならない者を手にかけるのはそれほど難しい事ではなく、まるで豆腐を斬るかのようにあっさりと彼らは地へ沈む。
近隣の味方が即死する事で統制を失ったゴブリン達は更に恐怖の色一色へと染めあがっていった。
そしてその色が一段目の防御陣全ての兵に伝播していくのはそれほど時間がかかる事ではなかった。
数の上で優勢を誇ったゴブリン達は開戦数分で既にその優位性を完全に失ってしまったのである。
「あら、動きが随分と変わったわねえ……ならそろそろかしら」
そう言いながらドリルブレイドを振り回す様に振るうのは
尾鎌 蛇那伊
である。
彼は一段目のゴブリン重装兵の敵陣中央に侵攻、注目を集める様に派手に暴れていた。
幾人もの重装備のゴブリンが彼に立ち向かったがその豪腕から放たれる一撃によって成す術もなくゴブリンは粉砕、がらくたや肉片をただ増やすだけにとどまっている。
「なンダあいつは!? うしろにも目があるってのカヨっ!」
「こんなバケモノ相手にしてたら幾つ命が――――」
「だれが……ばけものですって……?」
「イギイィィィィィィィーーッ!」
「い、い、命ばかりはおたす……!」
負けを悟り、本能的な物から来る恐怖心から逃亡を試みようとしたゴブリンの背後に帰り血で真っ赤に染まったドリルブレイドを構えた尾鎌がいた。
先程の言葉におこったのかどうかはわからないがその瞳は冷静そのもの。慈悲の懇願を受け入れるつもりはないらしい。
憐れ振り下ろされたドリルブレイドによって粉砕、圧殺されたゴブリンは肉片を撒き散らしながらその場にぐしゃりと散らばった。
「戦場に立った時点で慈悲なんてものはないわ。それを願うのなら……あなたは兵士に向かなかったということ。来世では覚えておきなさい」
死体となったゴブリンに背を向け、咆哮をあげながら尾鎌は敵陣真っ只中へと猛進する。
「おおおおぉぉぉぉぉぉーーーッ!」
渾身の一撃とばかりに薙ぎ払われたドリルブレイドは鬼の棍棒よろしく数十体のゴブリン重装兵を巻き込んで敵陣を食い破る。
巻き込まれたゴブリン兵は肉片となるぐらいに粉砕されるか、吹き飛んで新たな犠牲者を作るかのどちらかであった。
その光景は戦場に立つまさに鬼神。
篠原の一撃離脱による狩りで伝令を失い、統制を保てなくなったゴブリン達を更に恐怖のどん底に叩き落とすには十分すぎる光景である。
彼の周りのゴブリンは戦意を失い武器を取り落として唖然とするか、気が触れて方向と共にがむしゃらに突進し砕かれるか。
どちらにせよ、既にゴブリン達に脅威はない。
その様子を見て頃合いと判断した尾鎌は決めていた伝家の宝刀とも言える言葉を放った。
「ここはアタシに任せてあなた達は先に行きなさいッ!」
「おう、わかったぜ! 尾鎌が作った道を俺が突進するッ! 後に続けぇぇッ! 直通敢行! ストレイト・ドリル・チャージッ!」
尾鎌が暴れまわったおかげで開かれた道を
風雲児 轟
がドリルブレイドを全力解放して真っ直ぐに進んでいく。
まばらに残っていた数体のゴブリン達が刃から現れた回転刃に寸断されミンチへと変わっていった。
尾鎌が作り、轟が整えた道を後続の者達が素早く駆けていく。
ゴブリン兵達はやっと事態の重要性に気が付いたらしく、道となってしまった戦場の穴を塞ぐべく絶望という名の戦いに挑む。
「ギシャアアアアア!」
やみくもにただ気が触れ、ノーガードで突っ込むゴブリン達は振り払うだけで崩れ落ちる存在だがその力は凄まじく数体同時に攻撃されれば尾鎌ですら押し込まれる程であった。
次々と飛び掛かるゴブリン達は振るわれるドリルブレイドで砕かれ、その場に血だまりを作っていった。
返り血が武器も尾鎌自身も赤く染める中、小さく……すこしずつではあるが確実に尾鎌の身体に傷を増やしていく。
地面を蹴って跳んだゴブリンの一体が上段からの斧の振りおろしで尾鎌を狙うが下段からの斬り上げで斧ごとその体を真っ二つにされる。
「がっぐごぁぁ……ッ!」
「闇雲な突進なんて無駄よ……動きのわかりやすい攻撃はカウンターの餌食となるの。それすらもう……わからないのかしら」
ゴブリン達は意を決したのか、それとも本能によるものか、数十体が一斉に尾鎌へと飛び掛かる。その眼は獰猛な獣そのもの。
数体は薙ぎ払う事で接近する前に潰したが武器を捨てて己が牙と爪のみで向ってきた残りのゴブリン達の攻撃を避ける事は出来なかった。
腕や脚、胴体側面に噛り付かれ、爪をたてられ血がジワリと滲む。
「ふふ……もう、ゴブリン兵であることを捨てて……ゴブリンに戻ったって事ね……悪くない作戦だわ……でもねっ!」
噛り付くゴブリン達の頭を掴むと引き剥がし力任せに投げ飛ばしていく。
全身をゆっくりと赤く染めながら尾鎌は咆哮する。周りの敵すべてを自分に引き寄せる様に。
「さァ、軍勢が全滅するか――――アタシが力尽きるか――――勝負よォッ!」
◆
尾鎌が暴れる地点よりも少し進んだ先。彼が作った道の先で戦闘している者達がいた。
彼らは一段目の防御陣の要であるオークの指揮官を討伐すべく奮闘していたのである。
「うぐぅぅ……なんの、これしきぃ……っ!」
振り下ろされたオークの巨斧をドリルブレイドで受け止め、軌道を読んで弾き返したのは
椿 美咲紀
であった。
美咲紀の思わぬ反撃でよろめいたオークに常闇は武器を抜いて接近する。
ツクヨがそれに並走し二人は息の合った連携攻撃で放った。
常闇とツクヨが同時に武器でオークを斬り裂いたがオークは倒れてすらいない。
「グゥハハハハハハッ! なんだ、虫にでも刺されたのかと思ったぞ?」
「……皮膚が厚過ぎる」
「あららら、あれで倒れないんですかぁ……なんてタフガイさんなんでしょうねぇ!」
嬉々として笑顔を浮かべるツクヨであったが即座にその場から飛ぶ。
直後、彼女のいた地点を鎖鎌で武装したゴブリンの一撃が粉砕していた。
指揮官であるオークを守る為に後続から派遣された者達の様だった。
「グゥフフ、持つべきは優秀な仲間よ……たった二人では何もできまい」
「おっと二人じゃねぇべよ」
「なんだとっ!?」
声の聞こえた方角にオークが視線を向けるとそこには
鈴野 海斗
が立っていた。
返り血に濡れたその体は数体では数えきれないほどのゴブリン達を手にかけながらここに来たことを物語っている。
「ホホゥ……それで息を切らしていないとは。よほどの手練れと見える」
「あいつはオラに任せて、二人は周りの敵を寄せ付けないようにしてくれると助かるべ」
「わかりました」
「ふふっ、美味しい所を持っていきますねぇー……あとでわがままボディのツクヨが想像を絶するご褒美でもあげましょうかぁ? 何度でも昇天させてあげますよォ?」
「……謹んで遠慮しておくべ」
常闇とツクヨに周囲の敵を任せると海斗はオークと睨み合う。
「わざわざ救援を拒むとは、余程の馬鹿か。それとも勝算があると想い上がっている阿呆か。貴様はどちらだ?」
低い姿勢で突進を敢行してきたオークの巨斧の一撃を横に飛んで避ける。
「さぁどちらだべなぁ……」
のんびりな口調に似合わず手にしていた剣でオークの死角から斬撃をくわえる海斗だったが、分厚い皮膚に斬撃が阻まれたその瞬間に剣を放す。
後方へ跳んだ海斗が目にしたのは裏拳で剣を粉砕するオークの姿だった。
「ホゥ……予想以上に動きが速いな……てっきり頭ごと粉砕できるものだと思ったぞ」
「褒めてくれてどうもだべ」
(やっぱ斬撃の効果は薄い。それなら近接からの打撃戦しかないべな)
意を決して速度をいかし高速でオークの懐に潜り込んだ海斗は掌底で顎を撃ち抜く。続け様に肘打ちを腹部にねじ込むように放つ。
打撃という思いもしなかった攻撃に虚を突かれたオークはその巨体をぐらりと揺らした。
その瞬間を見逃さず海斗は更なる連続攻撃で畳み掛けに入る。
顎、腹部、みぞおちの順番で連続的に打撃技を打ち込み続ける海斗の速度に鈍重なオークの感覚は既についていけていなかった。
「これでしまいだべッ!」
地面を強く蹴り上がった海斗のサマーソルトキックがオークの顎を砕き、その巨体をついに地に沈めた。
「ぐぅぅああおおおおおおー! こ、こんな、人間、ごと……きに……」
地面に転がり呻くオークの元へ近場に転がっていたゴブリン重装兵の盾を拾い上げると海斗はゆっくりと歩み寄った。
「あんたは強かったべよ……せめて楽に、一撃で逝かせてやるべな」
「グフフ……それが戦士の、情け……というやつか……」
「そうかも、しれないべな……」
「そうか、最後に……お前の様な戦士と戦えて、嬉しく思うぞ……!」
「それは……光栄だべ」
まっすぐに振り下ろされた重盾の鋭い切先がオークの喉を貫き、絶命させる。
「戦士……どうなんだべな……オラ」
墓標の様にたったその盾に背を向けながら海斗はいまだ戦いの終らぬ戦場で成すべきことを成す為に、歩き出したのだった。
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10人
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2017年03月15日
参加申し込みの期限
2017年03月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月22日 11時00分
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