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決戦、妄信する配下は何ぞ思う ~機鋼世界マシナリア~
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◆二章『響くは巨人の足音』
そこは橋の中央。
ゴブリン重装兵による一段目の防御陣を突破した者達の前には新たな脅威が立ち塞がっていた。
数十メートルはあろうかという一つ目の巨人。
彼らが持っているのは鉄の棘が生えた太い棍棒だった。
動き自体は緩慢だがその圧倒的な攻撃範囲は無視できない。
それに加え、高速での横移動が可能な巨大なカニの様な甲殻類が巨人の背後に配置されていた。
八神はそれを眺めるとにがにがしく呟く。
「くやしいが……考えられた防御と言わざるを得ないな」
隣の美咲紀がたずねる。
「考えられた防御……?」
「ああ、巨人による圧倒的な破壊力と攻撃範囲……上手くそれを抜けたとしても鋭利な巨大ハサミを持つ甲殻類が素早く対応する。緩慢な巨人の穴を埋めるいい配置だと思ってな」
懐から扇子を取り出すと炎の柄が描かれた方を表にした状態で八神は構えた。
「だがだからこそ、突ける筈がないと思った場所に隙がある! ほら! こっちだぁッ! 巨人ッッ!」
扇子持ち、舞う様に一回転すると数発の炎弾が扇子から放たれた。
真っ直ぐに飛んだ炎弾は八神の声に反応して向いた巨人達の目を轟炎に包む。
もがき苦しむ様に唸る巨人達が炎を振り払った時にはその眼は焼かれ、視界を確保する役割を失っていた。
「おい、こっちだ! 攻撃してみろ、巨人!」
八神の声に誘われた巨人は鉄針の棍棒で味方の巨人の頭を砕いた。
頭を失った巨人はぐらりと体勢を崩し、橋から落下。その巨体を白い海に溶かしていった。
声で攪乱された巨人達は武器をやたらめったら振り回し、同士討ちを始めた。
常闇も八神に習い、声で巨人を誘導し同士討ちを誘発させる。
「よーし、私もシュー君達をお助けするのです!」
傷を受けたツクヨを自らのろっこんで回復させると、今度は攻撃だとばかりに美咲紀はドリルブレイドを構えた。
ドリルブレイドを携えて駆ける美咲紀目掛けて巨大蟹は鋭利なハサミを鎌の様に振り下ろした。
「えぇぇーい! そんな攻撃当たらないのですよ!」
美咲紀はスライディングする様に地を滑ると鋭利なハサミを紙一重で避け、地を滑りながらハサミの関節部分へドリルブレイドを突きいれた。
もがく様に振り上げられたハサミに取りついたまま、美咲紀は振り落とされないようにドリルブレイドの柄をしっかりと握る。
「うぐぅぅぅ……ガーデニングで鍛えた力、甘く見ないでほしいのですッ!」
柄を回し、レバーを引き絞るとモーターの様な駆動音をあげながらドリルブレイドの刃が大きくハの字に開いた。
すると内部機構から飛び出す様に四枚の巨大な回転刃が飛び出す。
関節部分を無理矢理広げられた巨大蟹はなおも振り下ろそうとしてハサミを振るう。
速度による風圧と衝撃が彼女の全身を襲うが美咲紀はそれに歯を食いしばって耐える。
(ここで落ちることなんて……できないッ……のですッ!)
体重をかけ、回転刃を押し込むと美咲紀は駆動スイッチを押した。
激しいモーター音をあげながら回転刃が高速で回転、ドリルの要領で巨大蟹の関節部分を抉っていく。
ぎゃりぎゃりと間接を抉られた巨大蟹のハサミは憐れ無残にも間接部分から真っ二つにされてしまった。
落ちるハサミから跳躍し地面へと着地した美咲紀の隙を見逃さず巨大蟹はもう一方のハサミを叩きつける様に振るった。
地響きを上げて美咲紀はハサミの下敷きとなる。
にやりと笑うかのように巨大蟹はその眼をふよふよと左右に振るが、直後その場にモーター音が響き始めた。
ハサミが振動し、がくがくと震えていく。
巨大蟹が不思議そうに眺めているとハサミの甲殻を突き破り、ドリルブレイドの回転刃が現れる。
次第にその姿は露わになっていき、ついにはハサミを突き破って美咲紀が飛び出した。
空中で一回転し地面へ着地した美咲紀は肩で息をしながら八神に言う。
「はぁ、はぁ……シュー君! 今なのですッ!」
美咲紀の声に合わせ、八神は雷が描かれた扇子を振るう。
放たれた幾本もの雷が巨大蟹の損傷した間接や突き破られた箇所から内部へ広がりその全身を雷の洗礼で包み込む。
黒こげになった巨大蟹を見て美咲紀は喜びの声を上げた。
「やったのですよ! あんなおっきなカニを仕留めたのです!」
「すごいですねぇー美咲紀さん。あの戦いぶりにツクヨはぞくぞくしちゃったのですよぉ」
恍惚な表情を浮かべながら別の死んだ巨大蟹の死体の上に座っているツクヨが美咲紀へと熱い視線を送っている。
ずたずたに引き裂かれた巨大蟹の上に座る紫の返り血を浴びたツクヨの姿はとても異様であり恐怖心すら芽生える姿だった。
身体を舐め回す様なその視線にぞくりとした美咲紀は先へと進む様に他の皆へと促す。
「え、えと! 第二陣はこれで突破なのですッ! 先を急ぐのですよっ!」
そそくさと他の者達と共に先へと進む美咲紀をツクヨはじぃっと眺めていた。
「あひゃぁ、いいですねぇ……いいですよぉ……あれならぁきっと――――いつかいいシアイができますねぇうふふふふふ」
とても上機嫌なツクヨは巨大蟹から降りると美咲紀達の後をついていった。
◆
転移召喚された者の内、一人だけ居場所が違った者がいた。
その者の名は
骨削 瓢
。リベレイターに組みしようと暗躍していた者である。
当初は通常のいつもと同じ転移パターンであったが視界が白くなった後に彼の視界にはノイズが走り、腕のアザが痛み始めたのだ。
その痛みが引いた時、気が付いたその場所は大扉の前、その隣にはイヴァが立っていた。
「なるほど。ハガル様が言っていたのはこの事ですか」
「……何か知ってるんですかねぃ? 特にこのアザについて、とか」
骨削の方を向かずにイヴァは戦場を見ながら答える。その顔は冷静そのもので迷いは見えない。
「『福音』としか。詳細は貴方が知るべきことではないです」
「ほぅ……」
「貴方はあちらではなく、此方の味方としてここにいる。それだけあれば情報は十分でしょう?」
骨削は思う。
確かに情報はそれだけあれば十分だと。
だがそれではただの駒としてしか使われない。そんなことは自身が望む事ではないと。
腰に忍ばせていたナイフを引き抜くと骨削はイヴァに向かって斬りかかる。
「――ッ!」
ナイフは振り向きざまに大鎌の刃部分で防がれ、流れる動作で柄を腹に打ち込まれて骨削は咳込みながら地面へと尻餅をついた。
「なんの真似ですか? 返答次第では――――」
「――――くっくっく。差し向けたのはアンタのよく知る旦那でさァ。おたくはもう用済みだそうだよ。あっしなんぞに始末を任せるなんて……甘く見られたもんだねぇ」
「そんな! ハガル様がそんなことするはずが……ッ!」
うろたえ始めるイヴァの様子にここぞとばかりに骨削はその心を揺さぶりにかかった。
「言い切れるかぃ? 前回の作戦では失敗……ツクヨ嬢の裏切り、逃亡さえ許してしまった。用済みと見られるだけの材料は……揃ってるんじゃないですかぃ?」
「う、そ……ありえ、ない……そんな……」
驚愕の表情を浮かべ、その場に崩れるイヴァの耳元によると骨削は小さく囁く。
「リベレイターから逃げられないのはよくご存じな筈。残された道は2つ、テューアの首を取って名誉挽回するか、ツクヨ嬢の様に裏切って自由に生きるか……果たしてアンタはどっちなんでしょうねぃ……?」
無言のまま俯き、動かないイヴァを見て心の中で骨削はほくそ笑む。
(心を入念に砕いたあいつはもう指揮官として機能しない……まともに戦闘すらできりゃせんだろうよ。なら空いた指揮官に収まればいいだけの話……一定の戦果という土産話を持ってねぃ)
指揮官の代理として戦闘をするならば、勝つ必要はない。
あくまで急な代理。想定していない出来事なのだから。
(あとは一定の戦果をあげさえすれば、逃亡なりしても効果的な撤退とみなされる……)
骨削はゴブリン達へと爆薬を防衛の第三陣よりも前に仕掛けさせ、機を待つ。
数分程するとそこには第二陣を突破したテューア陣営の者達が現れた。
爆弾を仕掛けた直上に配置された囮のゴブリン達と戦闘を始めた彼らを見て骨削はにやりと笑う。
「橋を爆砕……すると足場を失った憐れな者達はいっせいに怖い怖い白の海へと真っ逆様。みぃーんな溶けちまえばいいさァ」
ほくそ笑む骨削は爆薬の起爆スイッチを押した。
直後、連鎖的に爆薬が爆発。防衛陣第三陣すぐ前の橋は跡形もなく吹き飛んだ。
支えを失い、崩れた橋の一部は斜めになってその上にいた者達を容赦なく白い海へと引きずっていく。
耐えられずに落ちていく囮だったゴブリン達は白い海へと着水し、数秒も立たずに溶けて跡形もなく消えていった。
テューア陣営の者達も例外ではなく、各々耐えてはいるがじわじわと白い海の方へと落ちていく。
それを見たテューアはちーあに指示を飛ばした。
「いけません。あのままでは侵攻部隊が全滅します。ちーあ、共に救助をお願いしますね」
「がってんしょうちなのですッ!」
空中を高速で飛翔した二人は白い帯のような物を大量に生み出すとそれを伸ばし、落ちそうになっている者達を救出していく。
轟と尾鎌は白い帯に一緒にくるりと巻かれ、引き上げられる最中にテューアの様子がおかしい事に気が付いた。
まず気づいたのは尾鎌である。
「ん? あれみなさいよ……なんかおかしくない?」
「え、何が……ってありゃ、なんだよ……ッ」
それは白い帯のような物を伸ばすテューアの身体の一部にノイズのようなものが走っている光景だった。
まるで壊れたモニターの画面の様に腰や胸、腕や足の一部のノイズが走り、黒く歪んでいる様に見える。
「……ノイズが走っている?」
「待て、何か聞こえる……!」
耳を澄ますと微かではあるがテューアは何かを言っている様だった。
「全……べき正し……姿……世……を喰い………間。不…………物は……除しな…………ない。こ……の為に……要な行……」
白い帯から解放され、地上に降ろされた彼らは再びテューアを見るがもうノイズは体のどこにも存在していなかった。
「ちーあ、いいですか。重量のある男性から先に救出しなさい! ですが、軽くても負傷している、体力が落ちている女性は最優先救助対象ですよ」
「わかっているのですっ! ふるぱぅわぁぁなのですぅぅーー!」
一所懸命救助するちーあに接するテューアには先程のおかしな点は見られない。
「なんだったのかしらね……あれ」
「わからねえな。だが今はごちゃごちゃ考えるよりも先にやることがある。考えるのはそれからでも遅くはねえだろ」
「……それもそうね」
轟と尾鎌がその光景に出くわしていた一方、崩れた橋の白い海に近い地点ではツクヨが常闇、八神、美咲紀の三人を鎖で絡め取り、辛うじて残っている足場を支えに持ち堪えていた。
だがじわじわとその足場も白い海へと飲まれている。
「うふふ……これはとても不味いですねェ……流石にこのままではツクヨでもこの急な壁面を駆けあがれませんねぇ」
「……それなら私はワイヤーでこの場に残り――――」
自身が危険な場所に残ると言おうとした常闇の口に黙る様にという意味を込めてだろう、真上にたてた人差し指をつけてツクヨは言った。
「言いましたよねぇ。このままでは、と」
「それはどういう――」
聞こうとした八神の発言はツクヨからの魔力の奔流が発生させた衝撃波でかき消されてしまう。
魔力は淡い紫色に輝きながらツクヨの胸部のコアを中心に発生している様だった。
その輝きは強くなっていくにつれ、濃い紫へと周囲を包む魔力の波動の色は変わっていき、それと同時に引き裂かれる様にツクヨの服が破れていく。
数秒も立たないうちにツクヨの胸部を覆い隠していた着物は消し飛び、その豊満な双丘……わがままボディが露わとなる。
「わぁぁぁっ!? ダメです! シュー君は見ちゃだめです!」
「うわぁっ!? だ、大丈夫だ! みてない、みてないから!」
美咲紀の自由になる方の手で八神は目を隠されるが当の本人であるツクヨは一向に気にしていない様子。
更に魔力の色は濃くなり、ツクヨの両膝から下の部分が黒い獣の足の様な異形へと変わっていく。
目は獣の様に瞳孔が鋭くなり口を見れば吸血鬼の様な牙が生えていた。
完全に姿を変貌させたツクヨは足場を力強く蹴ると一気に橋の上へと跳躍する。
鎖から解放された三人や他の地上に救出されていた者達の目が注がれるなか、ツクヨはいつもの姿へと戻る。
以前上半身まるだしの状態のまま胸を寄せあげると前かがみになって一同を見る。
その中で一人の男性――――
冴木 竜司
の元へと近寄った。
「もうぅ男の子ですねぇ……そんなに熱い視線を送られたらぁ……ツクヨはぁ、変な気分になってしまうのですよぉ?」
「いや、その、あ、と……」
「よくお胸を揉み揉みさせてくださいぃとか言ってますけどぉ……今、してもいいんですよぉ……?」
胸を寄せあげて押し付けてくるツクヨから竜司は視線を外しながら立ち上がる。
「いや、今は戦闘中だし! そう、あとで! あとでそのお胸を揉み揉みさせてくださいッ!」
背を向けている竜司に抱き着くとツクヨはその体を撫で回しながら耳元で囁いた。
「んふふ、あとでぇなんですねぇ? 覚えてますよォ……あとで……いっぱい、いっぱぁい、昇天させてあげますねぇ……? ツクヨを満足させないとぉ……返してあげませんからねぇ……?」
なお、しばらく竜司が赤面したまま硬直していたのは言うまでもない。
「足場を作成します、ここで歩みを止めるわけにはいきませんから」
テューアは腕を振り上げると輝く光を顕現させ、失われた橋と橋を繋ぐ白い床を出現させる。
その床は透明で見た事もないような魔方陣や模様が描かれていた。
「これで足場は確保しました、みなさん……大扉まであと一息です。このままお願いします」
テューア陣営の者達は作られた足場を使い、敵の防衛陣第三陣へと駆けていく。
その様子を遠くから眺めている者が一人。
それは橋を爆破して見方も敵も溶かすという事態を引き起こした骨削だった。
「……進行を遅らせる事しかできなかったとはいえ、凶悪な戦闘力を持つツクヨ嬢、底知れぬテューア、ちーあ嬢はかなりの消耗をしたはず。一定の戦果としては十分ですねぃ」
そう呟くと彼はその身を魔物達の中へと紛れ込ませ、その場から姿を消すのであった。
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10人
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10人
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2017年03月15日
参加申し込みの期限
2017年03月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月22日 11時00分
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