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【ホワイトデー】平和ときどき怪奇?
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●夜空に溶ける
ステッラ・デッラ・コリーナ。イベント事や互いへの特別な想いを強く意識する日、ここで過ごすことが二人にとってもはや暗黙の約束のような場所となっている。 島全体をあげて行われているらしいホワイトデーのイベント、このホテルも携わってはいるがあくまで落ち着いた雰囲気を保ったまま、いつもとは違う装飾をささやかに施されるに留めて、二人の好みにとても合っていた。
太陽の光を淡く反射する月が昇り始めた頃、先にホテルのロビーに着いた
桜 月
は、きょろりと視線を動かす。待ちわびる意中の人の姿はすぐに捉えることが出来た。
「冬華」
「月さん、こんばんは。ええっと、似合うでしょうか……」
バレンタインの時と同様に、この日冬華が身に着けてきたチャイナドレスは月が仕立てたドレスである。
己が独占欲をまるで形にしたようなデザインが冬華を見ているといつでも浮かんでくるため、パターンに入るまでいつもそれ程時間はかからない。そしてそれを冬華の体に身に着けてもらうと、とても満たされるのを実感する。ああ、今日だけでなく、冬華の纏う物全てが私が作った物だけになればいいのに。
そんな心中は奥にしまって、月は素直な感想を告げる。
「素敵だよ。すごく似合ってる」
「ほかならぬ月さんにそう言って貰えると嬉しいです。月さんも、桜の精みたいで素敵ですよ」
「ありがとう」
とても深いスリット、大胆に開いた胸元のドレスは月と付き合うようになって数度体験はしているものの、元来が穏やかな性格である冬華はやはり中々慣れない。
ちょっと大胆だと思いますが……。受け取ったドレスの箱を開けた時、率直にそう感じたものの、こうして実際に着ているところを愛しい人に見てもらい褒めてもらえるのは、確かに幸せだと思う。だからこそ、冬華は決して月から受け取る服を拒むことはしなかった。
シックな大人びた色の冬華のチャイナドレスに合わせたように、月の身に纏うドレスもまたチャイナを意識したデザインだった。
冬華のものと少し違うのは、ほっそりした腰を引き立たせる帯や桜の透かしが入ったオーガンジー風のショールといった、和のテイストを含んだあたりだろう。
バレンタインの時の情熱色よりずっと淡くされた春の色は、いつもより月を大人びて見せているかもしれない。事実、ロビーに佇んだ月を見かけた瞬間わずかに冬華はその姿に見惚れた。
こんな魅力的な姿、自分だけが見つめていればいい、そう思いディナーを予約した個室へと先に歩み始めたのは月か冬華か、それとも2人同時に動き出しただろうか。
周囲の視線から遮断された個室の席へ着くと、ようやくいつもの2人の空気が作られる。
ホワイトデーということで特別メニューとなった料理たちも、二人の視界を和ませ話題を提供させる。もっとも、ゆっくり味わう為に出来た小さな沈黙などは二人にとって居心地悪いものになりえるはずもなく、そんな沈黙さえも互いの存在を意識させるスパイスとなっただけであったが。
お互いの日常の事や出される料理への好みなど、相手への小さな発見となるお喋りを堪能し、デザートとして出された白と青のシャーベットとお茶を、交互に口に含んでひとごこちついた頃。
一度視線を外し何かを思案していた月が、意を決したように言葉を紡いだ。
「今は冬華に、メイドやモデルの仕事を通いで頼んでいるわけだけど……これからは、住み込みでお願いしたい」
「住み込み、ですか?」
「冬華と一緒に暮らしたいんだ、どうかな?」
緊張をはらんだ、そして真剣な紅の瞳とぶつかれば冬華は持っていたお茶を横に置いて、しばらく月を見つめたまま考える。
彼女の思いを考えると嬉しい。それは嘘偽りない自分の気持ち。しかしそれと同時に、不安と怖さも生まれる。
―― 私に対する甘え、依存性も強くなるでしょうね……。
他の人間には決して見せぬ顔を自分にだけは激しい程に表してくる月を、愛しいと感じる反面自分が万が一にもいなくなったとき、果たして月はどうなってしまうのか。それは何度も今まで考えたこと。月自身にも伝えたこと。
月は『強くなる』と約束してくれた。それが心からの言葉だと思えたからこそ、月の想いを、自分の想いを真っ直ぐに受け止めることが出来たのだ。
しかし冬華の懸念が晴れるのはまだきっと先。未だ独りを恐れる月を見ていると、果たして一緒に暮らすことは彼女のためになるのだろうか……と冬華の心に影を落とす。
「ごめんなさい。今は、今すぐには、返事が出来ませんので……」
「うん、分かった。いい返事を期待してるよ」
それでも逸らされることのなかった冬華の視線から、どれほど誠実に悩んでくれているか、月にも見て取れて。それ以上は月も答えを急ぐことはしなかった。
鏡に映った姿かのようにほぼ同時に、細い指たちがお茶を手に取り口に運ぶ。不安や心配で冷えた心を温めるように。
レストランを出れば、お茶だけでは足りなかった温度を互いの体温で補い合うかのように、肩を、腕を寄り添わせ真っ直ぐに部屋へと向かった。
思い出深いスイートルーム。人が泊まる毎に掃除されている部屋のはずなのに、足を踏み入れた瞬間あの夜の2人の想いで満ちた空間が、今目の前に切り取られてきたような錯覚を覚える。
ダブルベッドを通り過ぎ、大きな窓に手をつけば満天の星空と界下の灯りたちが紅と紺碧の瞳に映る。
「冬華……」
星たちの前で、月は自身のドレスをするりと足元に落とした。
チャイナのスリットから見えないよう、T字よりどちらかというとY字になった特殊な下着は薄いレース仕立てで、仄かな部屋の明かりと月灯りでは一見生まれたままの姿に見える。
月を映した瞳を細め、窓を背中にした冬華はただ美しく微笑んで月を招く。導かれるようにして月は冬華を抱き寄せると、啄むようにその髪へ、瞳へ、首筋へとキスを降らせた。冬華のドレスに手をかければ、撫でるようにしてゆっくり脱がせていく。
そうして月の視界に映るは、月と同じデザインの、冬華のドレスの色に合わせた煽情的な下着。これを付けてくれている冬華は、あの時のように自分を受け入れてくれるのだともう月は知っている。そんな冬華の想いごと慈しむように、下着と冬華自身の感触を心臓の鼓動の上からなぞっていく。
どんなに触れても、触れられても、何かが足りない。少しでも密着するように手を絡ませ求め合えば、軽く冬華は背後の窓に押し付けられる形となって。……冷たい。いや、熱い?
月の視界に映る冬華は、星々とその光に照らされて淡白く輝いて、星座の一部としてそのまま夜の中へ消えてしまいそうに見えた。
冬華の視界に映る月は、部屋の温かな灯りを受けて月自身が熱を帯びた恒星のように妖艶さを纏っていて。
互いに互いを繋ぎ止めようと、夜空の中で絡まり合う二つの影。
「ん、は……月、さん……」
「冬華……冬華……」
甘美な声が夜空に溶ける。口内に広がる愛しい人の蜜を、何度も求めあう音が響く。
冬華が何度目かの切ない吐息をついたところで、月が耳たぶを甘噛みしながら囁いた。
「一緒にお風呂入ろう?」
熱情こもった瞳とぶつかれば、今日は眠れなそうかなと冬華は思う。それでも構わない。求めてくれるだけ何度だって応えてみせよう。彼女の寂しさが少しでも消えるように。
冬華も月と同じ熱を宿したキスと微笑みで、囁きへ答えるのだった。
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月01日
参加申し込みの期限
2017年03月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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