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試着室のカーテンをじゃーっと乱暴に手で払って、
「笑ったら殺すからな……!」
顔を赤くして、言葉通りの剣幕で詠寛美が試着室から出てきた。
おお、と七峯亨は目を輝かせる。
見違えるようだ。
寛美の姿は一変していた。ストローハットにデニムシャツ、ふわりとした白いレーススカートに高めのヒールサンダル、いずれも亨のチョイスだった。アクティブな寛美に、季節外れのタートルネックは少々マト外れだろう。こんな風に格好よく、しっかり女の子らしい組み合わせが似合うと亨は予測していた。
その直感が予想以上の効果になったことに満足する。もともと素材がいいだけに、今の彼女はまさしくフォトジェニックだ。拍手とクラッカー、口笛で祝福したいくらいに。(もちろん、茶化されていると早合点して怒られても困るのでそうしないが)
だから亨は控え目な評価に止めることにする。といっても、亨基準による『控え目』だが。
「くく。いい女になったねェ、締まったラインによく映えて、サンダル魅せで足まで綺麗。さすが、縮んで挑む時にも見とれかけるだけある」
その言葉は腰の入ったパンチなみに寛美に届いたようだ。寛美は、「うるせー」とか「バカ言うな」とか言う前に、ただただ、大きな目をぱちくちりとしている。
「踏み潰しの迫力ですぐ我にゃ返るが、受けてウェイトトレーニングにしても文句はねぇな」
と一通り褒めあげて、「で、質問は?」とでも言いたげに、亨は寛美の返答を待った。
「……意味わかんねーよ。バカ」
ぽそっと寛美は言うのだが、やはり顔は紅潮している。
「で、俺のほうはどーよ?」
亨は腰に片手を当てて立ち姿を見せた。こちらは寛美に選んでもらった装いだ。カーキ色のミリタリーパーカーの下にボーダーシャツ、黒のスキニージーンズという攻撃的な組み合わせ、そこらの小太り兄ちゃんがこの服装だったら痛いことこの上ない揃いだが、シャープなシルエットの亨にはぴったり似合っている。寛美を試着室に送り出してから大急ぎで着替えたものだった。
「お、おう……」
「おう、ってのはグッドって意味か? それともエクセレントか?」
「うるせー! 『良い』って言ってんだ! それでいーだろ」
なぜかむくれて寛美は試着室に戻ってしまう。どう反応したらいいのかわからないかのように。
「お褒めにあずかり光栄」
亨は仰々しく一礼して、支払いを済ませにレジに向かった。すべての服のタグは、もうちゃんと用意している。来たまま帰れるという寸法だ。
食事と違って服をおごられると嫌がる寛美なのに、今日はその余裕もないらしい。勝ち負けの話ではないが、勝ったとみてよかろう。
寛美の姿を探すと、彼女は店の出口で所在なさげに待っていた。
「途中まで一緒に帰ろうぜ」
と呼びかけると、亨は寛美の返答も待たずに歩き出す。寛美は「待てよ」と追った。
そのまま連れだって、しばらく無言で歩いた。
もうじきモールの敷地から出る、というところで、
「……その服装、見せてやれよ」
おもむろに碁石を置くように亨が告げると、はっとしたように寛美は顔を上げた。
「見せてやれ、たあどういう意味だ」
「よっちゃん、今日のその格好、見せたい人がいるんだろ? 想像つくぜ」
「なに言い出すかと思えば……お前、本当わけわかんねえ」
だが寛美の足がどんどん早まっていくことに亨は気づいていた。
彼女の背に亨は呼びかける。顔を見ながら言うよりこのほうが楽だ。
「なんつーか、そいつ、たぶん俺とはタイプがちがう感じのやつだよな?」
寛美は答えない。答えないのは図星だから――そう亨は考える。
「二股はかけられねぇが、好敵手のよしみってコトで世話を焼かせてもらった。……これからも必要なら、服なり人なり、手助けならさせてもらう」
寛美はやはり、言葉を忘れたように返答をしない。振り返りすらしない。
いつしか彼女の足は、軽く駆けるような速度になっていった。
亨は声を出さず微笑むと、足を止めた。
寛美の背が遠ざかっていく。
もう追いつけない。それくらいの距離になったとき、寛美がわめくように声を上げたのが聞こえた。
「ありがとよ」
そう言ったように聞こえた。
喜んで送り出そう――亨は寛美を見送る。
「……猫みたいな所はあるがいい子だ、大切にしてやってくれよな」
そんな言葉が口をついていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月27日
参加申し込みの期限
2017年03月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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