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空想ラストバトル!?
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九夜山にて
――鳥の声が、聞こえる。
「っ、珪先生!」
がばり、
綾辻 綾花
は身を起こすや、慌てて周囲を見回した。
眠るようにして倒れている者、綾花と同じように辺りに視線を遣る者。
前者の中には、
早川 珪
先生の姿もあった。
黒い神官服ではなく、いつもの、ホストのようだと形容されるスーツ姿だ。
「珪先生、大丈夫ですか?」
「ん……あれ……綾辻、さん……?」
ゆっくりと起き上がった早川先生のどこにも、怪我はないようだった。
よかった、と息を吐く綾花。
「……うん、ゆきのんせんせーも無事みたいだねぇ」
島岡 雪乃
先生の無事を確かめながら、
壬生 由貴奈
が口元を綻ばせる。
そのすぐ近くでは、
八神 修
が
七夜 あおい
に手を貸していた。
「大丈夫か、あおい」
「……修君? あれ、私、何でこんなところに……」
「あおいちゃん、どこも痛かったり苦しかったりしない?」
心配を声に滲ませる
椿 美咲紀
へと、あおいは「大丈夫」と笑顔で請け負う。
「だけど、何だか不思議な夢を見た気がするなぁ。私が辛くて悲しい時に、誰かがぎゅってしてくれるの」
その言葉に、
鴻上 彰尋
の肩がびくんと跳ねた。
「彰尋くん?」
彰尋の反応に、首を傾げるのは
卯木 衛
。
黄色の眼差しに見つめられて、「何でもないよ」と彰尋は少し笑った。
(はっきりとは覚えてないのか……よかった、よな。うん)
安堵の息が口をつけば、
来島 アカリ
の首も傾く。
「鴻上、何だかさっきから忙しいな」
アカリと衛が顔を見合わせる中、
サキリ・デイジーカッター
に支えられ、地べたに座り直したのは
犬杜 初
。
「初、姫騎士気分は満喫できたかな?」
「ひめきし? よくわかんないけど……何だか、すごく楽しかった気がする!」
初の言葉に、「それはよかった」とサキリは目元を軽く和らげた。
初が立ち上がろうとするのに手を貸しながら、
大天使 天吏
も2人の会話に耳を傾ける。
すぐ傍で、
椎井 莉鳥
がほう、と息を吐いた。
「こっちも無事みたい。ミッションクリア、ね」
ようやっと目を覚ました
北風 貴子
の様子を確かめながら莉鳥が言った、丁度その時。
『人間の皆様。無事のご帰還、おめでとうございます』
不意に、耳に纏わりつくような声が辺りに響いた。
まだ状況を把握できていない
犬杜 一閃
に手を貸していた
優木 遥斗
が、
「……黒幕の登場か」
と、一閃を背に庇うようにしながら声の方を見据える。
そこには、ドームの中で見た悪魔――ブブ・ベルゼの姿があった。
真剣な面持ちになって、一歩前に歩み出るは
志波 武道
。
「早速で悪いケド……『黒い翼の君よりも我が心を』って、言ってたよな」
クローネのことを知っているのかとの武道の問いに、ベルゼが笑う。
『おや。まさか人の子の口からその名を聞こうとは。ええ、よく存じていますよ』
「やっぱりそうか……しかも、クローネより偉そうときてる」
「うんうん、確かにそうかも! ね、クローネとはどんな関係?」
武道の言葉を、
桜庭 円
が継いだ。ベルゼはまたくすりとして、
『さあ、何と言えばいいのでしょうかねぇ』
と、考え込むにしてはわざとらしく、顎に手を宛がってみせた。
『ワタクシは彼女のことが好きなのですが、向こうは……ふふ、上手くいかないものです』
ベルゼの言い様に、胸の中に首を傾げる円。
(悪魔って価値観がボク達とは違いそうだし、難しいな)
言い分のどこまでを額面通りに受け取ればいいのか、中々に判断し難い。
円がそんなことを思う中、綾花が声を張った。
「とにかく、許せないです! 皆を危険な目に遭わせるなんて!」
『おや、威勢のいいお嬢さんだ。そうは言われましても、こちらも商売ですから、ねぇ?』
綾花の怒りを、ベルゼはさらりと受け流す。
少しも悪いとは思っていない顔の悪魔へと、
骨削 瓢
が言った。
「それだ、先ずは商売の話だよぃ」
『ふむ。どんな話でしょう?』
「あっしらは想像力を卸売りしたのだから、相応のモン出さんと商売人の肩書きに傷が付くぞー」
こっちは直販したっていいんだという瓢の主張に、ベルゼは殊更可笑しそうに喉を鳴らす。
『こちらもまた面白い。どうです、人間の皆様も《商品》と取引はしないでしょう?』
――ああ、もし欲しいものがあるならば、お力になれることはあるかもしれませんが。
ベルゼは何でもないふうでそう言ったが、
(つまり基本的には、人間を対等な相手とは見ていない、ということね)
と、天吏は胸中にそう分析した。
そして、ベルゼへと問いを零そうとした、丁度その時。
「――うるさい」
低い声が、九夜山の空気をしんとして揺らした。
恵御納 夏朝
だ。
「一閃さんや初ちゃん、先生達や皆を巻き込んで……!」
面白がるような眼差しで自分を見遣るベルゼを前に、夏朝は怒りに声を震わせる。
「悪魔も魔界も、悪い存在ばかりじゃないって知ってる。でも……」
『でも、なんですか? 可愛い人間のお嬢さん』
「宴と称して皆を巻き込んだ貴様と、宴を望んで視聴して皆を嘲笑った者は許さない」
爆ぜろ、と、夏朝は激情を込めた声で告げた。
「貴様と嘲笑った奴等の、目論見も邪念も利益も全て……全部全部爆ぜてしまえっ!!」
激昂。それを受け止めてなお、ベルゼはかんばせに整った笑みを乗せている。
『ああ、やはり人間というのは面白い。貴方のその怒り、非常に興味をそそられます』
「何を……!」
「今の話。人間の持つもの――今回の場合は想像力が、一番価値のあるものなのかしら」
夏朝が怒りに声を失う中、改めて、天吏が問うた。
『おや、面白い分析ですね。いや、今日は心が躍ることばかりです』
「悪魔の方が、人間より力がありそうでしょう? それなのに、矮小な人間同士をぶつかり合わせるなんて」
ちょっと不思議ですもの、と天吏は薄く微笑する。
『鋭いお嬢さんだ。そう、そこなのです。ワタクシ達と人間の皆様では考え方が違う』
――故に、ワタクシはここで、魔界では仕入れられない商品を得ることができる。
そう言って、天吏へとにこりとして笑みを向けるベルゼ。
「成る程、勉強になったわ。そういえば『私の黒い翼の君』も、人を弄ばれている……」
人間はどこまでも狂って楽しいお人形だと、天吏はそんな想いを胸に沈めた。
「さて、次は僕からだ。先ず、僕を招待してくれたことには感謝しよう」
「あ、ボクも! 楽しかった件については、お礼を言わないとね」
サキリがベルゼの元へと歩を進め、後ろの方で、円もぴょこりと手を上げる。
笑みを絶やさぬベルゼの目前で――サキリは、ぶわりと殺気を溢れさせた。
普段は周りに見せない、どす黒い殺気。
それを、ただ真っ直ぐにベルゼへとぶつける。
「でも……本当なら、お前を切り刻みたい気分だよ」
目の前のベルゼの姿には、ドームで見掛けた時と同様にノイズが走っている。
相手が自分の本体を害せないのを知っているからか、それとも他の理由からか。
ベルゼは、かんばせを彩る笑みを益々濃いものにした。
『これはこれは。恐ろしいですね』
「……ねぇ、うちからも、一つしつもーん」
静かに話を聞いていた由貴奈が、ひらひらと手を振る。
『なんですか、お嬢さん?』
「うん、大したことじゃないよぉ。ただ……あんたらをぶちのめせる機会は来るの? って」
由貴奈の言葉に、すぃと目を細めるベルゼ。
『さあ、どうでしょう? もしも縁が繋がれば、再び出会うこともあるかもしれませんが』
「じゃあ、僕はその縁を望むよ。いつかお前と戦いたい」
サキリが言い、ベルゼが今度こそ声を上げて笑う。
『ならばワタクシも、同じ縁を望みましょう。久々に、面白いものを見つけました』
重畳だと口元に弧を描き、ベルゼはゆったりと頭を垂れた。
『では、今回はこれにて。《試練の物語》への挑戦、お疲れ様でございました』
ベルゼの姿が、またもノイズに紛れて消え失せる。
ざわめきの中で、天吏は初の耳元へと囁きを落とした。
「……次はクローネ様に命令されて行動してみたいな、って思わない? 初ちゃん」
初が、暫しの逡巡の末、曖昧に頷く。
ふふ、と、天吏は音を漏らして微笑んだ。
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あとがき
担当マスター:
巴めろ
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
ちょっぴり変わった想像力バトル、お楽しみいただけましたでしょうか。
そうであれば嬉しいなあと、心より願うばかりです。
全ての《試練の物語》を無事クリアいただいた場合のブブ・ベルゼの今後の扱いは、
正直なところ、特に考えていなかったのですが、
許せない! やっつけたい! というお声を複数頂きましたので、
もしかすると、またPC様方の前に姿を現すこともあるかもしれません。
また、ベルゼは当方が担当させていただいたとあるシナリオでも、
名前こそ出ておりませんしやや特殊な形ではありますが、一度登場しております。
と、そんな裏話(?)も少しばかりありつつ。
重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
この度も、本当にありがとうございました!
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巴めろ
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月06日
参加申し込みの期限
2017年03月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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