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ホワイトデープレゼント試作会、時々びりびり
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パステルカラーの部屋に甘い匂いが漂うなかで、拓郎は黙々とストラップを作っている。
慣れないペンチの作業でカシメを潰してはため息をつき、どこまで出来たか確認しようとして、まだ完全に嵌められていないパーツをバラバラにしてしまったり、トラブルは絶えない。
桜が時々アドバイスにきてくれるが、今もまた不器用に手を滑らせて、近くに置いていたビーズを袖に引っ掛けて零してしまった。
そんな時は武道に『愛情をもって見守る』と宣言した通り、イリアちゃんが飛んできては一粒ずつ大事に拾って、拓郎の手に戻した。
「大分完成が見えてきましたね」
微笑みながらの励ましに、拓郎はぼそぼそと答えた。
「……中々、うまくいかない……」
しかしだからと言ってここで諦める訳でない。拓郎は顔を上げた。
「でも、頑張らないと……」
「はい、イリアに出来ることがあったら言ってくださいね。一緒に頑張りましょう。
刀さんもほら、あんなに一所懸命——」
イリアちゃんが隣のテーブルを示す。
ソファに座るルヴィアに見守られながら、刀はネックレス作りに勤しんでいる。
*
ホワイトデーのプレゼントと聞いた時、刀の頭に浮かんだのは二人の女の子だった。
日常も、非日常も。どんな時でもいつも一緒の、青春を共に歩む大事な存在だ。食べ物は何度か贈ったことがあったし、感謝したい時には素直に礼を述べているつもりではあるが、改めて言えるものもあるかもしれない。
ルヴィアとの散歩中に突然この部屋に連れてこられて驚いたが、ホワイトデーに三人で会う時のことを深く考えてみると、これは良い機会だった。
「あいつ等にキチンとした物を贈りたいな」
そう考えて思いついたプレゼントが、ネックレスだった。
作り方もデザインも知識はない。けれど友人たちの助けを借りて本気で取り組めば——。
そこで刀が頼ったのは月詠だ。
「基本は見守り系だけどいざとなれば助けてくれる月詠さん」
刀のどストレート過ぎる評価を受けて、音春の手伝いから流れてきた月詠は、喜べば良いのか恥ずかしがれば良いのかと眉を上げた。
「スイマセン、マジ助けて下さい」
「それは良いが——」月詠は作業途中だったテーブルを見た。「材料はあるようだが、見えてこないね。
御剣、君は誰にどんなものを作ろうとしている?」
「ネックレスを、二人の女の子にあげたいんだ。
出来れば常に身に付けて欲しいし、学校とかで制服を着ていてもあまり目立たなさそうなものを」
「シンプルなデザイン?」
「あ、それから壊れづらい金属製のがいいか。と」
「ふむ、チェーンネックレスか。私に出来るのは主にデザイン関係のアドバイスになるかな」
月詠は、拓郎に的確なアドバイスをしていた桜に目配せした。桜も同じ情報を把握すると、月詠と二三——刀がよく分からない専門的な——会話をして、もう一度刀の方へ向き直った。
「ペンダントトップは? 最近だとUVレジンのチャームとか流行ってるよ。枠があれば流し込むだけで簡単だし」
「既製のパーツでも、パウダーや入れるもので個性が出るね」
月詠と桜は頷きあってから、「さっぱりだ?」と言う顔の刀へ、彼が必要としている知識やデザインのアドバイスをしていき、彼が望む形を再現しようと努力した。
こんな友人たちの助力もあり、デザインとレシピが決まった。
後は刀の努力次第、と席を立とうとする月詠と桜だったが、刀はその背中を見てはっとして慌てて二人を引き止めた。大事なことに気づいたのだ。
「これさ、ひとまわり小さいのって作れるか?」
プレゼントを贈るのは、大切な女の子。刀にとってそれは『三人』だった。
彼はソファの方へ首を回す。汚れないように座らせたそこで、静かに待っていてくれる彼女へ微笑んだ。
「ルヴィアも女の子だしお洒落したいよな、気が利かなくてゴメン」
*
それから暫く経ち、刀の作品の完成が見えてきた頃に、拓郎も納得のいくものが出来上がっていた。
本番の見本にする為にスマートフォンに写真を収めていると、背後に気配を感じた。
「上手くできたようだな」
低い声にそう言われた拓郎は、この声誰だったっけ? と部屋にいる人たちを思い浮かべつつ、取り敢えずで「あ、はい」と返事をした。
しかし振り返ってみてげんなりする。随分とくたびれているが、自分とよく似た顔がヘラヘラ笑っている。
「はぁい俺デッス☆」
武道だったのだ。
「ナンデイルンダバカアニキ」
「うわぁその不服そうな顔、期待通り! 大分前に帰ってきてたよーだ」
「えー……」
拓郎が思い切り不満の音を出している間に、武道はテーブルに乗っている拓郎の作品たちを眺めていた。
「よくできてるなほんと……」
随分頑張ったのだろう、テーブルの端に避けられたものから努力の跡が伺える。武道の顔が自然と微笑みになると、拓郎はぷいっと顔を逸らした。
「一個頂戴!」
「ここで作ったものは、持ち帰れない。最初にイリアちゃんさんが言ってただろバカ兄貴」
「なら後で俺の分も作って★」
「兄貴の分……」拓郎は大きくため息を吐く。俯くと武道の足元が見えた。泥だらけだ。頑張る誰かの為に、頑張った証だ。
拓郎はそれについて触れることはせずに、ただ一言呟いた。
「気が向いたら、な……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
コメディ
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月14日
参加申し込みの期限
2017年02月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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