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ホワイトデープレゼント試作会、時々びりびり
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別のテーブルでは、英二が望月と談笑しながら作業していた。
二人の縁はニャンプラ作りのコンテストからだ。英二はニャンプラ作りも菓子作りも『創作分野』と大きくくくりながら、望月に意見が貰えるだろうかとそれとなく話しかけていた。
「——サクッとした食感で、甘さ控えめで、何個でも食べ続けたくなる味を目標にしたいんです」
英二の希望を聞いた望月は、解っている顔で頷いている。やはり料理に明るいらしく、あとで聞いたところによると、この頃はダッチオーブンクッキングにはまっているんだとか。
「だったら、作りやすい『アイスボックスクッキー』とかオススメなんじゃね?
生地の色をプレーン以外に黒とかピンクっぽいのとか何種類か作ってさ、組み合わせれば出来るから。ほら、パンダ型のクッキーとかあるじゃん?」
「可愛いですよねああいうの。動物かぁ、……どんなのが好きかな?」
「ん? 誰が?」
「いえいえ」Nさんが喜ぶ姿を想像して、やる気を加速させた英二から質問が出てきた。「あれってココアパウダーとかで色付けするんですよね?」
「緑なら抹茶とか。あとは食用色素で付ければいいんだぜ」
「有難うございます宇佐見先輩っ! なんとかやってみます!」
望月の提案を貰うと、英二はクッキー作りに取り掛かった。
アルバイト先のミルクホールでは、ホワイトデー辺りの期間限定で特別なパンケーキが販売されている。ときに厨房担当者だけでは回らないほど注文がくることもあり、英二も飽きるほど焼いてきていた。
他にもカウンター業務中のパフェやケーキの仕上げで、生クリームデコレーションもしている。勉強熱心なところを見込まれて、双子の先輩から様々なラテアートの技術も習得中だ。
お陰で『料理のようなもの』もかなり慣れてきたと思っていたが、生地を練りオーブンで焼く工程は今まで得てきたどれもが使えなかった。
「オーブンによって温度や時間が変わりますから、気をつけて下さいね」とイリアちゃんは言っていた。
ここで時間をメモして行っても、本番で完璧に作れるとは限らない。失敗しないためには、クッキー作り自体に慣れ、感覚ごと覚えるしかなさそうだ。
「……クッキーは少し勝手が違うなぁ」
肩を落としたものの、幸いパステルカラーの部屋には材料が山ほどある。
「色々と試せることだし気長に地道に頑張ろう!」
そんな英二を、自分の菓子作りをする間で気にしていたのが望月だ。彼は勧めたクッキーのレシピとそのコツを伝授し、時に見本まで作ってみせた。頑張っている後輩を見ていると、どん底だった気持ちも浮上してくる。
今はうって変わって、楽しくマカロン作りをしていた。
マカロンは以前キッチンスタジオで教わった経験もあり、どこにも躓かず手際よく進められている。望月は途中、イリアちゃんと一緒に望月の手元を覗き込んでいる英二のきょとんとした視線に気づいた。
「店で見たのと絞り方が違うような……?」
「ああ、一般的なマカロンは丸だけどさ、生地を絞り出して作ればいいから、好きな形に絞り出しても構わねぇんだ」
「イリア、前に叔母様とパリのマカロン・パリジャンを生んだ有名パティスリーの東京サロンでイスパハンを食べました。
ローズ・クリームが良い香りで中のフランボワーズがすっごく美味しくて可愛くて幸せでした! そのマカロンコックは渦巻きみたいな、ぐるぐるの形でしたよ」
「そうそう。たとえば……」望月は絞り袋から生地を出す。
「よっと、猫の形なんてのもOKなんだぜ。要は生地が焼き上がれる形であれば何でもいいんだ。
焼き上がったら間を切って、ガナッシュクリームを詰めるのさ。生クリームとチョコとバターで作るけど……ジャムでも大丈夫だぜ」
「うちの店ではジャムの代わりにヴァレニエが入ってたよね」
英二がイリアちゃんへ首を回すと、イリアちゃんは「兄さんたちはВаренье(*ヴァレニエ)作りの天才ですよ!」と誇らしげに言った。イリヤ君とは血縁関係がない筈のイリアちゃんの設定を忘れている気がするが、流しておいていいだろう。
「それでも大丈夫だぜ。さくさくな生地を楽しめればいいんだよ」
望月はそう言いながら、すでに焼成し終えた1枚目の天板をオーブンから出してきた。綺麗な猫の形に焼き上がっている。
「うん、上出来」
英二とイリアちゃんの拍手をもらいながら、望月は猫型のマカロンを見つめる。その瞳の内側に映っているのは彼女の姿だ。ホワイトデーは今度こそと、望月は今の気持ちを噛み締める。
「コレなら日持ちするしねーちゃんに獲られねぇ、うん」
*
このパステルカラーの部屋で菓子作りをしている残りの一人は、音春だった。月詠の申し出を受け、彼女のレシピ通りにラングドシャを作っている。
両親が共働きの彼は、小学生の妹の為に家庭料理を作る事もあるそうだ。的確な指示をしてやれば器用に進められる。ふざけたピンク頭の中学生は、模範的な生徒だった。
「君は見た目ほど大雑把じゃないようだね」
月詠はオーブンシートの上に几帳面な間隔で絞り出された生地を見て、ふっと笑うように言った。
見本に作ったものと殆ど代わりないし、「焼くと広がるから間隔とって」とアドバイスしたこともきちんと出来ている。技術はまあまあ必要でも、レシピ通りに作れば出来るものをセレクトしたから、この分ならきっと大丈夫だろうと安心した。
「これを20分ほど焼色がつくまで焼く。
その間にチョコを湯煎で溶かす。ホワイトはそのまま。ブラックには生クリームを混ぜる。湯煎と聞いてお湯を入れるんじゃない、分かってるね」
「はーいせんせー」
答え方はだるんだるんでも、てきぱきと鍋とボウルを準備している。月詠はふと、針の動かない時計をみた。
「この分だと時間が余りそうだね。見本で作ったおやつに合わせて、何か用意してみようか」
それから——、二人で並んでチョコレートをかき混ぜていると、ふいに音春が口を開いた。
「これ贈ろうとしてる相手さー。バレンタインに今川焼きくれたんだわ」
「……個性的だね」
月詠が少々の驚きを間で表すと、音春は眉を寄せて「だろ?」と頷いた。
「好きなもん何? って聞かれて俺が今川焼きって答えたかららしいけど、マジで、それをバレンタインに持ってくると思わないじゃん。しかも手作り。これは負けらんねーわな」
「対抗すべきところか微妙ではあるが……」
月詠はゴムベラを持ち上げてみる。チョコレートは完全に溶けて、ダマは無くなっている。このくらいがちょうど良さそうだ。
「さっきも言った通り、大事なのは気持ちだ。
本番もレシピ通り作りなさい。失敗したらレシピを読み返しなさい。
アレンジに失敗するのは自己責任だ」
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担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
コメディ
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月14日
参加申し込みの期限
2017年02月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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