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寝子島高校
迷子の少年とボヤ騒ぎ
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旧市街からシーサイドタウンにある寝子島高校までは、子供にはかなり距離がある。
通常巧は、バスで通学している。この試験期間中も同様であった。従って光は、まずバス停を探したのではないか、と莉鳥は考えた。
そこで大通りに出て、「欲求不満を抱えているのか、年不相応に怒りまくっている六歳くらいの男の子」を見かけなかったか尋ねて回った。
残念ながら、目撃した可能性の大きい生徒たちは既に帰った後であったが、近所のご婦人がたまたま光らしき少年を見かけていた。
彼女によれば、その少年はバスを見かけたはいいが、どう乗ればよいか分からず、逡巡した後に、桜台の方へ立ち去ったという。
「声をかければよかったんだけど」
と彼女は心配そうに言った。ちょうど飼い犬を病院へ連れて行くところだったので、それが出来なかったのだ。
莉鳥は礼を言って、桜台へ向かった。
方角としては、些かずれているものの、それほど見当違いでもない。やはり光は、旧市街の下宿へ帰るつもりなのだと彼女は思った。
ほとんどが空振りであったが、あちこちで聞き回りながら、莉鳥は桜花寮の近くまでやってきた。多くの生徒が住むだけに、この近所は割合に賑やかだ。
そして、その店の一つで遂に莉鳥は見つけた。小さなパン屋だ。
最初はそうだと分からなかった。頭では理解していたつもりでも、今日の朝まで三歳児だった子の姿がどうしても目の前の少年と重ならなかった。
まだまだ幼いものの、顔や手足の丸っこさはほとんどなくなっていた。移動しづらいのか、靴は脱いで裸足だ。
本当に光なのだろうか?
声をかけるのを迷っている内に、光と思しき少年は片手を上げた。その瞬間、店の窓が割れた。
「!?」
店員が驚いて飛び出してくる。その隙に光は店に入り込み、コッペパンを一つ掴むと、すぐに逃げ出してきた。
が、すぐに立ち止まる。
驚きと、気まずさと、恐怖の入り混じった目で、光は見上げていた。
振り下ろされた莉鳥の手が、鋭い音を立てた。
連絡を受け、巧、景貴、武道、美咲紀がやってきたのは猫又川の川原だ。既に日が暮れ、犬の散歩以外で通る人はいない。
「光!」
真っ先に巧は光を抱きしめた。「どこ行ってたんだよ! 心配したんだぞ!」
「ごめんなさい……」
光はか細い声で謝った。
「おうちにかえろうとしたけど、みち、分かんなくなっちゃった。あっちな気がして」
光は九夜山を指差した。
「頬っぺた、真っ赤……」
腫れの引かない頬を見て、美咲紀が呟く。
「メールでも言ったけど」
莉鳥は息をつき、
「パン代は払ったわ。ガラスの方は誤魔化したけど」
莉鳥は顔をしかめた。叩いた手が、まだひりひりと痛む気がしてつい見つめてしまう。
抱き締められたままの光の片目が覗いている。
「……随分、大きくなったなー」
武道がしゃがみ込み、その目を見て言った。
「光くん、椎井ちゃんが何で叩いたか分かる?」
光はうー、と唸るだけだ。
「光くん、君だって巧くんが怪我させられたら悲しいだろ? 大事な物が壊されたら、嫌だろ? 辛いだろ、怒りたくなるだろ?」
光は答えない。巧の腕に籠もる力が強くなった。
「俺にとって、景貴さんがそうだし、パン屋さんにとってガラスとパンがそうなんだよ」
「一人で心細かったんだよね。お腹も空いたんだよね。でもそれは、やっちゃいけないことなんですよ」
美咲紀は巧の反対側から、光を抱き締めた。
「心配したんだよ。それは分かるでしょう?」
こくん、と頷く。
「みんな、心配して。光くんにとってそうでなくても、誰かにとって、他の誰かは大事な人で、何かは大事な物なんですよ」
「だから、椎井ちゃんは叩いたんだ。君が、いけないことをしたから」
光はちらりと莉鳥を見た。
「力は怖いものなんだ。それはもれいびでも、そうでなくても変わらない。そのことが分かれば、君は強くて優しくてかっこいい、そんな大人になれるかもしれない」
光は、自分を強く抱く二人の腕をぎゅっと掴み、俯いた。
傍で見ていた景貴はホッとした。光は、体に合わせて精神も成長しているようだった。ちゃんと二人の言うことを理解している。
だが一方で、恐ろしいことに気付く。
光は、パンを手に入れるために店の窓を割った。つまり、癇癪ではなく自分の意志で能力を使いこなした、という事実に。
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担当ゲームマスター
泉 楽
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月08日
参加申し込みの期限
2017年02月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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