Nekojima Nyantasy ～暗雲の章～｜リアクション

Nekojima Nyantasy ～暗雲の章～

■終わりの先へ
　石畳の続く道。
　白髪のダークエルフが歩いて行く。
　彼の容姿の珍しさや美しさに目を奪われ振り返る人々。それを無視して、ダークエルフ――夏神零は酒場の扉を開けた。
「いらっしゃい。丁度いいところに来たね。いま吟遊詩人がライブを開くところさ。知ってるだろう、あの子だよ？」
　可愛らしいギターを担いだ黒髪の少女を指し示されたが、あいにくはやりに疎い零である。小さく首を振って応えた。
　その様子に気づいたのか、黒髪の少女――雨寺凛が笑いかけてくる。
「これは、大陸でまだ戦争が続いていた頃のお話です。狂った帝国と、愉快な反乱軍と、人知れず世界の危機を救った冒険者たちの長い長い物語。聞いてください――」

　スタッフロールに代わって、人々の『終わりの先』を語っていこう。
　矢萩咲――戦争のなかで行方不明に。世界のどこかで名前を変えて旅をしている。
　七峯亨――戦争のなかで行方不明に。主と共に名前を捨てて旅を続けている。
　添木牡丹――再び記憶喪失になり、咲たちと共に自らを知る旅へ。
　青山絢――帝国壊滅後は政治家に転向。ため息は相変わらず。
　雨寺凛――大陸を回って戦争の歴史を広めている。
　尾鎌蛇那伊――第二世界進出計画に乱入し、異形化。討伐される。
　夏神零――相変わらず歴史から一歩引いたまま。新たな勇者を育てている。
　黒兎都――裏方に徹すると言いながら、あちこちでちょっかいをかけて回っているらしい。
　郡トモエ――冒険者たちとパーティーを組んでめくるめく冒険の日々へ。
　呉井陽太――トモエやサキリの加わったパーティーで楽しい冒険の日々へ。
　サキリ・デイジーカッター――トモエたちと共に新しい世界を見て回る旅へ。
　楢木春彦――気のいい仲間たちとともに愉快な冒険の日々へ。
　黒依アリーセ――森のドルイドとして地域を納めている。今は周囲の村々も合流して巨大コミュニティとなっている。
　志波武道――エネルギーの粒子となって世界のとこかを漂っている。
　新田亮――性に合っているという理由で地道な冒険者家業を継続中。
　服部剛――戦いの中で戦死。彼の意志を受け継いで冒険者ギルドは成長を続けている。
　八神修――武道や剛の意志をついでギルドや第二世界研究の手助けをする。
　椿美咲紀――修を手伝っててんてこまいの日々。
　屋敷野梢――第二世界需要に乗ってさらなる商売を狙うもライバルの登場に苦戦。
　夢呼・ステイシー――旅の途中で出会った反乱軍や帝国軍の兵士たちの仲を取り持ち、和平への架け橋に。

　おっと。
　エンドロールに流れる曲を教えておかなくては。
「曲目は、『Nekojima Nyantasy』」

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