this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
<< もどる
1
…
20
21
22
23
24
…
39
つぎへ >>
たどり着いた! 豊田華露蘿の胸を満たすのは、職務を果たせるという喜び、なんとか無事に来れたという安堵、そして、これでランチバイキングだー! という食欲であった。その三つが三色カップアイスのように、こてっと盛られている感じである。
ともかく、ここは化学実験室の目の前だった。天竺が見えてきたときの三蔵法師もきっと、こんな気分だったに違いないのだ。
グーを作って、とんとーん、とガラス戸をノックして、
「お届けに参りましたー!」
華露蘿はガラッと扉を開いた。
タイル張りの床に白く広い机、ビーカーにフラスコ、アルコールランプがそこに並んでいる。
中央の机の前に、もさっとした髪型の青年教師が座っていた。白衣を着ている。
こちらに背を向けているが見間違いはないだろう。教師の
五十嵐 尚輝
に違いあるまい。今回の注文のときにももちろん会ったが、ちょくちょくリトマス試験紙や文具を買いに来るので、華露蘿は彼の姿をよく知っていた。
ところがどこか、様子が変だ。
普段は礼儀正しいあの先生が、なぜか今日は、華露蘿に背を向けたまま振り向きもしない。
目の前に実験器具とパソコンを広げていることだけはうかがえる。
声が聞こえていないとは思わない。でも、実験に夢中で気がついていない、とか?
「五十嵐先生!」
華露蘿はやや声を上げて近づいた。
「ご注文の実験器具、こちらになりますので、検品お願いします!」
それでも尚輝は動かなかった。ただ、呼吸しているようで肩は動いている。
「って、先生? ……仮眠中ですか?」
激務の高校教師だし、そういうこともあるだろう。華露蘿はそっと近づいて、
「先生起きてくださーい!」
と言葉を継いだ。このとき、
「わっ?」
彼が頓狂な声を上げたので、むしろ華露蘿のほうが飛び上がったくらいだ。
「え、なに……また……夢、なんですか?」
尚輝は華露蘿を見上げ、惑いを隠さず言う。
「……あの、ここは?」
「ここはは……えーっと、学校です。化学実験室」
そうか――華露蘿は理解した。彼の身にも、アレが起きていたのだ。
しかし尚輝のほうは、華露蘿が初めて聞く哀れっぽい声で、
「芽衣子……じゃなくて今道さんは…………いませんか?」
半ば気づいているであろう問いを、虚しく華露蘿に投げかけるのである。彼女は、静かに首を横に振った。
「ここにいるのは私だけです。だからその人を見たのは……夢の中、だと思います」
尚輝の言う『今道さん』が誰のことを示しているのかは、知らない。けれども尚輝の狼狽ぶりからして、その人が彼に、何らかの影響を持つ人物だということだけは推察できた。
「だったら、だとしたら……僕は……」
それだけ告げて、尚輝はぱたりと黙ってしまった。なんて悲しそうなんだろう――事情は分からないものの華露蘿は、彼を抱きしめてあげたいと思った。
このとき扉の開く鋭い音が立ち、華露蘿と尚輝は反射的に振り返った。
「悪い。驚かすつもりじゃなかった」
レザーのライダースジャケット、黒のスリムジーンズ、やや色白だが不敵な面構え。
射貫くような眼差しを二人に向けているのは、如月庚だった。
「外は、ちょっと大変な状況だぜ」
それだけ告げると庚はつかつかと歩み、実験器具の前で背を屈めた。ビーカーに注視する。まるでその中に、ホムンクルスが誕生しているかとでも期待するように。
しかし庚は、すぐに首を振るのだった。
――硫黄の匂いじゃあねぇな。見当外れだったか。
ここが硫黄臭の発生源ではないかと庚は疑念を抱いていたのである。まさか五十嵐尚輝が妙な謀(はかりごと)をしていたということもあるまいが、何らかの形で利用されている可能性はあった。その読みが外れていたのは、ある意味良いことではあっただろう。
「君、ここの生徒?」
声をかけてきた華露蘿に、庚はここで、始めて気がついたような顔をする。
「そういうことになってる。といっても、真面目に出席してるほうじゃねぇが」
そっちは? と庚はぶっきらぼうに訊いたが、彼女がどう回答するかには興味はなかった。ただ話の流れで訊き返しただけだ。
「納品に来た文具商の豊田だよ」
ここで華露蘿は、はっと思い出したように尚輝の前に行李を置いた。
「そうそう! 納品でした先生! 検品、お願いします!」
ばらっと理科実験器具を並べる。三角フラスコ、アルコールランプといった定番から、庚にはその名称はおろか使用目的すら定かではない不可思議な形状のものまで様々だ。
「検品……ですか。お疲れ様です」
尚輝はそれまで悄然としていたものの、華露蘿の言葉にうなずいて、のろのろと器具を調べ始めた。
こんな状況で何を――と言いかけた庚だが、自称『文具業者』(華露蘿)が真剣な顔をしているのを見て口をつぐんだ。どんな状況であれ、真剣にやっている者に茶々を入れる気はない。
華露蘿も決して、職業倫理だけでやっている行為ではなかった。今が非常時なのは言うまでもないことだ。その中で、自分を見失いかけている尚輝を呼び戻すには、彼がもっとも愛しているであろう仕事に、注意を向けることが一番だと思ったためである。
実際、効果はあったようだ。それまで死んだような目をしていた尚輝の目に、みるみる活気が戻ってきた。
「いい商品ですね。注文通りです」
口元に笑みすら浮かべた尚輝を見て、華露蘿は落ち着いて呼びかけた。
「それは良かった。……それでは先生、ここから逃げましょう」
「何から逃げる気だい」
と、外国語訛りの強い口調がした。
「まあ、そこの女と子どもには用がないから、逃げてくれても一行に構わないがね」
いつの間に開いたのだろう。華露蘿が入ってきたのと同じドアの前に、背の高いシルエットが佇立していた。
引き締まった肉付きを強調するように、体に貼り付くような黒いラバースーツを着込んでいる。顔も同じだ。やはり黒のラバーマスクをつけており、澄んだ青い瞳以外はうかがうことができない。後頭部からのぞいているのは、白みがかったブロンドのようだ。
あと一つだけ特徴を挙げるとすれば、そのボディラインと声が、女性のそれであるということだけだった。
庚はその姿に見覚えがあった。
確か、
ナターシャ
という名前のはずだ。
<< もどる
1
…
20
21
22
23
24
…
39
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:前哨
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月22日
参加申し込みの期限
2017年01月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!