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チビタカ。 ~平行世界鬼ごっこ~
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背後には馬桐、前にはポンチク。
そしてその口からヨダレまみれで廊下の床にべちゃっと落とされた刀。武道と陽毬は絶対絶命だ。
どうしましょう。と陽毬が答えを求めると、武道は一瞬眉を寄せて逡巡し、少し長い瞬きで何かを合図する。
そしてあろうことかこんな状況でまで、「鬼さんこっちら☆」と挑発を始めたのだ。
踵を返し斜めに走っていく武道に、馬桐は好戦的な笑みを浮かべて「乗りましょう!」と彼を追いかけだした。ポンチクも慎重に立ち止まった陽毬より、動く方に気を取られて武道の方へ前足を動かしてしまう。
「体育科の体力なめんなよー!」
馬桐とポンチクをひきつける為に叫びながら廊下へ出て行く武道。その勇姿を横目に、陽毬は逸る気持ちを抑えて静かに椅子へ向かって行った。
その手には、かつて武道がその学生服で作ったロープが握られていた。
「先輩の犠牲、無駄にはしません!」
陽毬が覚悟を口にした時、武道の悲鳴が廊下に木霊した。
彼は亮と同じくポンチクの足の下から逃げようとしたのだが、そこには計算高い馬桐の救援要請でやってきた竹高がいたのだ。なおその叫び声は、海水パンツ一丁の身体を、ポンチクにベロッベロに舐められた所為で発せられたものだった。
* * * *
大体時を同じくして。
水道の水をかぶることによって猫の姿になったタルトは、廊下を歩いていた。
しかし……なんだろう。思ってたんと違う。タルトは微妙な気分だった。俊敏な猫になればゲームを有利に進められると思っていたのに、デフォルメ化は猫姿にも適用されるらしい。
「微妙に頭がでかいし、足は短いし……」
猫として大事なしなやかな部分が、悉く変化しているのだ。
デフォルメ人間よりは早いが、猫としては出来損ないの、非常に中途半端な状態だ。一つだけ良かったのは、可愛いと言うことだけだった。
が、そこはタルトだ。
「まあ楽しく出来ればいいよね」と言う精神のもと、行く先に音春を見つけると、「にゃあ」とひと鳴きして彼の気を引いてみせた。
とは言え、楽しくやりたい彼女は、猫化する以外に特別な策は練っていないのだった。音春が追いかけてくると分かると、タルトはとにかく走って逃げた。
*
静かな校舎内で二人が駆けるその音は、近くの教室の窓の桟に座っていた英二まで伝わった。
(誰か来る!?)教室の外を慎重に伺うと、猫の鳴き声と音春の声が聞こえる。
「……タルトさんだ」
追われているのは仲間だ! そう気付いた英二は、カーテンを伝って滑り降りた。
(せめてチームメイトを助ける囮に——!)
英二は仲間の亮がそうしてくれたように、タルトの助けとなろうとした。
彼が教室の扉から飛び出すと、丁度タルトと音春が目の前に来る。3人の視線が交差した。
これは英二とタルトにとって、最悪の出来事だった。『薔薇チーム』には、『百合チーム』の誉のように、人間の鬼に強い危機感を持っていた者はいなかった為、英二とタルトは追いかけてきた相手の持つろっこんについて考えていなかった。
音春のろっこんは、見つめた相手に地味でくだらない不幸を起こす能力だ。
「ッわ!?」
「にゃあっ!」
音春の鋭い目に睨まれたと思った瞬間、教室を出る英二と廊下を走ってきたタルトは思いきりぶつかってしまった。不幸が『地味』だったお陰で、ぶつかりあって大怪我をしたりはしなかったものの、2人はくだらないドラマの特殊効果シーンのようにボヨーンと派手に吹っ飛んでいく。
「……にゃぁぁ……」
目を回していたタルトの背に触れた音春は、起き上がりかけている英二を見つけて床を強く蹴った。
* * * *
『薔薇チーム』の窮地の、ほんの少し前に遡って——。
こちらも絶体絶命なのは、校庭の朝礼台に一人取り残されていた桜だった。
鬼ちゃんには突かれるし、台の下には泉がいつもの半目は何処へやらのカッと開いた目で、獲物を待ち構えている。さながら陸の孤島と化した朝礼台で、桜は海猫に襲われながら鮫に狙いをつけられた漂流者の気分を味わっていた。
ゲーム開始前は鬼ごっこで死ぬ事はない、ましては巨大ポンチクに食われる事は多分ないはず「じゃれつかれる事はあっても」などと笑っていたのに、こんな展開になろうとは。
息抜きのつもりでいたのに、まさかの伏兵だ。変態同窓生に脱魂ろっこんをかけられて『キラキラお星様』状態にされるくらいなら、最後の期末試験に追われる日常の方が幾分マシである。
「勘弁して……」
泉に寄りかかりながらぐでんぐでんになっている誉を見つめて、桜はしみじみ、うんざり嘆いて顎を逸らした。
校庭にいると高い空が良く見える。
先ほどまでは落ちる太陽で燃えるように真っ赤だったのに、いつの間にか紫色になっていた。
「……紫? あっ!」
漸く気付いた。もう間もなく日没だ。鬼ちゃんがスタート時に言っていた、ゲーム終了の時刻である。
「気付いちゃった?」
鬼ちゃんは笑った。そしていよいよ本気になったらしく、桜の背中に自分の身体の重みをのせてグイグイ押してくる。うっかりすると本当に落ちてしまう。桜が冷や汗を浮かべると、「水上さん、水上さん」と、下から泉が呼んできた。彼は胡散臭すぎる笑顔で両手を広げている。
「怖がるなよ。落ちても受け止めてやるから」
「うるさい! 持久戦よッ! あと少し持てばいいんだから!」
桜は頑なに拒否を示し、落ちるまいとぐっと口を結んで正面を見る。ある教室のベランダが見えた。そこに何か小さなものが立っている。
「……なにあれ?」
目を凝らして見ると、デフォルメ化されたゲーム参加者なのがわかった。
「あの服と髪……伊橋さん? 何をやっているの?」
桜が遠くから見つめる中、陽毬はベランダの隅に何かを結びあわせたような紐状の何かを括り付けると、信じられない事に紐を掴んだまま校庭へ飛び降りた!
「
桜ちゃああああん! 今助けるからねーッ!!!
」
悲鳴混じりの雄叫びをあげて、陽毬は校庭へ落ちていく。その途中で太陽は沈みきった。
平行世界の寝子島中学校を街頭の灯りがぼんやり浮かび上がらせる中、桜は校庭の土と一階天井の高さを激しくバウンドして行ったり来たりする陽毬を、ぽかんと口を開けたまま見ていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月18日
参加申し込みの期限
2017年01月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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