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中学生の期末テストのあれやこれや<物語編>
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二年一組の教室で
木次 要
は自身の成績と静かに向き合う。
――英語と家庭科が少し不本意だけど、他は九十点台なので、まずまずの結果ね。
眼鏡の中央を中指で押してドアの方に目をやる。開いた先に人の姿はなかった。緩やかに息を吐く。
――一霞と一緒に勉強はしたけれど、彼女の結果はどうだったのか。こちらから行けば、すぐにわかることだけど。でも、そっとして置いた方がいいこともあるわ。
悩ましいわね。
溜息と共に横目をやる。人は横切ったが一霞ではなかった。
またしてもやるせない息を吐いた。
河野 一霞
は自分の席で名前が呼ばれるのをにこやかな顔で待っていた。
――今回の私に抜かりはないわ。早いうちから要に勉強を見て貰ったし。
自信に満ちた表情で背筋を伸ばす。
――今までとは違って手ごたえが違うわ。得意な家庭科はもちろん、百点を狙っているわよ。その自信もあるし。苦手な現代文は集中的に勉強したから、赤点にはなってないと思う。他の教科だって、きっと大丈夫よ。
担任の藤倉 遼が一霞の名前を呼んだ。はい、と笑みを湛えて立ち上がる。軽い足取りで成績を受け取った。
「まあ、人生いろいろあるしな」
遼は爽やかに笑って次の生徒の名前を呼んだ。一霞は曖昧に笑って急いで席に戻る。
――人生って何よ。もしかして点数が悲惨なことになってるんじゃ……。
そんなことないって。あたし、あんなに頑張ったし、要の教え方も上手だったし。
一霞は成績を薄目で見る。苦手な国語の点数を見て、え、と声を漏らす。
――ひゃ、ひゃ、百点じゃないの! 苦手だったのに、え、えええええ!
両手で拳を作り、天井を仰ぐ。彫像のように微動だにしない。派手なガッツポーズを見て遼は苦笑した。
感動を十分に味わった一霞は我に返ったように続きに目をやる。
ゴン、と音がした。一霞は机に額を打ち付けて固まった。
――数学が七点って……それはないよね。一瞬、十点満点なのかと思ったよ。
ああ、天国から地獄に落とされたわ。もう、最悪よ。これより酷い点数なんて、取れないくらいに酷いわ。
ごろんと頭を転がして目の端で英語を見た。
――あったわ。もっと酷いじゃないの。零点って点数じゃないよね。点がないんだから。地獄より下には何があるのよ。もう、あり得ないわ。
ごろんごろんと机の上を頭が左右に転がる。
読み進めると更に赤点は増えた。回りの声が遠くなる。
――このまま、気を失ってしまいたい。でも、要には報告しないと。
自分のことみたいに頑張って勉強を教えてくれたんだから。
遼が教室を出て間もなく、一霞は立ち上がった。項垂れた姿で刑を執行される罪人のように重い足取りで歩き出した。
二年一組の教室に残っている生徒は数人となった。
「私達は帰るけど、要はどうする?」
「私はすることがあるから、もう少し残っているわ」
「そうなんだ。じゃあ、またね」
クラスメイトに軽く手を振った。要は何度目かの視線をドアに向ける。
そこに一霞の姿があった。項垂れた姿でドアの向こうに立っている。足は一歩を踏み出しては引っ込めた。前に進もうとしない。
見ていた要は困ったように笑った。
――その姿で事情はわかったけど、そんなに思い詰めなくてもいいのに。私の勉強の教え方が悪かったかもしれないでしょ。
まあ、そんなところも彼女らしいとは言えるんだけど。
要は立ち上がって一霞を迎えに行く。
「そんなところに立っていたら話も出来ないわ」
「要、テストの結果なんだけど……」
「教室の中でゆっくりと話せばいいわ」
要は一霞の手を取って教室に導く。自分の机と隣の机を合わせて並んで座った。
二人の間に緩やかな時間が流れた。要がじっと待っていると一霞がテストの結果をおずおずと出してきた。
「ごめんなさい。今度こそって思ったのに……」
「見させて貰うわね」
要は国語の百点に目を見張る。
――二つも百点があるわ。それにその教科は私の成績よりもいいじゃない。
赤点はあるけど、頑張って勉強しないと、こんな点数は取れないわ。
軽く息を吐いた。要は表情を和らげた。
「百点が二教科もあるわね。私なんて一つもないのに」
「そうなの?」
「そうよ、これを見て」
要は自分の成績を見せた。九十点台の点数が大半を占める。
「本当なのね。でも、どの教科の点数も高くて、要は凄いよ」
「私も百点が欲しかったわ」
「まあ、努力したら取れるよ」
一霞は少し元気を取り戻して胸を張る。その変わりように要は笑って返した。
「百点はいいけど、今度は赤点を取らないようにしてね」
「もう、それは言わないでよ」
一霞は顔を赤らめて要の手を握った。
感情が高ぶっていたのか。『ことのはな』のろっこんが発動した。
何もない空間から一輪の花が現れて机に舞い落ちた。細かい花弁が詰まったピンクのガーベラを要が摘まみ上げる。
「これが一霞の今の気持ちなのね」
「それってガーベラで、花言葉は何だったかしら?」
テストの問題を解くかのように一霞は額に手を当てた。記憶を深く掘り下げて、唸るような声で身体を前後に揺らす。
「ガーベラの花言葉は『希望』よ。あとは前向きな『常に前進』よね。一霞らしいわ」
「あたし、じゃなくて私、次のテストは頑張るよ」
「私と一緒にね」
二人は笑みを交わし、教室を後にした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月14日
参加申し込みの期限
2017年01月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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