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中学生の期末テストのあれやこれや<物語編>
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【1】テスト前
布団の中で
酢酸 朔良
はもぞもぞと動く。徐々に速くなり、ついに限界を迎えた。
「もう、無理だ!」
掛布団を撥ね除けて起き上がる。目に付いたどてらを着ると身を屈めるような姿で部屋を出ていった。
苦渋に満ちた表情はトイレによって救われた。
「軽く地獄が見えたぞ」
軽口を叩きながら部屋に戻ろうとして、ふと思い直す。足音をさせないで廊下を進む。
薄明かりが漏れているドアがあった。朔良は近づいて耳を傾ける。中からは、わかんない、と不貞腐れたような声が聞こえてきた。
その一言で状況を理解した。
――確か、テスト前とか言ってたな。
テスト勉強か……懐かしい。俺も学生の頃は遅くまで起きて、してたっけ。
思い出の効果で小さく腹が鳴った。落ち着かせるように腹部に手を当てる。
――この時間帯は腹が減る。俺のテスト勉強の時は姉が夜食にって、おにぎりを持ってきてくれたよな。
「……俺も、作ってみるか」
撥ねた長い髪を手で直し、柔らかい笑みで台所へと向かった。
パジャマの上からカーディガンを羽織り、
ノア・ベルナールド
が真剣な表情で机に向かう。教科書の問題を何度も黙読してノートに書き込んでいく。
「あー、もう!」
鉛筆から消しゴムに持ち替えて乱暴に消した。合間に呼吸を挟んで再び問題に取り掛かる。
数秒で苦々しい顔付きになる。プラチナブロンドの髪をくしゃくしゃと掻いた。苛立ちながらも鉛筆を動かして、あー、と声を上げた。両手で頭を抱えて机に突っ伏す。
――全然、わかんない!
数字が頭の中でぐるぐるする!
答えだけならカンで書けるのに、途中の式もいるなんてひどいよ!
心の中で絶叫して顔を上げた。無表情に近い状態で問題に目を落とす。
――この問題、作った人は何を考えてんの?
イジメなの? イジメなんでしょ。
琥珀色の瞳が、それとなく潤む。時計は深夜を伝えてきた。白いままのノートを見て表情を歪める。
「もうヤダ……わけわかんない」
ノートを隅に押しやって机の表面に額を付けた。上気した頬で目を細める。眠気を感じているような表情は二回のノックでしゃっきりした。
「開いてるよ」
ノアは背筋を伸ばした姿で言った。
朔良が苦笑いで部屋に入ってきた。手には皿を持っていた。白い残骸のような物が乗せられていた。
ノアは不思議そうな顔になる。
「どうしたの、それ?」
「遅くまで勉強しているみたいだから、昨晩の残りで作ってみた。夜食、いるだろ?」
「ふーん、夜食ね」
素っ気ない態度を見せる。
――サクラ、がんばってる姿を見てくれていたんだ。
少し恥ずかしいんだけど。でも、あったかい。あのおにぎりみたいに。
「あ、あれだぞ。デカくて不格好かもしれないが、ヘンなもんは入れてねーし、味は悪くない、と思う」
「……merci」
ぽつりと言葉が零れた。抑えていても表情は笑っている。朔良は安堵の表情を見せた。
「皿はここに置いておくからな」
「うん、そこで」
ノアはおにぎりを見て微笑む。
――本当はやめようと思ったんだけど、サクラが夜食を持ってきてくれたんだ。もうちょっと勉強をがんばるよ。
……そうは思うんだけど、数学の難しさは変わらないんだよね。
立ち去ろうとする朔良に目を向ける。
――そう言えば、ママンが言ってたような……弟は頭が良いって。
頼んだら教えてくれるかな。ダメかもしれないけど。
「あのさ、サクラ」
「どうした?」
ドアを開けた姿で振り返る。その、とノアは言葉を濁す。迷ったような言動を経て視線を合わせた。
「勉強、教えて」
「まあ、いいけど」
引き返してきた朔良は開いていた教科書に目を向ける。
「数学か」
「どうかな」
「問題ないな。なんでも聞いていいぞ。どこがわからないんだ?」
頼もしい助っ人の登場にノアは純粋に喜んだ。数秒後、少し頬を赤らめてもじもじとした。
「全部、かな」
「かわいい顔して、なかなか豪快な答えだな。まあ、まずは問題の解き方のコツから始めるか」
「よろしく」
「問一からいくぞ。この問題は方程式が必要になるから、頭に入れておかないとダメだぞ」
朔良は鉛筆を借りてノートの端に書いていく。ノアは真剣な目で見て口を動かす。暗記を試みた。
頃合いを見て朔良が声を掛ける。
「どうだ、覚えたか」
「覚えたよ」
「あとは簡単だ。方程式に問一の数字を当て嵌めて解くだけだ。焦ると計算を間違えるから、この手の問題は何回も解いて慣れた方がいいな」
「わかった」
ノアの目が輝く。得た知識で早速、問題に挑戦した。少し計算で手間取ったものの、過程を経て答えに辿り着いた。
目にした朔良は親指を立てる。
「ノア、完璧な答えだ」
「簡単じゃないけど、解けたよ」
「他の教科でわからないところはあるか?」
「理科が、ちょっと心配なんだよね」
「ついでに教えておくか」
朔良は嬉しそうな顔で言った。
熱の籠った授業は続く。反対におにぎりは少し冷めて電子レンジの世話になった。
ノアは温かいおにぎりを改めて見詰める。
「それにしても大きいよね。サクラの手くらいあるんじゃないの」
「そんなに大きくは、あるな。大きさは気にしてなかったから、まあ、仕方がない」
「一人で食べるのは無理だよ」
ノアは長い睫毛を微かに震わせる。
「じゃあ、どうすればいいんだ?」
「食べるのを手伝ってよ」
「今日のノアはやたらと注文が多いよな」
二人は肩を寄せ合って、少し不格好なおにぎりを美味しそうに頬張った。
「サクラの言う通り、味は悪くないね」
「もちろんだ。握り加減がいいから、口の中で優しく解けるだろ?」
「おにぎりの試験があったら、絶対に百点だね」
「七十点くらいでいいって」
朔良は照れ笑いを浮かべた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月14日
参加申し込みの期限
2017年01月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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