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いつかあなたの鏡写し
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九夜山の人気が特に少ない場所。
登山コースからも外れたそこには当然道らしい道もない。あるのはまばらに見える獣道だけだ。
普通ならば立ち入ることすらためらい、遅々とした足取りで進むことになるであろうそこを、
常闇 月
はまるでちょっとしたアスレチックの感覚で鍛錬を兼ねた散策をしていた。
さらさらと木々の葉が擦れる音。春の芽吹きを感じる温かな風と日差し。こういう日は、少しだけ気分が良くなる。
――ふと、気配を感じた。
2時半の方向、木々の樹冠を注意深く見ると、こちらを見つめる人影が視えた。
黒い瞳。眼と眼が合った瞬間、月の背筋に悪寒が走った。反射的に飛び退った直後に、元いた場所へとスローイングナイフが音を立てて木の幹に突き刺さる。
殺意――とは、違う。剥き出しの警戒心をより強く感じる。
風切り音。飛来するナイフの軌跡を見て、とっさにナイフで払い落とす。殺意にしろ警戒心にしろ、相手はこちらを攻撃する意図があるらしい。
ならば迎え撃つのみだ。ナイフを持ち直して、鋼糸を引き出す。殺しまではしない。無力化すればいい。
何かがたわむような音。ナイフとは違った風切り音。一瞬の光で視えた細い線。本能の警告に従うがままに、その場で伏せる。逃げ遅れた髪が数本持って行かれたが、回避はできた。木を介した鋼糸による攻撃に違いなかった。
ならばやることはただ一つ。月は自分の鋼糸を斜めに走らせ、見えづらい鋼糸を探知する。
森の中で鋼糸を巧みに使って迂回させ、牽制し、時として投擲されるナイフを弾き、躱し、千日手のような状態になったチェイスは続いていく。
「…………?」
遠距離機動戦の途中、月は相手の気配の変化を感じ取った。警戒心から、更にこちらの様子を伺うような、試すような好奇心を感じる。その証拠に、相手の手数と技の種類が多くなっている。
不明瞭な意図を読み取っていると、横合いから風とともに黒い影が襲い掛かってくる。
斬撃。
鋼糸で受け止めて、蹴りを放つが即座にバックステップで距離を置かれる。
相手と対面した月は、わずかに息を呑んだ。自分と手合わせをしていた相手は、過去の彼女自身だったのだ。
「このようなことがあるのですか……」
呟きながらも、油断なくナイフを構える月。相対するユエも構え、そして問いかけてくる。
「あなたは、誰ですか」
「私は
常闇 月
。信じてくれるか定かではありませんが、未来のあなたが私です」
「…………」
信疑を推し量るような沈黙。攻撃をしてこないことから、月は構えを解いてナイフを仕舞う。
「休戦しましょう。見られたのが私なら、戦う理由もないはずです」
「…………」
しばしの逡巡。月からの害意がうかがえないことから、ユエもまた構えを解く。
差し当たって、二人は場所を変えるために移動を始めた。かつての自分なら、周囲への警戒で落ち着くこともできないだろう。
二人は手近な巨木に登り、木の枝に座りながら言葉を交わし始める。
「本当に、私なんですか」
「にわかには信じがたいでしょうけれども」
「……そうですね。あなたは、少し明るい気がします」
言われて、月はそうだろうかと首を傾げる。今でも積極的に集団に交わろうとは思えないし、喋ろうと思っても必要最低限以上の言葉は出てきにくい。
迷うように、ユエは木の枝から垂らした両脚をぶらぶらとやってから、決心したように顔を上げた。
「……あなたは今まで、どんなことを経験してきたのですか?」
「そう、ですね……」
今度は月が迷う番だった。しばし逡巡するように視線を彷徨わせて、そして口を開く。
「友だち……の、ようなものができました」
「ようなもの?」
表情は変わらないものの、ユエの声のトーンは怪訝だ。
「正直まだ、私自身わからないんです。彼らと一緒に、アメリカへ行ったり、夢の世界で巨人と戦ったり……色々しましたけれど、それが友だちなのかは私もまだ、わからないんです」
一般的に言えば、きっと友だちなのだろう。けれど、同時に自分と友だちで本当に良いのだろうかと考えてしまうことがある。
「他にも守りたい人ができたり、義姉さんから離れて今は暮らしたり……」
指を折りながら思い出していく。
「幸せな、生活を送っているのですね」
「……そうですね私は今、幸せです」
言われて、普段意識していなかっただけで、今の生活が総じて幸福なものであったことに月は再確認する。
ふと、隣に座っているユエがうつむいていることに気付いた。きっと昔の自分のことだ、未来と過去とを比較してしまっているのだろう。
だから、月はユエの手を取る。
「大丈夫です。いつかきっと……光の満ちた世界に立つときが来ますよ」
「……っ」
触れられて、一瞬びくりと身体を跳ねさせるが、決してユエは振り払わなかった。
「……あなたが言うなら、きっとそうなのですね」
月よりも乏しい表情からは詳しい感情を読み取れない。けれど、きっと月の意図するところは届いているということだけはわかった。
す、と隣の気配が消えた。
ああ、行ってしまったのだな、と月は少し名残惜しげにユエのいた場所を見る。
月は常闇の空にしか存在できない。それでも闇の中にあって輝けるのは――。
「陽の光が眩しいと感じなくなるのは、あとどれぐらいの時間が必要なのでしょうか」
いまだ青空の上で燦々と地を照らす太陽を見上げて、月は吐息した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
豚野郎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月12日
参加申し込みの期限
2017年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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