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寝子島高校
いつかあなたの鏡写し
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「あら、あなた……どうしたの?」
夢宮 瑠奈
はにこやかに少女へ笑いかけた。
その少女は、質の良い服装をしていた。小学校の高学年ぐらいだろうか。
ふわりと少女がフリルの付いたスカートを翻して振り向く。まあ、と瑠奈は驚いた。まさかまた何かの影響で過去の『あたし』と出会う機会が来るなんて。
「……ママがいないから」
振り向いた『あたし』は――ルナは、暗い表情でそう答えた。
「あなたは、ママに会いたいの?」
暗い表情のまま、ルナは答えない。応えない。
過去のあたしはどうしようとしていたのだっけ。瑠奈は思考する。あたしが前を向くために、あたし自身はママのことを一旦忘れて――いや、この島に来たのが高校生になったからだから、それには数年かかったはずだった。
ママのことを一旦忘れた、そのきっかけは――。
「ねえ。どこかもっと、明るいところへ行きましょう」
瑠奈はルナの手を引いて、どこか人のいる賑やかな場所へ連れて行こうとする。その手を彼女は振り払って、背を向けた。
「嫌、行きたくない……っ」
表情はわからない。表情はうかがい知れない。けれどきっと、とても辛そうにしているのだろう。
だって、瑠奈にはわかってしまう。この頃の自分も、人の前には出たくないと思っていたのだから。胸がきゅうと締め付けられるほどに、わかってしまう。
だから――だから、瑠奈は背を向けた過去の自分を後ろから抱き締めて。その耳元で、囁いた。
「ママから、あなたに伝言を預かっているの」
「ママ、から……?」
ある意味ウソで、ある意味本当の言葉。振り向くルナの目尻には、涙がいっぱいに溜まっていて。今にも溢れかえりそうで。茶色の瞳の潤んだ様が、まるで宝石のようだった。
「あなたは、パパにも家に帰ってきてほしいのでしょう?」
瑠奈は問うけど、ルナは答えない。押し黙ったまま、ただ潤んだ瞳がきらりと光る。
「……もし、そうなら。歌って、表舞台を目指すべきだわ」
今の自分のように。今のCitrusCat'sの未明せれねのように。
そうすれば、一旦は忘れられる。そうすれば、『あたし』は前を向いていられる。
ルナに必要だったのは、一人でいることじゃない。
けれど。けれど――。
「嫌、嫌……っ」
ルナは拒む。瑠奈の腕の中で、身体を強張らせて。あたしの中に入って来ないでと、外にあるものを拒絶するように。
「無理よ、そんなの……。あたしは人の前になんか出られない……っ」
拒絶されるのが嫌だから。
だから自分から拒絶してしまおう。
ルナはつまり、そう言っているのだろう。
「……ねえ。聞いて、『あたし』」
優しく、微笑む。きっと肩越しで、ルナに瑠奈の表情はわからないだろうけど。
優しく、撫でる。きっと気休めで、ルナに瑠奈の考えは全部は伝わらないだろうけど。
「すべてを愛する覚悟を持てば、きっと愛されるはずなの」
それは、おぼろげな瑠奈の過去の記憶からの言葉
愛を込めて歌って、皆を幸せにすることができたなら。あたしの幸せも取り戻せると、そう思ったあの日の記憶。
怖いから拒む。ああ、それは当たり前だ。傷付けられるぐらいなら、最初から距離を置くべきなんだ。
けれど、それは同時に前に進まないということ。それどころか、後ろを向いているかもしれない。
前だ。前を見なきゃ、進めない。
「さあ。前を見て。もっと明るい場所へ行って、もっと明るい場所を見よう」
抱擁を解くと、ルナはかすかに寂しそうな声を漏らした。大丈夫、と声をかけるその代わりに、あたしはぎゅっと彼女の手を握る。
「大丈夫。あなたはあたしなんだから」
「……うん!」
優しく微笑んむと、前を向いた頷きが返ってくる。
――気付くと、『あたし』は一人になっていた。
まるで白昼夢のような不思議な時間。けれど、夢とは違う。
「――明日良い日になぁれ」
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あとがき
担当マスター:
豚野郎
ファンレターはマスターページから!
お待たせしまたした。「いつかあなたの鏡写し」、終わりです。
過去を省みることもまた一歩。あなたは何かを得られたでしょうか。
また機会ございましたならば、よろしくお願い致します。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
豚野郎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月12日
参加申し込みの期限
2017年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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