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……何かがいる!
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茜色の西日が差し込む廊下、そして教室。1枚の絵のような美しい光景。それが、どこまでも続いているように見える。まるでだまし絵のようだ。
開いた窓からは桜の花びらが舞い込んでいて……。
「桜? まだ桜は咲いていませんわよ?」
ついさっきまでグラウンドで遊んでいて、桜の木を見ていたから確かだ。桜はどれも小さなつぼみで、ふくらむのはまだこれから。開いている木など1本もなかった。
これは一体どういうことだろう? 足元の1枚を拾ってしげしげと眺めていたら、ふいに後ろから
「おにいちゃん、こっち!」
という、切羽詰った少女の声がした。反応して振り向くのと同時に、がつんと子どもが衝突する。左右は思わずわっと声を発してしまった。
ぶつかったとはいえ相手は小さな子どもだ。左右より向こうのほうがダメージが大きいようで、左右はよろめきつつも相手の腕を掴んで、転ばないよう助けた。
「あなた、大丈夫ですの?」
「は、はい。……ごめんなさい」
「次からはちゃんと前を見て進みなさい。それから廊下は走ってはだめですわ」
「それより早く逃げないと。追いつかれるよ!」
少女と手をつないだ年長の少年が、後ろを気にしながら言った。
視線を上げた左右は、彼らが走って逃げていた理由を知って、ぎょっとなる。両腕と両足が木の化け物が、こちらへ向かって歩いてきていた。左右は息を飲んだ。
しかし驚きが過ぎて、よくよく見れば、その格好は異質で面妖だが、背丈は先ほどまで遊んでいた小3生とほとんど変わりがない。両足が木になっているせいか、歩きづらそうで動きものたのたしている。走れば逃げ切れそうだ。
「あのようなものが校舎に入り込んでいる、なぞは気になりますが、まずはこの子たちの安全が優先ですわね。
あなたたち、ついていらっしゃいな!」
左右は元来た道を走って、昇降口へ戻った。外へのガラス戸は鍵がかかっている。ほんのついさっきまで開いていて子どもたちで騒がしかったのに、こんな短時間で? チャイムもまだ鳴り止んでいない。
不自然すぎると思ったが、考えるのは後回しだ。
開かないガラス戸の前で杖の先端を地に打ちつけ、ろっこん
Open to close
を使った。閉じたドアを開く能力だ。発動した感覚はあったが、依然、ガラス戸は閉じたままでびくともしなかった。
(何か別の力で開かなくなっているようですわね)
じっと見つめていたガラス戸がだんだんぶれて、何かもっと古い、木製のドア枠と二重写しに見えてきて、左右は目をこすった。
左右の両脇では、ガタガタとドアを押したり引いたりしていたみとと孝明が、どうやっても開かないことに驚いている。
「どうして? さっきみとが来たとき、ちゃんと開いてたよ?」
「ぼくたちがいるのに気づかないで、用務員さん、鍵をかけちゃったのかな……。
そうだ! 職員室か用務員室へ行けば、きっと開けてもらえ――」
「そんなことをすれば、あの化け物をそこまで案内することになってしまいますわ。まずはどこかに隠れて、やりすごしましょう」
少年の言葉から、この少年は事態がまだよく飲み込めていないようだと感じた。おそらくこの少年は行方不明とうわさされている子どものひとりだろう。学校のどこかに、何日も閉じ込められていたようには見えないが……詳しく問いたかったけれど、今はそのときではない。
あの化け物が入ってくる気配がした。下駄箱の影に隠れて、木霊と入れ替わるかたちでこっそり廊下へ戻ると、階段を上に上がった。
「おねえさん、上に行くの?」
「ええ。もしかしたら階を変えるとまけるかもしれませんし、それにきみのようにあの化け物のことを知らない生徒がいるかもしれませんでしょう?」
「そうか。教えてあげなくちゃね」
孝明はみとを見た。このことに、小さな女の子が怖がっていないかと気になったのだ。
(もし怖がっているなら、先にこの子だけでも外に出してあげないと)
しかしみとは反対に、孝明が不安にかられていると思ったのか、ぎゅっと手を握る力を強めてきた。そうすると、お互い力づけられる気がして、孝明も握り返す。
手をつないで走りながら、みとはふと気がついた。
(あんなとこ、廊下あったかな?)
奥まった突き当たりに、ひと抱えほどの大きさの石に彫られた像のような物があった気がしたが、走り抜けてしまったのでよく分からなかった。
左右は階段を上がってすぐの教室のドアをがらりと開けた。
教室には4人の生徒がいた。ひとりの少女はドアに一番近い席に座って本を読んでいて、2人の少年は後ろのほうで机に座って話をしていた。どうやら最近発売されたゲームについてのようだ。もうひとりの少女は日直なのか、黒板に書かれた文字を消しているところだった。
4人とも、突然飛び込んできた3人にびっくりして、注目している。
左右はドアの上にある学年表札を見た。『6年1組』とある。
2階へ上がったと思ったのだが……。
「あれー? 2組の長田じゃん」
少年のひとりが孝明を見て声を発した。
どうした? となりのおねえさんだれ? その子は? 妹さん? 驚きが去った4人は口々に気楽な質問を投げてくる。廊下をうろつく化け物には気付いていなさそうだ。
「ぼ、ぼく。あの……」
あまりに普通な4人の様子にとまどいながらも孝明はなんとか答えようとする。
そのとき、左右は階段のほうからあの木霊が上がってくる音を聞いた。壁に長い首と枝の影が映っている。そちらの様子を伺っていると、教壇にいた少女が花瓶を持ち上げた。
「お水換えてくるから、そこどいてくれる?」
いつまでもドア前をふさいでいる3人を不審げに見て、すまし顔で言う。
左右は言った。
「いいえ、だめですわ!
あなたたちも、全員掃除道具入れでも教壇の下でも、どこでもいいから隠れていなさい!」
そして自分だけ出て、ドアをぴしゃりと閉めた。
(はたして効果があるか分かりませんが……)
壁にするべく
Open to close
で鉄製の防火扉を閉める。だが防火扉には閉じたあとにも人が通れるくぐり戸が付いており、鍵はない。危ぶんでいたとおり、金属のドアノブが回って押し開けられた。
「動きは鈍いですが、頭が悪いわけではないようですわね。
これならどうです?」
教室に入った際、本を読んでいた少女の机の上から失敬していたハードカバー本を、ハサミを握った枝に向かってぶつけた。ぶつかる瞬間、コンと杖が床を打ち、
Open to close
によって開いていた本がハサミを挟んでばくんと閉じる。
ぶつかった衝撃もあって、ハサミは本ごと床に落ちた。
「さあいらっしゃい! こちらですわ!」
子どもたちの隠れている教室から引き離さなくては。左右はオーバージェスチャーで木霊の気を引くと、そのまま廊下を走り出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月29日
参加申し込みの期限
2017年01月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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