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……何かがいる!
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放課後。
御剣 刀
は寝子島図書館を訪れた。
数日前から寝子島小学校の生徒数名が行方不明になっているという。彼らに起きた異変の目撃者はない。最後に見られたのは教室で、そこから先、忽然と消えてしまった。
誘拐犯から要求はなく、親たちは口を揃えてうちの子が家出をするはずがないと言う。
刀は神魂か妖怪幽霊の類いを疑った。いわゆる、神隠しというものだ。誘拐でも家出でもないならそれを疑うのが筋だろう?
図書館で小学校の歴史やここ数十年分の記事を調べてみたが、似たような話や事件は起きていなかった。どうも今回が初めてらしい。閉館の時間になったためそれ以上調べることはできず、ルヴィアを連れてのいつもの見回りを兼ねて、小学校まで行ってみた。
誘拐、家出の線も捨てていない。もしかすると偶然家出中の子どもと出くわすかもしれないので、念のため、コンビニに立ち寄って今回はお菓子と飲み物を持っていくことにした。もし出くわす相手が犯人なら……刃引き刀を入れた竹刀袋を持っているし、大抵のことには対処できるだろう。もともとそういううろつく不審者を警戒するための見回りだ。
途中から、少し先を歩く2人組に気づいた。刀と同じで、小学校へ向かっているようだ。
小学校に着いたとき、7時半を回っていた。日は暮れてしまったが、道には電灯があるし、職員室からの明かりでグラウンドも真っ暗というわけではない。
見ると、男たちは正門前で立ち止まっていた。やはり目的は同じだったようだ。
なんとはなし、見守っているとハンチング帽を被ったほうの男――
南戸河 蔵人
が、まず職員室へ行って入る許可を得てくると言った。学校施設は関係者以外立ち入り禁止で、特に近年はますます厳しくなっているから当然の行為だ。刀も現状では敷地内に踏み込むつもりはなかった。
もうひとりの男、
中之条 靖史
は、相方が戻ってくるまで正門にもたれて一服を始めた。
次に視線を反対側に流すと、意外にも、友人の
新井 すばる
がやってくるのが見えた。おや? と思ったが、まあ、彼がいる理由についても大体想像がつく。なにしろ、三度の飯よりミステリー好きなシャーロキアンだから。
すばるは刀に気づいていなかった。見ているのは壁を越えて伸びた桜の木だ。足を止め、仰ぎ見る。
「……やっぱり、桜だと思うんだよなぁ」
ぽつっとこぼしたつぶやきが、夜気に乗ってかすかに聞き取れる。
「もしかしたら、死体とかタイムカプセル的なものが埋まっている桜があるのかも……」
(桜?)
つられて刀も見上げた。学校に植樹される木は――特に校門付近は――桜というのが定番だ。桜の枝はどれもたくさんのつぼみをつけていた。まだ青いけれど、日を追って強まる陽気にすぐふくらんで、あっという間に花盛りとなるのだろう。毎年見慣れた光景なので簡単に想像がついた。
見ているうち、1本だけ妙なことに気づいた。
つぼみの数が目に見えて少ない上、どれも小さい。幹の色が少し違って見える。よくよく観察すると、黒っぽいものが斑状に広がっているようだ。
こういう種類なのだろうかと思った。木には詳しくないので分からない。
そのうち蔵人とともに用務員が来て、靖史の身分証を確認してなかに入れた。刀は門を閉めようとしていた用務員に声をかけ、名乗ると、その桜について訊いた。話題を聞きつけ、すぐにすばるも寄ってきた。
用務員によると、あの桜は本土のとある廃校から去年移植されてきた木だという。種類は用務員にも分からない。あの状態は最初からかと問うと、いいやと首を振った。最初は幹をひと巻きする程度だったのだが、この1年で徐々に広がっていったらしい。今ではほぼ木を覆うほどになっている。
「やはりこれは、桜の木に宿った怨念!」
すばるは予想が当たったという顔で勢い込んでいた。そんなすばるを用務員はうさんくさそうに見て、いやいやと首を振った。
これはただの病気だそうだ、もうじき樹医が来る手筈になっている、と。
「病気か。だからつぼみをつけていないのか」
刀の言葉に、用務員は「ことしはもう無理だろう。残念だ」と頭を振って、校舎へ戻って行った。
すばるはさっそく聞いた内容をスマホで検索していた。
「うーん……こうやく病かな? 確証はないけど、このこともブリジットさんに報告しておこう」
電話をかけたがつながらなかった。留守電に、さっき聞いた話を吹き込んでおく。
「きゃああああああああ……っ」
校舎から少女の悲鳴が聞こえて、すばると刀はすばやく振り返った。
「あれは――」
「行くぞ」
刀はためらうことなく軽々と正門を越えてなかに入った。
「あ、うん。――ブリジットさん、今から小学校へ入ってみるね!」
電話を切ると、校舎に向かって走る刀を追ってすばるも走る。
先に入ったふたりのためだろう、昇降口が開いていた。そこから入った刀は階段へ向かう。声がしたのは上の階、おそらく3階だ。
(やはり子どもたちは学校内にいたのか?)
それともあれは、事件とは関係ない子の悲鳴だろうか。
いずれにしてもルヴィアを連れてきたのは失敗だった気がした。ここに隠していくべきだろうかとルヴィアを見る。
「……分かった。置いていかないよ」
その考えに抗議しているように見えて、刀は詫びるように頭をなでた。
階段を駆け上がり、3階に着いたところで小さな耳鳴りがした。軽くふらついたがすぐに収まった。そんな些末事にかまってはいられない、と廊下に飛び込んだときだ。
刀の目の前に広がったのは、茜色の夕焼けに染まった廊下だった。
「そんなばかな!?」
外にいるとき、とうに日は暮れていた。時間が巻き戻るなどあり得ない。
頭がどうかなってしまったのだろうか? しかし、遅れて到着したすばるも自分と同じ光景を見ているのが表情で分かった。声も出ないほどあっけにとられている。
だがこの事態に驚くのはそこまでだ。
一番奥の教室の前に、下半身が木の化け物がいる。ドアが開いていて、木霊と対峙している恐怖に絶望の表情を浮かべている少女の横顔が少しだけ見えた。
「ルヴィアを頼む」
すばるにルヴィアを託して、空いた手で走りながら竹刀袋から刃引き刀を引っ張り出す。しかしなぜか距離は縮まらなかった。木霊との距離は依然開いたままだ。
ここにはフツウでない、不可思議な力が働いている――。
(ならば)
刀はろっこん
加速
を使った。
「この刃が届くまで、世界よ凍てつけ!」
ガチン! と、頭のなかで撃鉄が落ちる。
瞬時に距離を詰めた刀の刃引き刀が木霊に向かって振り下ろされた。木霊は奇襲に驚いたような顔をしたが、すぐに崩れて人の腕だか木の枝だか分からない右腕を持ち上げてこれを防いだ。刃引き刀は丸太にでもぶつかったように、ガツッと硬い音をたてて振り切りの途中で止まる。
「なぁによぉ、あんたぁたちぃーぃ。じゃぁま、すぅるのぉお?」
刀はその一撃で終わらせず、次々と連撃を浴びせた。硬い木を全力でたたいているも同然で、腕に強烈なしびれが走る。しかし相手も無傷ではない。痛そうな表情こそしないが、刃引き刀がたたきつけられるたび、木片が飛び散ってはがれた外皮から内側が現れた。そこには小さな虫がうじゃうじゃと蠢く木肌があった。間近で見たそのおぞましさに刀も生理的嫌悪で目を眇める。心の弱いものであれば、見た瞬間に気を失ってもおかしくない。
「今のうちに逃げろ!」
刀は叫んだが、少女が廊下へ飛び出す気配はなかった。見ると、少女は恐怖に耐えかねたらしく、気絶してぐったりと倒れていた。
チッと舌を打ち、突きを入れて木霊がよろめいている隙に少女を担いで戻る。
「逃げるぞ、走れ!」
いまだ展開の早さについていけていないでいるのか、呆けた顔のすばるにぴしゃりとたたきつけるように刀は叫んだ。
『……何かがいる! 続』
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あとがき
担当マスター:
寺岡志乃
ファンレターはマスターページから!
こんにちは、またははじめまして、寺岡といいます。
1月も半ばを過ぎてしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて。
当シナリオにご参加いただきまして、ありがとうございました。
次回はこの直後からのスタートになります。
できるだけ早くガイドを出そうと思っていますので、よろしくお願いいたします。
それでは、ここまでご読了いただきまして、ありがとうございました。
引き続き次回もお会いできたらとてもうれしいです。
もちろん、まだ一度もお会いできていない方ともお会いできたらいいな、と思います。
それでは。また。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月29日
参加申し込みの期限
2017年01月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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