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!かうょきいえのんこんしたま
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○
放課後。
缶のアイスココアを飲み干して、
新田 亮
はふと違和感を抱く。
好きなココアを飲んだのに、薬を服用するために水道水を飲んだ時みたいな感覚がした。つまり、「おいしい」とかそういうのが一切なくて……何も感じないのだ。
「味はちゃんとしたよな」
味覚がおかしくなったわけではないはずだが……と首を傾げているところに、携帯へ1通のメールが届く。
内容を一瞥し、亮はその場を後にした。
九夜山山頂付近、三夜湖に隣接する廃墟がある。
寝子島イリュージョンランド。その名前のように、高度経済成長期の幻と消えた遊園地だ。
うっすらと夕暮れに染まり始めたそこで、
新田 樹
が人を待っている。
手した警棒を弄び、これからイベントが始まるのを待ちきれないように、うずうずと体を揺らしながら。
やがて待ち人が――兄の亮がやってきた。手にはハンマーグローブを纏い、何やら重たげなウェストポーチをつけ、そして救急箱を持って。
あはっ、と。恋い焦がれた相手を見つけたように、樹が熱を帯びた声を上げる。確かに彼女に宿るのは、熱であった。
「来てくれたんだね、兄さん」
ああ、とひどく平坦な声で亮が答える。対する樹は、文字通り妹が兄にねだるように、戦いへの狂熱を口にする。
「私スリルが欲しくて溜まらないの。一緒に戦って!」
「ああ」
やはり静かに答える亮の姿に、「ふざけていると思われた」と感じたのだろうか。樹の目が熱を帯びたまま、しかしぞっとする鋭さを宿す。
「本気だよ。私のろっこんで兄さん殺すの。良いでしょ?」
ろっこん「箱庭(リトルガーデン)」を発動。廃材が亮のすぐそばに落下し、轟音を鳴らす。
それは、兄弟喧嘩というにはあまりにも物騒な。
「ああ、構わない」
それでも亮は、なんら動じることなく応じた。そしてそれが、命をやり取りする闘争へのゴングとなる。
瞬間、「箱庭」が発動。亮のハンマーグローブとウエストポーチ、救急箱が全て、あらぬ場所へと放り出される。
続けて、コンクリート片を連続で瞬間移動。指定するポイントは、亮の頭上。
なんの躊躇もなく降り注ぐ瓦礫の雨を、しかし「鬼人の体」を発動した亮はいっそ奇妙なほど冷静に、最小限の足さばきで瓦礫を避けていく。
無論、樹はそれでは面白くない。
「これなら、ろっこんは使えないよねッ!」
口の中へ、こぶし大の石を瞬間移動。
「ぐ、がっ……!」
いかに冷静であろうと、口に石を突っ込まれれば身体は反応する。
吐き出すために口を開け、「鬼人の体」の効果が途切れる。必然、亮の足さばきがほんの刹那重くなる。
すかさず樹はナイフを投げ、瞬間移動。
投擲の勢いはそのままに、亮を串刺しにせんとする刃が囲うようにして迫る。
石を吐き出した亮は、息も整いきらぬままに「鬼人の体」を再発動。時間はわずかだとしても、絶死の銀閃をかわせればそれで充分。
瓦礫の欠片を蹴り上げながら、ナイフの囲みを真っ直ぐに駆け抜ける。かすめた、というにはいささか派手に血が噴き出す手足。それを気にとめることもなく、樹へと向かって駆ける。
一拍遅れて、後方で特大の廃材が轟音と土埃をあげた。
なるほど、ナイフで足を止めてから潰す腹づもりだったのだろう。成功していれば、今頃亮は死ぬか、そうでなくとも重傷だ。
その事実を把握して尚、亮は足を止めも、逃げようともしなかった。
深呼吸を一つ。
(――発動)
「鬼人の体」を発動する。
爆発的な加速を持って、瞬間移動させられたポーチを回収。
「させない!」
ポーチが瞬間移動させられ、落下した拍子に開いた口から中身が落ちた。それは、野球ボール――俗に硬球と呼ばれるものだ。
そして亮は、一つだけ硬球を掴み取っていた。
強化された腕力を以って、唸りをあげて硬球が飛ぶ。
眼前に迫るソレを、樹は瞬間移動させて回避する。それと同時に、怒りが湧き上がる。
自分は殺すつもりでナイフを使ったというのに、兄は硬球なんぞを使ったということが許せない。
「私はスリルがほしいの! そんなんじゃ足りないのッ!」
一帯にばら撒いた瓦礫を瞬間移動。亮が居た地点から十数メートル半径に、絨毯爆撃めいて降り注がせる。
直後、後ろから足音がした。
硬球を餌に、亮は背後から樹に迫っていた。
咄嗟に瞬間移動させた瓦礫は、ろっこんにより強化された腕で簡単に払い除けられる。
そのまま、顎に一撃――直前に、亮ろっこんを解除。
けれども、それで樹の脳を揺さぶるには充分で。
樹はそのまま、意識を失った。
そうして、時間がどれほどたったのか。
樹は、亮の背中の上で目を覚ました。どうやら、おんぶされているらしい。
どうして、自分はおんぶなどされているのだろうか。
寝ぼけた頭に浮かんだ疑問が、やがて先刻の自分の姿を思い出させる。「あ」と、かすれた声が小さく漏れた。体から血の気が引いて、震えが止まらなくなる。
それに気付いたの、亮が振り返った。大丈夫かと問う兄に、樹は震える声で言う。
「兄さん、ごめんなさい!」
こんなことを言っても、言い訳にしか聞こえないのかもしれないけれど。
「なんだか私……おかしくなっていたみたいなの」
あれは、あの狂熱は、自分の中に隠された本性だったのだろうか。兄への申し訳無さと、自分への恐れに涙を流しながら、樹はただ心から謝ることしかできなかった。
そんな彼女に、亮は優しく笑いかける。そこには、イリュージョンランドで見せた冷たさはない。
「反省したならいいさ。俺もおかしくなってたみたいだし」
少しの苦々しさを滲ませて、亮は言った。
「全部、神魂の仕業だ。樹が悪いわけじゃない」
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担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月17日
参加申し込みの期限
2018年02月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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