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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
！かうょきいえのんこんしたま
○
――ああ、俺の人生終わった。社会的に詰んだ。
女子更衣室に忍び込んだ挙句、下着を盗んだとあってはもうそうとしかいいようがない。
新聞とかに載っちゃうかなーそんな形で載りたくなかったなーとか思いつつも、
桐野 正也は女子更衣室へ向かう足が止まらない。
これが神魂の影響なら、抗えないのは仕方ない部分もあるのだろう。
だからといって社会的に詰むのは避けられないし、それを言い訳にもしたくはないけれど。
しかし、正也の手は意に反して女子更衣室の扉に――。
「――っは！」
放課後の教室に、ガタッと机が揺れる音が響いた。
まず真っ先に、自分の手の中やらカバンの中やらを確認する。
「ないよな！？ ないよな！？ 女子の下着とか入ってないよな！？」
くどいくらい、周囲のクラスメイトたちが奇異の視線を向けるくらいにしつこく確認して、本来あるべきものしかないと確信する。
「よかった、夢か……夢オチか……」
ほっと胸をなでおろす。夢でよかった。本当によかった。
「とんだ悪夢だった……変態お尋ね者として校内の有名人にはなりたくないしな」
おかげでいやな汗をかいてしまった。じっとりシャツが濡れてしまって、気分悪い。
「こういう日は、甘いものでも食べて気分転換だ」
こんな時は、引きずらないように切り替えていくのが一番だ。そうと決まれば、早速学校を後にする正也であった。
○
シーサイドタウンを散歩中、御剣 刀は辺りに漂ういい匂いに気付く。
少し足を止めてみれば、なにやら屋台がたくさんでている。どうやら、B級グルメだかなんだかの小さなフェスがやっているらしい。
（イベントやってたんだ……知らなかったな）
いつもなら、この手のことは教えてもらったりもしているのだけれど。全く知らなかったとなると、ちょっと自分でもアンテナを伸ばすべきかなとは思う。
そういえば、旧市街の方でも今日限定の新作食べ歩きとかやってたみたいだし。
（まあいいか）
そのまま通り過ぎていこうとする刀に、牛串の屋台のおっちゃんが威勢よく声をかける。
「そこのお兄さん、おひとつどうだい！ 味は保証するよ！」
じゅうじゅうと肉の焼けるいい匂いが鼻をくすぐるけれど、
「別にいいですよ、興味ないですし」
刀はバッサリ斬り捨てた。お肉の匂いなんて、まるで気にもならないみたく。実際、刀は屋台の方を見向きもしなかった。
値が張るからとか、実物見たら案外微妙そうだったとか、そういのではなくて、まるっきり興味がないといった口ぶり。
「そ、そう……？」
あまりにもあっさりとした拒否に、ちょっとがっかりしている屋台のおっちゃんをよそに、刀はその場を後にする。
シーサイドタウンから足を伸ばして、星が丘へ。
流石にこっちの方では、さっきのや旧市街みたいなイベントはなさそうだ。あっても別に、興味もないのだけれど。
（――ん）
T字路を右に曲がった向こうに、年配の夫婦が居た。
旦那さんのほうが、苦しそうにお店の壁にもたれかかっている。奥さんは心配そうに声をかけているが、旦那さんは強情なのか手で奥さんを制すばかり。
それを放っておけるわけもなく、刀は「大丈夫ですか！」と駆け寄った。
「あの、主人が急に具合を悪くしてしまって……」
「大丈夫、大丈夫だから……」
奥さんの声を遮るように、旦那さんは言う。けれどその顔には脂汗が浮いていて、それに呼吸も荒い。どう見たって大丈夫じゃない。胸のあたりを抑えているから、もしかしたら肺や心臓の異常かも。
「大丈夫には見えないですよ」
周囲を見回した刀は、近くのベンチを発見。奥さんに救急車を呼んでもらうようにお願いしつつ、自分は旦那さんに肩を貸してベンチまで運んだ。
座って多少は楽になったのか、ほんの少しだけ呼吸の荒さが落ち着いたように思える。とりあえず、救急車が来るまではなんとかなりそうだ。
「ありがとうございます、私一人では慌ててしまって……」
深々と頭を下げる奥さんに、「当然のことをしたまでです」と刀。そのために散歩しているようなものだし。
「あの、お礼にこれを……」
そう言って奥さんがハンドバックから取り出したのは、高級レストランのペアチケット。
「いや、別にそんな……」
高級レストランに興味なんてないし、お礼をもらうためにしたわけでもないし。 旦那さんがこれでは当分行けないだろうし、だったらお礼で使ってもらったほうが自分たちも嬉しい。
そんな風に強く言われると、なかなか突っ返す気にもなれなくて。
「あー、じゃあ……いただきます」
結局、刀は受け取ることにした。
高級レストランともなれば、デートには打ってつけだろう。誰か、そういうアテのある人に譲ればいい。
――ああ、俺の人生終わった。社会的に詰んだ。
女子更衣室に忍び込んだ挙句、下着を盗んだとあってはもうそうとしかいいようがない。
新聞とかに載っちゃうかなーそんな形で載りたくなかったなーとか思いつつも、
桐野 正也は女子更衣室へ向かう足が止まらない。
これが神魂の影響なら、抗えないのは仕方ない部分もあるのだろう。
だからといって社会的に詰むのは避けられないし、それを言い訳にもしたくはないけれど。
しかし、正也の手は意に反して女子更衣室の扉に――。
「――っは！」
放課後の教室に、ガタッと机が揺れる音が響いた。
まず真っ先に、自分の手の中やらカバンの中やらを確認する。
「ないよな！？ ないよな！？ 女子の下着とか入ってないよな！？」
くどいくらい、周囲のクラスメイトたちが奇異の視線を向けるくらいにしつこく確認して、本来あるべきものしかないと確信する。
「よかった、夢か……夢オチか……」
ほっと胸をなでおろす。夢でよかった。本当によかった。
「とんだ悪夢だった……変態お尋ね者として校内の有名人にはなりたくないしな」
おかげでいやな汗をかいてしまった。じっとりシャツが濡れてしまって、気分悪い。
「こういう日は、甘いものでも食べて気分転換だ」
こんな時は、引きずらないように切り替えていくのが一番だ。そうと決まれば、早速学校を後にする正也であった。
○
シーサイドタウンを散歩中、御剣 刀は辺りに漂ういい匂いに気付く。
少し足を止めてみれば、なにやら屋台がたくさんでている。どうやら、B級グルメだかなんだかの小さなフェスがやっているらしい。
（イベントやってたんだ……知らなかったな）
いつもなら、この手のことは教えてもらったりもしているのだけれど。全く知らなかったとなると、ちょっと自分でもアンテナを伸ばすべきかなとは思う。
そういえば、旧市街の方でも今日限定の新作食べ歩きとかやってたみたいだし。
（まあいいか）
そのまま通り過ぎていこうとする刀に、牛串の屋台のおっちゃんが威勢よく声をかける。
「そこのお兄さん、おひとつどうだい！ 味は保証するよ！」
じゅうじゅうと肉の焼けるいい匂いが鼻をくすぐるけれど、
「別にいいですよ、興味ないですし」
刀はバッサリ斬り捨てた。お肉の匂いなんて、まるで気にもならないみたく。実際、刀は屋台の方を見向きもしなかった。
値が張るからとか、実物見たら案外微妙そうだったとか、そういのではなくて、まるっきり興味がないといった口ぶり。
「そ、そう……？」
あまりにもあっさりとした拒否に、ちょっとがっかりしている屋台のおっちゃんをよそに、刀はその場を後にする。
シーサイドタウンから足を伸ばして、星が丘へ。
流石にこっちの方では、さっきのや旧市街みたいなイベントはなさそうだ。あっても別に、興味もないのだけれど。
（――ん）
T字路を右に曲がった向こうに、年配の夫婦が居た。
旦那さんのほうが、苦しそうにお店の壁にもたれかかっている。奥さんは心配そうに声をかけているが、旦那さんは強情なのか手で奥さんを制すばかり。
それを放っておけるわけもなく、刀は「大丈夫ですか！」と駆け寄った。
「あの、主人が急に具合を悪くしてしまって……」
「大丈夫、大丈夫だから……」
奥さんの声を遮るように、旦那さんは言う。けれどその顔には脂汗が浮いていて、それに呼吸も荒い。どう見たって大丈夫じゃない。胸のあたりを抑えているから、もしかしたら肺や心臓の異常かも。
「大丈夫には見えないですよ」
周囲を見回した刀は、近くのベンチを発見。奥さんに救急車を呼んでもらうようにお願いしつつ、自分は旦那さんに肩を貸してベンチまで運んだ。
座って多少は楽になったのか、ほんの少しだけ呼吸の荒さが落ち着いたように思える。とりあえず、救急車が来るまではなんとかなりそうだ。
「ありがとうございます、私一人では慌ててしまって……」
深々と頭を下げる奥さんに、「当然のことをしたまでです」と刀。そのために散歩しているようなものだし。
「あの、お礼にこれを……」
そう言って奥さんがハンドバックから取り出したのは、高級レストランのペアチケット。
「いや、別にそんな……」
高級レストランに興味なんてないし、お礼をもらうためにしたわけでもないし。 旦那さんがこれでは当分行けないだろうし、だったらお礼で使ってもらったほうが自分たちも嬉しい。
そんな風に強く言われると、なかなか突っ返す気にもなれなくて。
「あー、じゃあ……いただきます」
結局、刀は受け取ることにした。
高級レストランともなれば、デートには打ってつけだろう。誰か、そういうアテのある人に譲ればいい。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2018年02月17日
- 参加申し込みの期限
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- 2018年02月24日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2018年02月24日 11時00分
