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花の名は。
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共鳴
篠宮 六花
が歩くたび、髪に結んだ鈴が鳴る。振り返るたび、微笑むたびに鈴が跳ねる。
「花にはさほど興味はねぇんだが」
共に展覧会へやってきた
神嶋 征一郎
が花を目の前にしてもなお渋るような声を出す。そのときも鈴がしゃらんと転がった。
「でも気分転換にはなるんじゃないか」
六花が声をかけても、征一郎はぷいと目を逸らしたまま、溜め息を漏らすが、
「……まあ、たまには悪くないか」
と最終的には頷いてくれたのだった。
(気分転換と称して征一郎を誘ってみたが、うん、良い感触だな)
白い無地の真綿紬に、女性物の華やかな羽織を合わせという出で立ちの六花とカジュアルなデザインではあるもののシャツにジャケットを羽織っている征一郎は、華やかな花園においても人目を引いた。顔立ちもある意味では対照的だからこそ、余計にだったのかもしれない。
けれど二人はそんなまわりの視線を気にすることもなく、自分たちのペースで花を見て回っていた。
「征一郎、あの花を見てみろ」
「……なんだ。花じゃねぇみたいだな」
苦笑いを浮かべる征一郎を見ていると、余計におかしさが増してくる。そうして笑い合っていると、突然征一郎が眉を顰めた。
「……これは」
そう言うと征一郎は、目的地も告げずに歩き始めた。
道中、花を見ることもなく、征一郎はまっすぐどこかを目指しているようだった。
「征一郎、どうしたんだ?」
「鈴音が聞こえる」
「鈴?」
答えてはくれたが、それだけではまったく彼の意図がわからない。そもそも六花の耳には鈴の音――自分の真横で揺れているもの以外の――など聞こえないのだから。
「これか」
ある花の前で、征一郎は唐突に足を止めた。
「鈴の音……あとはピアノか。雪まで積もって……」
「ピアノと、雪……? 何言ってるんだ、征一郎。俺には何も……」
六花が詳細を尋ねるも、征一郎は寂しげに眉間に皺を寄せるばかりで、六花の方も見てもくれない。その視線は一心に目の前の花へ注がれている。
不審に思った六花も、恐る恐るその花を見遣る。
それは一見すると桔梗と見間違うような花だった。しかし桔梗に比べてみれば花は小ぶりでその代わりに花弁の枚数は不思議と多く、六枚で一つだった。
花弁は白く、それどころか葉も茎も白みを帯びている。全体的に色素が薄いその花は、まわりの鮮明な花々の中に埋もれていた。
花の名は――
六花
別名:紅色の涙
花言葉:真実、儚い、私を穢してください
六花は目を疑った。
(同じ名前……?)
六花といえば、雪のこと。本物の花にその名が付けられてもなんら不思議はない。
しかしその花から鈴の音が聞こえ、しかも征一郎の目には雪まで映っているという。
六花が驚いている間も、征一郎は視線をその花へ捧げている。
「同名の花があるとは思わなかったぜ」
そして引き寄せられるように細くしなやかな指を、花へと伸ばした。
指先が柔らかい花弁に吸い付いた瞬間。
「あ」
頭の中に、ヴァイオリンの音色が流れ込んできた。
「どうした?」
不思議がる征一郎に、今度は六花が説明をする番だった。ところがヴァイオリンのことを伝えても征一郎は合点がいかないようで、首を傾げている。
「自分にはヴァイオリンの音色など聴こえねぇが」
立場が真反対になった。先程の征一郎の様子と自分の戸惑いを覚えているだけに、六花は説明してやろうと思うのだが、頭の中で響くヴァイオリンが早く、早くと急かしてくる。
何故自分にだけその音が聞こえるのかは、さっぱりわからなかった。ただ――
「お前を探してくる」
とだけ告げて、六花はその音を辿って歩き出した。
どこを、どう歩けばいいのかも鮮明にわかる。
(この音は――征一郎の音だ。でも)
今の彼が生み出すものよりも少しだけ幼い音だった。
(何故だろう……胸が苦しい)
つんと鼻の奥が痛む。締め付けられる胸を押さえながら、六花は音を追いかける。
(早く……早く、見つけないと)
ヴァイオリンの音は、どうしてこうも人の声に似ているのだろう。
六花の眉間には、苦悩が滲んでいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月22日
参加申し込みの期限
2016年12月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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