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ロココ調を思わせる華美な部屋に、
柏村 文也
はまったく見覚えがなかった。どのようにしてここへやってきたのかも、記憶にない。
(どこだここは?)
周りを確かめようにも、身体は一切自由にならず、ひとりでに動いている。文也は混乱するでもなく、ごく自然にこれは夢で、この身体は別の誰かのものなのだろうと受け入れることができた。ただ理由はわからないが、妙に緊張していることが伝わってくる。その理由について思案するよりも早く、身体は動き出し、鏡の前に向かった。そうして鏡に映った姿を見て文也は驚かずにはいられなかった。清楚なレース飾り、ドレスと揃いのレースであつらえられたグローブ、パールの上品なティアラ――そこには純白の花嫁衣装に身を包んだ、文也の元婚約者の姿があった。緊張と不安でわずかに表情は強張っている。疲れもあるのかもしれない。けれどそれでも花嫁姿を視認すると、胸に温もりが広がった。
文也は、彼女の素直な感情を戸惑いながら噛みしめる。彼女は、物心つく前から決められていた婚約者だった。けっして憎み合っていたわけでも、嫌い合っていたわけでもないが――お互いを特別に想うことはできなかった。それでも親が決めた学校に通って、親が決めた相手と結婚して生きていくんだと思い込んでいたから、文也は不幸に感じたことはなかった。
(けど、彼女は俺と違った。だから俺の前から消えた)
思いがけない別れに対して、思うところがないわけではない。しかし夜も眠れぬほど引きずっていたわけでもない。だからなのか、唐突な再会を果たしても、文也は静かに彼女の感情を吟味していた。扉を叩く音がすると彼女は一瞬唇をキュッと結んでから「どうぞ」と促した。控室に現れたのは、すでに準備を終えて手持ち無沙汰であろう新郎であった。
「……綺麗だよ」
「ありがとう」
たったそれだけの会話で、全身に甘い痺れが走る。文也と彼女の間にはどうしても生まれなかった感覚を、実際に突きつけられて、文也は苦笑したい気分だった。
「……後悔してない?」
新郎の質問に対する答えなど、聞くまでもない。けれども彼女は即答せずに、少し迷った素振りを見せた。
『……ごめんなさい』
その言葉が聞こえたのは、どうやら文也だけらしい。けれど新郎は不安そうな表情を浮かべており、何かを察したようだ。なんとなくバツの悪い気分になる。それでも文也と彼女の感覚は繋がったままで、文也はこの檻から逃れる術を持っていなかった。おもむろに彼女が口を開く。
「……昔ね、ある人が言ったの。『本当にこのままでいいのかな』って。その言葉にハッとした。あの言葉がなかったら、私、変われないまま後悔ばかりの人生送ってたと思うの。でも今はね。私、後悔なんてしてない。幸せだよ!」
彼女は満面の笑みを咲かせ、彼に捧げる。すぐさま彼は彼女を抱き寄せ「よかった」と心の底からの安堵を口にした。彼女の胸にすでに迷いも不安もない。ただただ幸福で満ち足りている。彼に対する不安など持ち合わせていない。あの一瞬の迷いも、文也に向けられたものであった。
(本当にこのままでいいのかな……か。昔の俺がずっと思っていたことだな)
文也は思うばかりで、口に出した覚えはなかったが、それでも彼女が言うのだから無意識に声に出していたのだろう。
(だとしたら俺の言葉が、彼女を変えた……?)
確信は持てないが、穏やかな幸福感が文也の中に生まれる。
「ある人に、感謝しないとな」
「……うん」
彼女の満ち足りた幸福の中から、純粋な敬意が顔を覗かせる。
(そうか……)
文也はありがたく幸福のお裾分けを受け取ることにした。
次の瞬間には、また目の前の景色が切り替わっている。ハッとして辺りを見渡せば、今度は見覚えのない場所ということはなく、
馴染んだ店
の中だった。
(今のは夢?)
しかしとても夢とは思えないような感情の熱が、今もはっきりと文也の中に残っている。
(いや、夢じゃないことを祈ろう。彼女が幸せでありますように……)
文也は、精一杯の黙祷を捧げた。
「わぁ……素敵なお店。こんなところにこんなお店があったんだ」
来客の声が文也を現実に引き戻す。
「やぁ、いらっしゃい。ご注文はお決まりかな?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月07日
参加申し込みの期限
2018年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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