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夢の中で
タイラ・トラントゥール
は、まずドス黒い醜悪な怒りに侵された。
『主家の者として厳格に教育されていた己の前に現れたアレ……生まれた頃より気に食わなかった。気に入るはずもない』
『己と違い、甘やかされ生きていくなど許せるものか』
濁流のごとく押し寄せる感情の中に、タイラの記憶を刺激する欠片が紛れていた。
『しかしだからこそ、ちょうどいい』
そんなまさか、と否定するタイラに、決定的な悪意が叩きつけられる。
「さぁ、今日はどうやって遊んでやろうか」
タイラがその声を聞き間違えるはずがない。
(……兄様)
震える己の身体を抱きしめようとタイラが腕に力を込めるが――まったく身体は自由にならない。そうして初めてタイラは、「兄様」の――従兄弟の感覚を共有していることを理解した。従兄弟は、悠々とした足取りで屋敷を後にし、一直線にある場所へ向かっていた。移り変わる景色はタイラにも見覚えのあるものだ。
(これはもしかして……)
悪い予感ばかりが的中する。怯えるタイラの視界に、小さく、膝をガクガクと震わせている幼子の姿が入り込んできた。柔らかい金の髪は、雨のせいで濡れそぼち、ただでさえ透き通った白い肌は、痛々しいほど暗く青い。
(あれは……ボク)
これは現実に起こったことだった。タイラはたしかに覚えている。幼い頃、タイラは従兄弟から「その場から動くな」という命令を受け、公園に置き去りにされた。幼かったため、実際にどれほどの時間放置されていたのかわからないが、そのうち雨も降り出し、耐え難い寒さに襲われたが、それでも従兄弟に背くことができずに、ただただ幼いタイラはその場に留まり続けた。客観的に見せつけられた現実は、あまりに酷い。しかし目を背けたくなるような痛ましい姿を前にして従兄弟は、仄暗い幸福感を覚えていた。発散することのできない恐怖と、到底受け入れられない従兄弟の感情が、無数の針となってタイラを貫く。タイラにとって、従兄弟の目線で、過去の己を見続けるということは、「鉄の処女」の腕に抱かれることに等しい拷問だ。永遠とも思える地獄の時間に終止符を打ったのは、目の前の幼い自分だ。彼は、唐突に糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。
(ああ、そうだった。あのとき、気がついたらベッドの上だったんだ)
思い出した瞬間、目の前の景色が変わる。倒れた幼いタイラは、ベッドに伏せていた。その姿を従兄弟は見下ろし、視線に気がついた幼子は重たい身体に鞭を打ち、懸命に身体を起こした。このときも、純粋に心配をしてもらったり、この事件のせいで従兄弟が叱られたりすることはなかった。なぜならタイラは、従兄弟に命令されて甚振られたために風邪を引いた「可哀想な子ども」ではなく、頼まれごとが嫌で逃げ出し、公園に隠れていたせいで風邪を引いた「困った子ども」ということにされていたから。それでも幼いタイラには、怒りはない。嘆きもない。純粋に、従順に従兄弟に従い続けた。従兄弟は、怯える少年に対し、極上の笑みを与える。
「よくやった」
冷たい手の平で、タイラの頭を機械的に撫でる。幼いタイラは心底安心したというように、頬を緩める。その瞬間、従兄弟から今までで最も大きな感情が流れ込んでくる。
『この瞬間を待ち望んでいた』
(兄様……やめて……お願いだから、こんな……)
泣くことも、喚くことも、目を背けることも、逃げることもできないタイラは――意識を手放した。
(あれは夢だった)
頭では理解しているはずなのに、タイラの脳裏には、今朝見た夢の景色がこびりついている。それも実に、鮮明に。吐き気がこみ上げてきた。指先の感覚は、とうにない。夢が鮮明であることに反比例して、現実世界は不明瞭。地面は歪み、盛り上がる。
(もう、何も考えたくない)
タイラは、すべてを放棄して目を閉じる。
――タイラ。
(今の声は……)
すぐさま目を開け、辺りを見渡すが、声の主の姿はない。
(アイツかと思った)
いつも、いつの間にか、タイラの傍に居る「アイツ」の声を聞いた――気がしただけだ。それなのに、あれほどこびりついていた夢の残滓も、身体の震えも、消え去った。指先に体温が蘇り、目の前の景色も飽き飽きするほどいつもどおりの学校に戻った。すべてがいつもどおりに収まった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月07日
参加申し込みの期限
2018年10月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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