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狂気は月夜に笑う ~マシナリア・サイドストーリー~
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◆三章「想定外の遭遇」
街路をよろよろと歩きながら骨削は壁に背を預けて座り込む。
息を深く吐き出しながら彼は外套のフードを外し顔を露わにした。
「まったく、勘のいい奴もいるもんですねぃ……一人じゃやれることも限界があるってもん……?」
そこでふと目の前に誰かが立っているのを骨削は知覚する。
気づかなかった?
否、それまでそこには『誰も立っていなかった』。
そう、瞬時に現れたのだ。目の前に何者かが。
剣を抜こうとするが腕が振るえて剣を持てない。
それどころか口もうまく動きそうになかった。
(なん、ですか、ねぃ……こ……の……感覚……は……!)
強烈な悪寒と吐き気を催すほどの嫌悪感。
それでいて非常に寒い。
「あ……は……つか…………え………す」
壊れた音楽の様にノイズ混じりの声が途切れ途切れにその人物から放たれる。
その人物の顔はモザイクにまみれていて、判別ができない。
身体もノイズが時折走り、その全貌は定かとならない。
そんな存在が手を伸ばし骨削に触れる。
その瞬間いろんな感情の波が一気に彼の意識に流れ込む。
「ああ、ああ……ぁぁぁああ……あ……ッ」
そして、骨削は意識を失った。
じっと見下ろしてからその人物はその場から消失した。
最初からいなかったかのように。
後に残された骨削の腕には赤い刻印が肘から手の甲にかけて残されていた。
それはまるで呪いの様に。
骨削が気絶したその通路の屋根を飛ぶ一人の男性がいた。
それは
御剣 刀
であった。
彼は影の兵士を斬り飛ばしながら先を急ぐ。
剣戟の音を頼りに辿り着いたその眼下では仲間達とツクヨが協力してイヴァと戦っている所であった。
彼は屋根から跳躍し、イヴァ目掛けて空中で剣を構える。
「また増援ですかぁぁッ!」
既に正常な判断ができなくなっているのか、ダメージを受けながらその痛みを物ともせずにイヴァは大鎌を振るって御剣に向かって数発の衝撃波を飛ばす。
刃の様に鋭い衝撃波は不規則な軌道で御剣へと飛来する。
御剣は剣を数回振るうと苦も無く飛来する衝撃波を突破してみせた。
着地した御剣はイヴァに剣を向けたままツクヨに向かって声をかける。
「ツクヨ、また会ったな。確認なんだけど……俺達があいつを倒しちゃってもいいか? お前が自分で成し遂げたいっていうのなら任せるけど――」
「だいじょうぶですよぉー。ツクヨはぁ、自分で蹴りつけたいとかって考えないタイプなんで。世の中楽しむのが第一ですからぁ」
「そうか、ならよかったよ。ちゃんと確認しとかないとお前のココ、みられないだろうからさっ」
御剣が自らの胸をココといって親指で数度突いたのを見て、ツクヨは笑った。
それはとても狂気の笑顔のままだからか微細な変化であったが、御剣にはそれがわかった。
「よし、あいつを倒すぞッ!」
覚悟を決めた御剣は剣を構えたままイヴァへと接近する。
(まずは、ある程度距離を保つ……急くな、チャンスはきっとあるはずだ……ッ)
「全員、邪魔だぁぁぁぁぁぁーーーーーーッ! キエロキエロキエロォォッッ!」
錯乱したように滅茶苦茶に武器を振り回すイヴァであったが、その攻撃は驚くほどに的確で見えないほど早く振るわれる大鎌の一撃、一撃が必殺の威力を持っている様であった。
無暗に突っ込めば斬り裂かれるどころか粉微塵である。
御剣の後ろから八神の声が掛かる。
「あいつはかなりのダメージを負っているが、一度も怯まない。まだ可能性の段階だが、既に痛覚がないのかも知れない」
「痛覚が……」
戦闘による異常興奮で武人であればある程に痛みが麻痺し一切の痛みを感じなくなる時があるという。
「それなら……ッ!」
荒れ狂う暴風の様な大鎌の間合いに潜り込むと御剣は地を這うように姿勢を低く保ち、イヴァの足を狙って剣を振るった。
(意識があるという事は、防御行動もするはず。それを狙えば!)
イヴァはそれに反応し足への攻撃を防御する様に大鎌を振るう。
その瞬間を待っていたとばかりに御剣は頭の中で撃鉄が落ちるイメージを思い浮かべた。
彼の身体が、その全てが瞬間的に加速し剣の軌道を変えていく。
それは下段から上段への切り上げであり、振り抜いたと同時に加速した世界の時間が元へと戻った。
戻ったと同時にイヴァの身体から赤い鮮血が噴き出す。
「うぐぅぅああああぁああぁーーッ! に、んげ……ごと、き……」
「攻撃が早すぎて殆ど見えねえよ、だが咄嗟に反応する防御行動はいくらお前でも抑えられなかったようだな」
「ぐ、く……そ……」
ふらふらしながらよたよたと少し歩いた後、イヴァはゆっくりとその場に倒れ込む。
だが倒れるよりも早く飛び出した竜司がイヴァを抱きとめると彼は言う。
「イヴァちゃんっ! 今度こそ、伝えるよッ! こんなことやめて、俺達と一緒に楽しい事をしよう! 何やるかってのはまだ考えてないから、これから……だけどさ、みんなで一緒にいっぱい考えて――」
「ふふっ…………本当に、お馬鹿……なん、です、ね……今更私が……受け入れられるわけ……」
そういうイヴァに御剣が言う。
「受け入れられるさ。確証なんてないけどな。だが、君の行動次第で未来はいかようにも変わる」
「そっか……そっか……まだ……私、間に合って……」
瞳に涙を浮かべるイヴァは優しく笑う。
「うん、私は……あなた達と一緒に――――」
「一緒に――何だって?」
「ッッ!?」
突如辺りに吹き荒れる暴風に御剣と竜司、他の皆は目を覆った。
暴風と共に流れる嫌悪感。
そして圧倒的な重圧。
暴風が止んだ頃、そこにはイヴァを抱えたハガルが空中に浮かんでいた。
「悪いがこの娘にはまだ利用価値がある。お前らに渡すわけにはいかん」
「何だとッ! その子は物じゃないッ! 利用価値なんて言い方……ッ!」
竜司はハガルに向かって跳躍し叫ぶ。
言葉は届いた、後はその手を離さないだけだと。
「だから俺にこの子を救う力を……まゆ先生、大好きだぁぁッ!」
言葉とともに発動したろっこんの能力が彼の両の腕を金属化する。
だが触れるよりも早く彼の身体を強烈な痛みが襲う。
腹部を抉る様に殴られた感覚が彼の口から血を噴出させた。
「ごっ……はっ……!」
「無様だな、人間。圧倒的な力の前に……成す術がない」
ハガルが片手をかざすと四方八方からの乱打が一瞬のうちに竜司へと叩き込まれた。
続け様に撃ち込まれる打撃はふっと止んだ。
見ればハガルの腕に一筋の流血が見て取れる。
防御もできず、サンドバッグの様に殴られる竜司を救ったのは御剣であった。
「……なんだ、邪魔をするか……人間」
「生憎、仲間を見捨てる趣味は無くてね」
「その通りだ、人間は意外と恐ろしいぞ、ハガル!」
御剣と八神の言葉に反応する様に他の仲間達が次々と駆けつけてくる。
「ふむ……分が悪い、か。ここは退く。イヴァをどうにかしたければ次にあいまみえた時にどうにかするがいい……できるものなら、な」
「待てッ! ハガルッッ! ぐっ……!」
空間に消えていくハガルを追おうとする竜司だったが身体に走る痛みがそれを叶えてはくれない。
ふらつく竜司を美咲妃が支えるが竜司はその場に力なく座り込む。
自分の手を見ながら彼は言う。
「確かに届いたんだ……一度は。あの子に……届いたんだ…………ちくしょぉおぉおぉぉぉッ!」
◆終章「これからということ」
救出したマエトロに感謝され、町の実力者でもあるマエトロの好意でささやかな宴がひらかれ、もてなされた一行であったがその心の奥にはもやもやしたものが残っていた。
テラスにて果実のジュースの入ったグラスを傾ける御剣の元に八神がやってくる。
「どうしたんだ、こんな所で」
「いや……宴って気分になれなくてな。竜司だって……明るく振る舞ってはいるが……実際は」
視線の端にみんなと宴を楽しむ竜司がいた。
だがその表情のどこかには空元気といった物が見て取れる様な気が御剣にはしていた。
「そうか……まあ、ああいったことがあれば誰だろうとそうなるさ」
「……」
「そう言えば、マエトロさんが狙われた理由だがこの町で一番の経済力、影響力を持つという事が原因という線で合っていそうだよ」
「ということは……奴らは影響力の高い人物を狙っている……」
「そういう事になる。ま、リベレイターの明確な目的については何もわかってないけどな」
不意に訪れた沈黙。
二人は何もしゃべらないままただ、時間が過ぎていった。
「あらあらこんな所だったんですかぁっ! 御剣さん、八神さん、探したんですよォーッ!」
そこに現れたのはすっかり傷も癒えたツクヨであった。
「前にココ、見せるっていったじゃないですかぁ? それを嘘をつかない女であるツクヨは実践しようと思いましてぇ」
そういうと着物をはだけ、ツクヨは胸部分を露わにしていく。
「ま、待った! それはそういう意味じゃなくだなっ! ああ、いいから服を着てくれッ!」
「そうだっ! おいそれと女性が脱ぐもんじゃないッ!」
「お二方、よくみてくださいよぉ……ツクヨの大事な『コア』を」
「え……?」
二人が指の隙間から窺うと、ちょうど胸と胸の間、谷間にあたる部分に小さな三日月型の宝石が埋まっているのが見て取れた。
それは淡く黄色に発光していてとても美しい印象を受ける。
「これはコアといって、私達の身体を維持する大事な大事な器官です。これを破壊されると死ぬんですよォ?」
すっと服を戻すとツクヨはくるくると回りながら説明を続ける。
スリットの入った衣服の端からは異形化した両足の先が見えていた。
「逆に言えば、ここが損傷しない限り死にませんー。ですが、再生不可能なぐらいに身体が損傷してしまえばまあ、多分死にますけどねぇ?」
「君は一体……」
「私達はある目的の為にベースとなった身体に改造を施された存在なんですよぉ? 私のベースは誰かは……もうおわかりでしょうけど」
二人の視界の中でツクヨと以前ツクヨが姿を変えていた女性『ルナ』の姿が重なる。
「まあ、人格は残らないので……ある意味『生まれ変わった』といった表現が適切でしょうけどねぇ」
そこまで言ってツクヨの身体が宙に浮かんだ。
「あら? あらあらあら? もうお時間なんですかぁ?」
「そうなのですっ! 宴を楽しみたいと思ってこれでめいいっぱい無理をしてるのですよっ!」
ツクヨの隣に出現したのは水色髪のロリ少女、ちーあであった。
宴には積極的に参加せず元の世界に帰る準備を進めていたという彼女だったが、その口にはソース汚れがあり片手にまだ串焼きをしっかりと持っている辺り説得力はない。
「美咲妃さんの呼ぶ声に応じてきてみれば、まさかのあなたが仲間になってるじゃないですか。すっごくびっくりしたです」
「あひゃはっ! あの人のおかげですねぇ……来てくれなかったら宿無し文無しになる所でしたよぉーっ」
「いいからくっつかないでくださいぃぃぃっ! ああ、もうっ! もう帰るのですッ! 皆さんも転移させるのですよっ!」
そう言ってちーあが腕を振り上げると視界が白くぼやけていく。
その感覚にああ、元の世界に帰るんだなと一同は理解する。
白くなっていく視界のなか、マエトロの感謝の言葉を聞きながら彼らの意識は眠りへと落ちていった。
◆
次に気が付いた時は見知った寝床の上だった。
夢であったのかと思うが、そう思わせない何かが枕元に置かれている。
それは小さなメッセージカードであった。
そこにはこう書かれている。
「みなさまへ。ツクヨはしばらくちーあの元に置かれる事になりましたぁー。そちらにもちょくちょく遊びに行けたら行くので、その時はよろしくですよぉ? あ、もしかしたら夜中寝ている間にツクヨがみなさまのアレをアレするかもしれませんが……うふふふ。アレって何かって? あひゃはっ! なんでしょうねぇ、なんでしょうねぇっ! ま、ご想像にお任せします。それでは皆様助けて頂いて、ありがとうございましたぁっ!」
最後にツクヨより愛を込めて、とキスマークが付いている。
どこまでもからかっていくスタイルのツクヨに笑いながらも、次にハガル達と会った時は決着をつけると……そう心に決める一同であった。
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あとがき
担当マスター:
ウケッキ
ファンレターはマスターページから!
遅れまして誠に申し訳ございませんでした。
皆様にご迷惑をおかけしてしまい、深く反省しております。
今回のお話ですが、ついにリベレイターの動く目的、ツクヨ達が何なのかといった点が徐々に出始めてきております。
ツクヨ達と異骸の関係。リベレイターの真の目的。
そして接触してきた謎のノイズの走る人物。
これから先、彼らはどうなっていくのでしょうか。
それでは今回はこの辺で。
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冒険
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定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月20日
参加申し込みの期限
2016年12月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月27日 11時00分
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