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お絵かきの時間
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■天才は己を知らぬもの
「おつかれさマウンテンですわ!」
いきなりこんなことを書かれて困惑なさるやもしれぬ。
ので、状況からちゃんと説明しよう。
染井 湊
が放課後の図書室で本を読んでいた時のことである。
今日もふんわりと日が暮れていくなあと思っていた所で、扉が勢いよくがらりと開いた。
静かにするのが常識みたいな図書室にこれまた元気な来客だなあと振り返ると。
白い髪に白い肌、骨を焼いたような灰色の目をした少女、
上下 左右
が杖を片手に元気よくこう唱えた。
『おつかれさマウンテンですわ!』
……申し訳ない。ここまで書いてもまだ全然意味が分からない。
湊も画面の前のみんなと同じ気持ちだったようで、暫く彼女の顔を眺めた後『おもしろいね、じょうげは』と呟いた。
「ごきげんよう、染井先輩。なにを、読んでらっしゃるの、かしら?」
左右に身体を振りながらリズミカルにやってくる左右。
この子は人生楽しそうだなあと思ったが、口に出すのもなんだか失礼な言いぐさである。
湊は本のページをとんとんと指で叩いた。
「難読漢字の問題集だよ」
「あら、小説じゃあありませんのね」
「たまにはね。けど、この文字がどうにも読めなくて」
指で叩いたところには『猩猩』と書かれている。
「あらまあ、たしかに難しい字ですわねえ。同じ文字が二回並ぶ……動物を表わす文字ですのね」
同じ音が二回続く動物なんていましたかしら。左右は頭の中でニャンニャンとかワンワンとか全然関係ないものをぽわぽわ浮かべていた。
「答えあわせをしようにも、解答が塗りつぶされていてね。こういうのはよくないんだけれど……まあ、こんな時は僕のろっこんが役に立つ」
栞を挟んで、本を閉じようとして……。
あ、そういえば単語を呟く必要があるんだった。
そう思った所で、左右が漢字辞書を引いてもってきた。
「先輩? この文字、ショウジョウと読むそうですわよ。動物の名前としてはオラウータンだとか」
猩猩という言葉にはそもそも、酒に酔って舞い踊る架空の生物という意味がある。元々能のひとつで、猩猩という能面も有名だ。転じて酒に酔って踊るものという意味がつき、さらには猩猩という架空の生物になんだか近い様相と振る舞いをするオラウータンに当てはめたものという説がある。キリン(麒麟)やバク(貘)みたいなもんだね。
そもオラウータンという呼び名も森の人という意味のマレー語をそのまま固有名だと解釈したヨーロッパ人が呼び始めたもなんだそうで、学名はともかく俗称というのはなんかぼんやーりした理由でつくものである。
さておき。
「オラウータンって、どんな動物でしたっけ」
「百科事典を持ってくればいいよ。折角だし、描いてみようか」
鞄からスケッチブックと画を描くための道具を出していく湊。左右もなんだか楽しそうに自分の道具を机の向かいに広げていった。
辞典を開いて写真を眺め、それぞれにイラストで表わしていく。
とはいえ、イラストというのは参考があってもそう簡単にはいかないものだ。
湊がちょっぴり苦労していると、左右も鉛筆を手にむーんと頬を膨らませていた。
「行き詰まったかな?」
「そうなんですの。オラウータンの茶色をどう出したものか。緑は簡単ですのに」
「…………ん?」
最初の表情のままかくんと首を傾げる湊。
よく見れば、左右はスケッチブックの他には鉛筆しか出していない。
堅さの異なる鉛筆が数種類出ているが、それだけである。
「……まさかね」
そう思いつつ、自分なりに色鉛筆でイラストを完成させていく湊だった。
しばくして。
「できたかい?」
「かんぺきですわ! せーので見せ合いましょう?」
「いいよ、せーの――」
じゃじゃーんと言って、と見せられた左右のイラストに、湊は顔を(若干ではあるが)引きつらせた。
なんかフルカラーのイラストができあがっている、ように見えた。
かつてモノクロ映画しか存在しなかった頃、あらゆる工夫を通じて白と黒しかないスクリーンに色鮮やかな風景を見せようとしたというが、よもや……。
「うん、なんだか……目の錯覚かな」
「そうですわねえ。茶色は赤がうにゃうにゃした色ですからどうにもうまく出せなくて、少し赤が強すぎるオラウータンになってしまいましたわ」
「そういうことじゃないんだ。うん、いいよ、なんでもない」
目をそらす湊。一方で左右は手をパチンとやって笑った。
「そんなことより先輩のイラストは素晴らしいですわ! 言語で表現できない爆発的な芸術センス! 周りのひとがざわついているのも無理ありませんわね!」
ああそういえば周りに人が集まってるなあと思ったが……絶対自分のイラストのせいじゃない、とも思う湊である。
「まあ、いいか。そろそろ帰ろう」
「はい!」
道具を片付けて席を立つ二人。
扉の前に立ったところで、左右がちらりと振り返った。
「でも先輩、描くのはオラウータンですわよ」
「え?」
「え?」
湊はなんか不思議な生き物が怪しく舞い踊っている抽象画みたいなものを見下ろしてから、再び左右の顔を見た。
「なにを言っているんだ?」
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あとがき
担当マスター:
青空綿飴
ファンレターはマスターページから!
お疲れさマウンテンですわ。青空綿飴ですわ。
あっこの挨拶真似するだけでもサニティゲージが削れる。すごい!
さておき
絵画というものは描くひとの心のありようが現われるものですね。
今回は描く絵画ではなく、描く場面を客観的に表現することで皆さんの横顔を切り出せたかなと思います。
自分が分からなくなったら画を描いて見つめ直す、なんて人もいるくらいで。
今度また、何かを描いてみてもいいかもしれませんね。
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担当ゲームマスター
青空綿飴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月10日
参加申し込みの期限
2016年12月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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