this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
雪に松明、夜空に花火、宇奈月温泉雪祭り
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
7
つぎへ >>
■
雨崎 荒太郎
と
西野町 かなえ
の場合
温泉街のペアチケット。
この言葉に含まれる意味を、深く考える者は少ない。
友達と一緒に行ってこいと貰ったこの二枚のチケットを手に、
西野町 かなえ
は宇奈月駅の前にいた。
「……駅着いた。友達と一緒……っと」
携帯に親への連絡メールを入力し、ちらりと振り返る。
「かなたんも思い切ったことするね。駆け落ちみたい!」
雨崎 荒太郎
が満面の笑顔で背伸びをしていた。
メールを送信するかなえ。
口元にあて、ためいき。
「うそ、ついちゃった」
雪降る宇奈月。
それも祭りの季節ともなれば駅前通りは別世界の様相を見せてくれる。
おなじみの祭り屋台が準備を始め、町内会らしき人々が法被を纏って道の雪をへんてこな道具(雪の多い地方では各家庭に標準装備されている雪かき専用アイテム)でどかしていく。
ふと見上げれば雪模様の山があり、振り返れば昭和から時間の止まったような店が並んでいる。
どこをむいても別世界。誰の目も届かないような場所に来たという意味では、ちょっぴり駆け落ちめいていた。
「折角やし、こーたん。お散歩してみぃひん?」
「そうだね。なんだかのすたるじーって感じだし」
ホテルの更に先には黒部渓谷を見渡せる専用の展望台がある。
なんだかガイコクのナントカってゆー人が作った前衛的な展望台らしく、謎のぐにゃぐにゃオブジェを通っていけば雄大な渓谷を見渡せるようになっている。
妙に奥まったところにあるせいか、祭りの時期だというのにあまり人がいない。
荒太郎とかなえは顔を見合わせて、無言のまま静かに手を握った。
一度夕ご飯を済ませてから、二人は夜の温泉へ。
「ごめんごめん、まだ怒ってる?」
「べつにそんなんやないもん、うち」
荒太郎が豚の角煮がかなえの家の豆腐とどっこいだとか言ったもんだから軽くふくれているのである。
とはいえ水が美味しいとなんでも美味しいというのが食のセオリー。当然のようにお茶まで美味しかったので、かなえとしては認めざるをえないおいしさである。
ここの水なら、きっと豆腐もおいしかろう。
さておき、それから暫くしてかなえはお風呂場の前にあるベンチに腰掛けていた。
一度分かれて入った温泉はなかなかに雰囲気のよいものだった。
露天風呂には幻想的なランプが灯り、岩と水面をぼんやりを照らすのだ。
外の空気は冷たいが、温泉はむしろ熱いくらいなのでいつまでも使っていられる気がしてしまう。
おかげでほっこほこである。
ややあってお風呂場から荒太郎に手を振った。
「おかえりこーたん、お風呂気持ちよかった?」
「んー、ほっこほこ」
にっこり笑う荒太郎に、かなえは目をそらしながら呟いた。
「あんな、聞いたんやけど……貸し切りのお風呂今からでもとれるらしいで」
「うん?」
なんとも言えない顔で首を傾げる荒太郎。
かなえは浴衣の裾をちょんと摘まんだ。
「雰囲気が素敵なんやて。どんなんやろーなー……て」
「ふうん貸し切り……ハッ」
荒太郎は全てを察した。
全てを察して、ロビーへと走った。
ホテル桃源郷の貸し切り温泉は、文字通りの空間である。
岩と木々によって綺麗に周囲と隔絶され、端にちょこんと置かれた灯籠めいたライトがオレンジ色に水面を照らしている。
先に入ったらしい荒太郎は湯船をちゃぷちゃぷとやりながら。
「かなたんも入ってきなよー、ほらほら。綺麗だしあったかいよー」
と声をかけてくる。
積極的な。
かなえは浴衣の裾に手をかけ、ごくりと息を呑んだ。
帯を解き、浴衣を脱ぐ。
引き戸にそっと手をかけて、そして思い切って開いた。
「お、おじゃましま――」
なんか荒太郎が真っ赤になってくてんとしていた。
「わー! のぼせとるぅー!」
その後どうなったか、書いた方がいい?
くてんくてんになった荒太郎を布団に寝かしつつ、かなえは空にあがる花火を眺めていた。
窓から眺める花火というのは、なかなか新鮮なものである。
あれだけ間近に、大きく、派手に打ち上がる花火を、座敷に座って見るというのだ。
顔を七色に照らされて、荒太郎がぼんやりと目を開く。
「あ、こーたん目ぇさめた?」
「うん、ごめんごめん。なんだかのぼせちゃったみたい。浴衣……」
着せてくれたんだねと言おうとして、口を閉じた。かなえが窓の外を見ている。
頬が赤く見えるのはお風呂上がりだからか、それとも花火の色を映してか、それとも……。
ふと身体を起こす。
布団が二つくっつけて敷いてある
「えっと……かなたん」
「は、はい」
「おれ……頑張るから」
なにを?
と聞くほどかなえも少女じゃあない。
十六歳乙女である。
ここで一言、言ってあげるだけでよい。
ひとことだけ。
ひとことだけだ。
「こーたん、うち――」
二人の手が重なったその瞬間、かなえの携帯電話が鳴り響いた。
うにゃーとわきゃーの中間くらいの声を出してダイビングキャッチ。
「誰やこん――あっ、おとん? ううんどうもしてへんよ? 雪祭りたのしーわー、今友達とウノしとったんよウノ。明日ちゃーんと帰るからうん、うん、ほなおやすみー」
通話終了ボタンを押し込む。
ふう。
かなえは念のために携帯の電源を切りつつ、荒太郎へ振り返った。
「こーたん」
「う、うん」
「うちな……」
手を握る。
互いの手のぬくもりが、心臓の鼓動が、花火の音と重なった。
「うち……」
とすんと荒太郎の胸に額をおとす。
「かなたん? かなたん?」
「……むにゃあ」
荒太郎は虚空を見上げ。悟った目をして呟いた。
「って、寝てるし」
続きはもっと、大人になってからだろうか。
花火の音は、もうしない。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
7
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
雪に松明、夜空に花火、宇奈月温泉雪祭り
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
青空綿飴
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月01日
参加申し込みの期限
2016年12月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!