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\ オーバータイム!/
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●
朝起きると、女になっていた。
「~~~~っ!?」
鴻上 彰尋
は混乱して思わず叫び出しそうになる口を手で抑えた。両隣に敷かれた布団ではすやすやと弟妹が寝ている。起こすのはまずい。
もぞりと布団を頭から被って、軽く自分の身体に触れて確認してみる。自分で触れるのに妙に柔らかいこの感触は、間違いなかった。
ジリリ、と目覚まし時計がけたたましく鳴った。唸り声のような気だるそうな声を上げながら、弟が目覚ましを止める。
「お兄ちゃん、起きて」
「ご、ごめん、なんだか具合が悪いんだ。風邪かもしれないから、先に朝ごはん食べに行ってて」
揺すり起こして来る弟へと話す彰尋の声は、心なしか声もいつもより違う気がした。
布団に阻まれてくぐもった音になったおかげか、特に怪しまれることなく弟は「はーい」と返事をし、妹を起こして寝室から出て行った。
毛布の中で押し黙り、リビングから聞こえてくる音が聞こえなくなるのをじっと待つ。「いってきます」の声と、玄関の開け閉めされる音を確認して、ようやく彰尋は毛布から顔を出した。まだ寒い頃とは言え、毛布の中に小一時間も入っていればやはり暑いことに変わりなく、じっとりと汗ばんだ肌を冷気がするりと撫でてくる。
「……と、とにかく、着替えよう」
寒さでふるふると身体を震わせながら、彰尋はとにもかくにも服に手をかけた。自分の身体だというのに、なんとなく気恥ずかしくて目を逸らしながら服を脱ぐ。
ふと、部屋の鏡を見てしまう。鏡の向こうにいる、自分の面影を宿した女性の乳房が目に入ってしまい、彰尋は軽く目眩を覚えた。彼にとっては興奮よりも自分の身体が変化してしまったショックの方が余程強いのだろうか。
「油断した……」
今度こそ絶対に見まいと心に誓いながら、手早く自分の衣服を身に着ける。サイズが妙に大きかったり逆に足りなかったり、擦れたりと触れてしまったりと難儀しながらも、袖や裾を折って調整したりと工夫を重ねてなんとか彰尋は着替え終えた。
鏡で自分の着衣に問題ないか、前、後ろと確認してみる。
「ベルトの穴が足りないからサスペンダーでズボンを吊り下げてみたけど……」
何というか、左右から余計に胸が強調されたような。口に出しそうになって、いや、と頭を振った。口に出したら本当にそんな気がしてきてしまう。気のせいなのだ。
実際はと言うと、適切な下着の類を付けていないから胸が強調されるのは自明の理であるのだが……。
「何で着替えでこんなに苦労してるんだろう……」
あまりの気疲れに、重い溜息をついてしまう。
彰尋はふらふらとした足取りでまだほのかに朝食の匂いが残るリビングへ向かった。
「朝と昼はどうにかなるな……。ああ、でもそうか。夜も作らなくちゃいけないのか……」
冷蔵庫の中身を検めながら、材料から今日の献立を逆算するが、明らかに量が足りていなかった。
「そういえば今日は特売日だったな……」
ふと思い出して、動きを止める。この姿で外出することにいささかためらいを覚えはしたものの、それでもやっぱり台所事情と家族バレの方に心の天秤が傾いた。
なにはともあれ、この姿を家族には晒せない。晩ご飯は作り置きしておいて、温めて食べて貰うなりしておこうと献立のメニューを考え直しながら、手早く簡単な朝食を作り上げる。
メールで兄へとひどい風邪を引いてしまって、弟妹にうつすと大変だから部屋を交換するように打診すると、しばらくしてから了解の返信が来た。これで一安心だろう。
「いってきます」
変装のためと思って、なるべく目立たないような母親のコートと靴を借り、マスクをして外に出た。
いつもの道を通って行きつけのスーパーへと足を運ぶ。背が縮んだせいか、よく使う道なのにだいぶ景色が違って見えた。
買い物にしても、いつもは片手で持てるような量を買い込んでも、両手で持ってもやたらと疲れたりしてしまう。そこまで筋肉があるわけでもない彰尋だが、女になってさらに力が落ちてしまったのだろうか。
「貴重な経験といったらそうなんだけど……」
演劇に強い興味を持つ彰尋にとって、異性としての経験と言ったらそれこそ夢のように貴重な、普段では得られない経験なのだが、いかんせん意識が男のままでもあり世間体というのもあり、想像していた得られるものがだいぶ違った。いや、これもまた別の意味では貴重な経験なのだが。
安いからと少し買い込み過ぎてしまったのは、少しいけなかったかもしれない。重いエコバッグを途中で降ろして、休みを挟みながら苦労しながら家に帰っていく。
「ただいまぁ……」
玄関先に荷物を置いて、へなへなと椅子に座ってしまう。思ったよりも時間がかかったし、疲れてしまった。
「ば、晩ご飯作らなきゃ……」
一瞬、母親ってこんな感じなのかな、と想像して、なんとなくいつも働いている母に思いを馳せる。“普通”と比べれば、かなり複雑と言っていい家庭だったが、それでも彰尋にとって母は変わらず大切にしたい人物なのだろうか。
鍋を毛布に包んで保温し、炊飯器をセットして、メモ書きを置いて夕食の支度も終わりだ。今日は身体が温まるようにと赤いシチューにしたから、きっとみんな喜んでくれるだろう。
すっかり着替え終えて、ふらふらとした足取りで兄の部屋に辿り着くと、倒れ込むようにベッドにうつ伏せになった。胸の圧迫感で、すぐにごろんと寝返りを打つ。
「色々と女性について身をもって知ってしまった……」
今日は隠せ通しはしたけれど、明日はどうなるのか知れたものではない。
「ずっと続くと大変そうだな……」
隠し続けるのも無理が出てくるだろう。みんなに何と言われるだろうか。
疲労した身体を休める心地良い時間。自分だけしかいない静かな家の中で、明日はきっと元に戻っているようにと心の底から願いながら、彰尋は眠りについた――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
豚野郎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
お色気
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月21日
参加申し込みの期限
2016年11月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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