朝起きると、
鈴金 令は男になっていた。
「……はぁ?」
姿見に映った自分の姿を見て素っ頓狂な声が出る。その声さえも普段とは違って低いものだ。
細マッチョとでも言うべきか。筋肉は服の下からほのかに主張するだけだが、実際に触ってみれば確かに堅い。
「ていうか、なんか身長も一回り大きいような……」
お父さんの若い頃ってこんな感じだったのかな、などと想像しながらためつすがめつ色々な角度から顔を見てみたりする。
「神魂の影響、よねえ……」
とりあえず着替えようと思いたち、寝間着に手をかける。身体が大きくなったせいか、寝間着がキツい。
「ブラしてないタイミングだったのは不幸中の幸い、なのかなぁ」
すっかり堅くなってしまった胸元を触れながら苦笑する。下手したら金具がダメになっていたかもしれないし、何より仮にも男が付けているブラを取るのは彼女とて抵抗はある。
ふと自分の心臓の音に気付いた。いつもよりも早い。自分とはいえ、男の上裸を見て少し興奮してしまったのだろうか。
「い、いや、そんなことないし……」
こんなん見慣れてるってもんよ、と強張った笑みを浮かべながら寝間着の下を脱ごうとして、ふと硬直した。
「……待って。待って待って待って」
両手を降参するように上げながら、令は自身の下半身を見る。
男になったということはつまりその、自分の股の間にはアレがあるのだ。
「お、落ち、落ち着け、落ち着けあたし……」
動揺で震える自分の低い声を聞きながら、彼女は顔を引きつらせる。勘弁してよ、と。
「ええ……? これ、どうすればいいの……?」
困惑の声を上げながら天井を見上げる。頭はすっかり混乱しっぱなしだ。
とにかく、いつまでもこんな半裸ではいられない。というかこの姿で女物の寝間着を着ているのはマズい気がする。
「……よし。お父さんのを借りよう」
令の家で男物の服といえばまず父だ。思春期の娘的にはなんか色々と複雑な気分になるが、服を買いに行くための服も文字通り無いので背に腹は代えられない。
「よし、行こう……」
布団の毛布を被って、いざ親の寝室へ一歩を踏み出した。今日一日で効果が切れる神魂の影響だと良いなぁ、と暗澹たる気持ちを抱えながら。
トランスセクシュアルは、良いぞ……。
少年少女が異性化した自身の身体に興味津々になったり戸惑ったりする様は筆舌に尽くし難い尊さと申しますか素晴らしさがあります素晴らしい。
中性的な子にしても外見的な変化は少ないものの、精神や感情的な在り方が若干変わったり、周囲にバレはしまいかと一日を過ごしたりするとかとても良さを感じます。
男の娘に至っては「本当に女の子になっちゃった……」とかちょっと興奮しちゃったりしてかなりオイシイですね。
状況に便乗して普段はできないようなナンパだの気になる異性にアタックや同性にちょっかいをかけたりとかいうシチュエーションも素敵なものです。妄想がはかどる……。脳が震える……。
……大変お見苦しいところをお見せ致しました。
お世話になっております、豚野郎でございます。ぶひぃ。
今回は、
「トランスセクシュアルした日常を過ごしてみよう」
という性別逆転系シナリオです。
近頃流行の精神入れ替わり系ではないので、そこだけご注意下さい。寝ても治りませんしお湯や水を被っても反転しません。(もちろん、PCたちがそういったことを試すのは大歓迎です)
性別が逆転する効果は一日だけ。24時間で効果は切れてしまい、元の姿に戻ってしまうようです。
発動タイミングもまちまちで、朝起きたらなっていたり、気付けば性転換していたり、などなど……。
この神魂の影響を受けている人はごく少数で、島内のあらゆる場所でこの現象が起こっているようです。
性別の変わった後の姿の影響が大きければ、もしかすると友だちにも気づかれないかもしれません。
GAの方のみ、お相手が性別逆転したけど自分はそのまま、というシチュエーションも可能ですので、特に百合ップル、薔薇ップルの方は是非是非奮ってご参加下さい。
※キスシーンや身体の異常チェック程度なら描写できますが、全年齢対象なので性的な要素が強すぎる場合はこちらの判断でマスタリングして一般向けに描写させて頂きます。
性別がある日突然変わってしまったあなたは、その日をどのように過ごされますか?
アクション、お待ちしております。
・鈴金 令について
種族:ひと
性別:女
学年/職業:寝子高2年4組・普通科/神社の巫女