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旧市街の外れ。とある家の窓から猫が飛び出した。
焦げ茶色の、活発そうな動きをする若い猫は、屋根から屋根へと伝い歩く。歩道からそれに気づいた小さな子供が、しきりに母親の服を引っ張り「猫がお散歩してるよ!」と指差していた。
すると焦げ茶色の猫はサービスとばかりに、屋根から子供の足元へしなやかに着地してみせた。
「わあ! すごい! お母さん見た!?」
興奮する子供の前で、焦げ茶色の猫は得意そうに鼻面をあげて去った。
実はこの猫もまた、人間なのだ。
小さな頃から興じているモトクロスや、大好きなマウンテンバイクで味わうものとは違う風を感じながら、
宇津野 京
は海へ向かっていた。
(猫ってやっぱり身軽なんだねー! ヒトじゃできないことも出来ちゃうよ!)
京は道中、様々な猫とすれ違った。期待して鳴き声をあげ話しかけてみるが、猫たちは京を見とめるや、身体を低くしてじっと見つめて様子を伺ってから、さっと姿を隠してしまう。
動物は縄張り意識が強いし、猫はもともと警戒心の高い生き物だ。気軽なのは元が人間な京ばかりなのかもしれない。
(そもそも日本語? 猫語? が通じてない……かも。そりゃそうかぁ)
一匹だけ言葉が通じた猫がいたのだが、低姿勢で「あ、怪しいものではないです!」と話してくる猫など『例外中の例外』だ。
(ところでどこに行こうとしてたんだっけ? ああ、そうだ海!)
安全確認の為に——何しろ慣れない猫の姿だから、道路を渡る時は細心の注意を払っていた——顔を上げてみると、潮の匂いが鼻をつく。気づけばもう目の前に堤防があった。
このくらいなら飛び乗れる。足の筋肉に力をこめたところで、先客がいる事に気付いた。薄い赤茶色の長い毛をした京より大きな猫が、海を見つめるように堤防に座っていた。
「Икра……. Я хочу есть.(*イクラ……。お腹減った)」
それは今の京の耳には、ただの猫の鳴き声には『聞こえない』。ひとつひとつ意味を持った何かなのが分かった。
(人間の言葉! もしかしてさっき会った人と同じで——)
京が驚きつつ、人間の耳には「にゃあ」としか聞こえない音で話しかけると、茶色の猫は振り返って「にゃあ」と返してきた。
「あなたも猫になった人間ですか?」
「お家で寝ていたら猫になってた! びっくりしたけど、これは遊び行くほかないねって、とりあえずお布団から出てきたんだ」
「寝てたら……。僕も同じです、ウトウトしてて——」
「うんうん、さっき会った黒い毛に金色の目の猫さんも、『うたた寝から目覚めたら猫になってた』って言ってたよ」
実際に二匹が交わした言葉は単語単語で区切れて文章には聞こえなかったものの、同じ猫同士、ニュアンスだけでも伝わるもので会話は可能だった。茶色の猫は自分も同じ境遇だと話すと、参道商店街のカフェの子供で寝子島中学生のイリヤと名乗った。
京はイリヤの隣に飛び乗り、広がった光景に感嘆する。
「わあっ……、体が小さくなったせいか、余計に海が大きく見えるね!
私さっき屋根の上を歩いたんだけど、視点が違うと全然景色が違うね。見慣れた景色もなんだか新鮮かも!」
「そうですね」とイリヤは相槌を打ったものの、耳は力なく下向きになり、マフラー状の襟毛に顎が埋もれるくらい項垂れている。
京が楽しんでいた『いつもと違う景色』に、イリヤは威圧感を覚えていたのだ。抱っこされて移動していた時には気づかなかったが、鋭くなった五感で得る情報は凄まじく、うっかり分析すると頭がくらくらする。彼は泉の冗談に腹を立てて飛び出した事を、早くも後悔していた。
「大丈夫? 猫はつまんない?」
「……怖いんです。歩いてるだけで知らない人にいっぱい触られそうになったし、何でも背が高くて大きく見えるし、逆に小さい僕は人や車には見えないだろうから、いつもの道でも気をつけなくちゃ」
その上実は視点の違いから迷子になりかけていたのだが、イリヤは恥ずかしさからそれだけは黙っておいた。潮の匂いで海にたどり着けたなら、コーヒーの香りでミルクホールの場所が分かるかもしれないと希望を持って、来た道を引き返す決心をする。
京との出会いで、せめてここから動こうとするだけの勇気を貰ったのだ。
「僕はもう家に帰りますね」
「私はもう少しここで遊ぼうかな。砂浜に出て遊んでも面白そう!」
「そうですか、気をつけて下さいね」
「有難う! 疲れたら帰るよ。お互いに事故に遭わないように、細心の注意を払おうねっ」
「こんな姿ですけれど……、お会いできて良かったです」
イリヤが猫には不似合いな会釈のような動きを見せて去っていく。それを暫く見送って、京は砂浜へ飛び降りた。
砂が毛や肉球に絡む感触が新鮮だ。この体験も、楽しめそうな予感がした——。
「変な猫たち……」
騒がしい音にひかれた
水上 桜
が、足取りも軽く目指していたミルクホールへの道を逸れてみれば、堤防の上で焦げ茶と赤茶色の二匹の猫がまるで会話するように、にゃあにゃあと鳴き合っていた。
少し離れた道で様子を見ていた桜だったが、片方の猫に妙な引っかかりを覚えている。
猫の島とも呼ばれる寝子島だが、日本のノラ猫には長毛種が少ないからだろうか——。否、そうではない。特にあの、豪華なくらいにフサフサした尻尾を桜は知っている。
(どこかで見たことがある気がする?)
誰かの飼い猫? と首を捻っていると、その茶色の猫が桜の方へ向かって歩いてきた。
桜は好奇心でいっぱいになり、そっと手を伸ばしてみたものの、気配に感づいた猫は悲鳴を上げながら飛んで行ってしまった。
「……なんなのよ、いったい?」
本当に妙な猫がいるものだ。あんなに怖がられてしまうと、悪いことをした訳じゃないのに罪悪感が芽生えて、桜は暫く自分の掌を見つめ続けていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月19日
参加申し込みの期限
2016年11月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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