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寝子島高校
【卒業生を送る会】寝子晴れっ、跳躍っ、新たな一歩でにゃーっ!
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●くるりくるりと
演武の時の白の道着に緋袴から、制服に着替えなおした
伊藤 佳奈
が、長身の
セルゲイ・ボスコフ
と踊っている。時折、セルゲイの足を踏んではきゃっとなり、顔を真っ赤にして謝る佳奈。
「わ、ごめんなさい! 盆踊りならともかくワルツとか踊った事なくて」
「ダイジョウブ。心配ないヨ。僕に合わせて」
じっさい、セルゲイは迷いなくステップを踏んでゆく。武道の型のつもりで合わせればいいのだと佳奈が気づくのに、さほど時間はかからなかった。
余裕が出てきた佳奈は、周りを見る余裕が出てきた。ふと見ると担任の桐島先生が女子の先輩と踊っている。
(またお尻が破れてるんじゃないかな)
と変な事が気になってしまったが、今日は大丈夫なようだ。
くるり桐島先生たちが身を翻すと、入れ替わるように赤のシャツに黒のスーツ姿の
早川 珪
先生と
綾辻 綾花
が踊っているのが見えた。
◇
(やっぱり先生、寂しいですよね。卒業式も近いから)
ちょうど先生の身体が空いて自分が声を掛けるまで、早川先生が三年生の女生徒たちと入れ代わり立ち代わり踊っていたのを綾花は見ていた。先輩たちも寂しいだろうが、三年生のクラスの担任だった早川先生も寂しいだろうことは、その表情を見ていればわかる。
励ましや労いの言葉の縁に宿る、別れの辛さ。
自分と踊るときだけでもそれを忘れて楽しんで欲しいと綾花は笑顔を心掛け、送る会のことなど振ってみる。
「
講堂に遊びに来てたにゃんこたちも可愛かったですね
」
早川先生はああ、と頷く。
「寝子高らしかったね。猫も卒業生を送ってくれるなんて」
「そうですね。それに、
熊吉先生のスピーチ
も印象的でした」
「確かに。『何があろうと自分の人生を楽しめ!』ってその通りだなと思うよ。僕も気が引き締まる思いだった。吉田先生に『バカタコ』って言われたくなるよ、時々ね」
大人は上手に叱られることがなかなかなくなるからね、と早川先生は言う。
ああいう風に叱られることって、本当は幸せなことなんだよ、と。
やはり卒業の二文字が染みているのだろう。しんみりする早川先生を勇気づけようと綾花は手を握ってみた。
「本当は私、珪先生のスピーチも聞いてみたかったです」
「いやいや、吉田先生みたいなことはなかなか言えないよ。荒ぶる四股立ちのポーズも出来ないしね」
「珪先生は珪先生らしくでいいと思います。先生は司書ですから、本にかけた言葉を使ったりとか……」
「本にかけて、か。シェイクスピア曰く、『成し遂げんとした志をただ一回の敗北によって捨ててはいけない』とか? うーん、ちょっと説教くさいか」
「そんなことないです。先生が心を込めた言葉なら、みんなの心にも響くと思います」
綾花の言葉に、早川先生はすこし自信を持った様子だった。
そうして踊るうち、曲が終わりに近づいてくる。綾花は思った。
(もう少しこの時間が続けばいいのに)
◇
終わりのない曲はない。
一つの曲がおわり、違う曲が始まる。
あるパートナーとのダンスが終わり、違うパートナーとのダンスが始まる。
ワルツというより些かロックな曲調。
獅子島 市子
がそっと紛れ込ませた自作のプログレである。
佳奈と和やかに別れたセルゲイが、次にダンスを申し込んだ相手は、
野々 ののこ
であった。
いいよ、とののこはセルゲイの手を取った。
小粋な変拍子のリズムに合わせて踊れば、甘く寄り添うというより、くるくると速いステップになる。
ののこはワルツよりこちらの方が性に合うらしく、きゃっきゃと無邪気に踊っている。
セルゲイはののこに合わせながら、まるで娘を見守る父親のような笑みを浮かべている。
だが。
その表面的な笑みに反して、セルゲイは
かの恐ろしき怪人セブン事件
のことに想いを馳せていた。
あのときセルゲイは、自分が相対すべき神の存在を知り、歓喜した。
自分は、ののこを倒すべき宿命にある。
セルゲイがそう悟ったあの日のことがまざまざと思い出されるのだ。
――あれから一年が過ぎようとしている。
(予言の神が本当にこの幼気な少女とするなら、私に課せられた宿命は何と残酷で、運命とはどこまで無慈悲であろうことか)
セルゲイの魂は震え、また、葛藤する。
(私に最後の絶望があるとすれば、この散らない花、そのものだ)
穏やかな笑顔の奥に潜むセルゲイの真意に、ののこは気づかず踊っている。
くるりくるり。
セルゲイと片手を繋いだ格好で、ののこは回転し、身を反らせた。
そのとき何を考えていたか、セルゲイ自身も思い出すことができない。
ただ、指先が、離れた。
ののこと自分の距離が離れる。
ののこが背中から倒れてゆくのがスローモーションみたいに見える。
「大丈夫、野々さん?」
セルゲイは瞬きする。時間の流れが戻った。
倒れそうになったののこを支えたのは、ごく普通の高校生らしい雰囲気の少年、
佐藤 英二
であった。
英二はののこを見ている。
セルゲイのことなど視界に入らないくらい、倒れそうになったののこを心配している。
(なるほど)
セルゲイは音もなく踵を返すと、くるりくるりと踊り続ける人々の中に紛れるように歩き出した。
「わー英二くんありがとー。おかげで大丈夫だったよ」
「良かった……あの、野々さん。もしよかったら……踊らない?」
「いいけど今、先輩と踊ってて……あれ? いないや?」
そんなやりとりが交わされているのを背中で聞く。
ああ、ののこ。
倒すべき神。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月05日
参加申し込みの期限
2016年11月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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