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【卒業生を送る会】寝子晴れっ、跳躍っ、新たな一歩でにゃーっ!
一里塚
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●サウンド・オブ・ブレイヴァリー
壁に咲く桜は
獅子島 市子
。
志波 武道
がそっと隣に並び、声を掛ける。
「踊らないんですか? 楽しんで欲しいな。市子さんも卒業生みたいなものかなーって思うから」
「タケミチ。見りゃわかんだろ、柄じゃねーっつーの」
ダンスなんて。
カップルばかりの会場を見渡した市子の視線が、ふと生演奏バンドのところで止まる。
「……ふーん。楽しめそうなの、あんじゃん」
曲が終わったタイミングで、市子はつかつかと、ピアノを奏でる
呉井 陽太
の傍に歩み寄った。
「なーなー混ぜて貰いてんだけど。ダメか? ってもギターぐれーしかできねんだけどさ」
陽太はちょっと驚いたように顔を上げ、それから糸目をより細めた。
「いいよぅ」それから軽く手を上げて、「誰かギターある?」
すると生演奏に協力していた軽音楽部員が、アコースティックギターを一本、市子に貸してくれた。
「何、弾く?」
軽く調弦をしながら市子は尋ねる。
陽太は譜面の束を捲りながら答える。
「ワルツだから、ショパンとかチャイコフスキーとかいってみる? 一応、小さい頃からピアノは習ってたから定番曲ならたぶん弾けるよぉ」
「じゃ、定番中の定番、いっとくか。チャイコフスキー、花のワルツ」
「ハイハーイ、その曲なら楽譜見なくても弾けまーっす☆」
陽太は明るく答え、折角だから、ギターとピアノのデュオしません? と持ち掛ける。
「いいよ」
市子は椅子に掛け足を組むと、陽太に合わせるよ、と目配せした。
陽太は呼吸ひと息、軽やかに鍵盤を弾く。
市子のギターの音が、伴奏するように、ときにともに歩むように、旋律を奏ではじめた。
◇
壬生 由貴奈
は生演奏バンドの中にギターを奏でる市子を見つけた。
(おっ、しいちゃん演奏する側なんだ)
視線を交わし合った瞬間、市子がふっと微笑みを浮かべる。
市子の方はちょっと前から自分を見つけていたらしい。
(……むむ? 珍しいね、しいちゃんがあんな笑み浮かべるの。あ、わかった……)
――おめでとう。
以心伝心。市子の声が聞こえた気がした。
思い出すのは、授業をサボってつるんでいた入学したての頃。
市子は荒れていたし、由貴奈もきゃぴきゃぴ女子高生ライフをエンジョイする子たちを横目に見ていて。
だから波長が合ったのかもしれない。
今思い返せば「イロイロあった」の一言で片づけられちゃうようなことかもしれないけど、当時はそれなりに苦しかったことが色々あったし、色々やりもした。
(留年しようかとか考えてたなぁ、そういう意味じゃしいちゃんにも心配かけてたかもね)
手を振ると、市子はふたたび微笑みで返事をする。
互いの過去を思えば、今はどっちも明るい方向に進んでる気がするよな、と。
そのとき、踊る人々をかき分けかき分け走ってきた
卯木 衛
が、由貴奈の前でぴたりと止まった。
衛の呼吸はいつになく跳ねている。
「おつかれぇ、うーちゃん。委員の仕事大変そーだねぇ」
「委員の仕事は抜けてきました」
なんてことない一言を言うだけでも心臓はバクバク早鐘を打つ。
頑張れ俺。
すうっと大きく息を吸って、衛は勇気を振り絞る。
「あの! 由貴奈さん、この後のダンス相手の予定ってありますか!?」
「特にないよぉ」
なんて僥倖! 衛は手をズボンで拭いてから片手を前に出す。
「一曲だけでもいいんで、由貴奈さんの時間、独占させてください!!!」
「いいよぉ」
由貴奈は手を差し出す。衛は由貴奈の手をしっかり握った。
バレンタインに手をつないだ時よりしっかりと、だ。
それから由貴奈の顔を見た。
「えへへ、なんつーかこういうの若干照れますね」
「ん。制服でダンスするのは初めてかもだねぇ。いっつもドレスとか着てたから、ちょっと新鮮。うーちゃん、ワルツは踊れる?」
「馴れてるわけじゃないけど精一杯、由貴奈さんをリードします!」
「なら、リードされちゃおっかなぁ」
ふいに市子の視線を感じる。ニヤニヤしている。
(さては隣にうーちゃんがいるからって、からかってる笑みだなー、ちぇっ)
だからって踊るのを止めたりなんてしない。
だって目の前の年下の彼は、とってもとっても必死だもの。
市子と陽太の花のワルツに合わせて踏むステップ。
衛はまじまじと由貴奈を見つめる。
(こうやって近くで見るとやっぱ由貴奈さんキレーだよな。特に目が好きだ)
由貴奈の黒い瞳。縁どるやわらかそうな睫毛。
うん、好きだ。
「なあに?」
頬を染めて呆けたような顔をする衛に、由貴奈は首を傾げた。
「あ……卒業、寂しいです」
衛はうつむく。
一瞬前とは打って変わって悲しげだ。
「んー、うちが卒業したらうーちゃんと会える回数も減っちゃうかもだねぇ」
それを聞くと衛は、『がーん』という効果音が聞こえそうなくらい愕然とした顏になる。
「まぁ、学校の外でならこれからも鉢合わせすることあるだろうけどね」
今度はご主人様に置いてけぼりにされた子犬みたいな顔。
(おやおや。百面相だねぇ)
なんだか愛おしくなってきて、由貴奈は思わず衛の頭を優しく撫でる。
「ふっふっふー、恋しければ大学まで来てもいいよぉ。うちマタ大だからねぇ」
「ほんとですか?」
「ほんとほんと。クッキー先輩嘘つかない」
曲が終わる。本当なら、パートナーをチェンジしなければいけないのかもしれないけれど、どうしても離れがたくて衛は由貴奈に懇願する。
「あの! もう一曲……とかダメですか?」
由貴奈はくすくす笑って、改めて衛の手を握る。
「いいよぉ」
由貴奈はこの日の衛の百面相のうち、このときの顔がいちばんだと思った。
それは大輪の花が咲いたかのような素敵な素敵な笑顔だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月05日
参加申し込みの期限
2016年11月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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