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- 00月00日生 00歳
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【卒業生を送る会】寝子晴れっ、跳躍っ、新たな一歩でにゃーっ！
●お疲れさまっ☆
片付けを終えた実行委員たちがバラバラと戻ってきた。
飾り付けが外された体育館は、青白い蛍光灯の光の下、いつもの景色になっている。
陽太が戻ってくると、ステージの上に紙コップと飲み物が並べられていて、その前で武道が「あれぇ？」と首を傾げていた。
「ここ飲み物置いたのだぁれ？ しかも今残ってる人数分の紙コップも。あ、そうだ☆ 来場者はもう帰られたし、最後に乾杯で〆るのもいいんじゃない？ ねーみんなーそうしようよ！」
朗らかな笑顔で周りに声を掛ける武道の姿に、陽太は黙って目を細める。
（武道君てば……）
だから彼は「解散の前に体育館に集合」と言ったのだ。
ならば。
乗ろうではないか、彼の心意気に。
「はーい。じゃあ、俺ジュース注ぐよぅ」
陽太は明るく片手を挙げた。
「コップ並べてー。ほら、彰尋君も、春彦君も、亮君も、アカリ君も、結梨亜ちゃんも……」
「麗仁くんも、遥斗くんも、衛くんも、ロイスちゃんも、明里ちゃんも……」
武道がコップを回してゆく。
「おっとセンパイばかりに注がせるわけにはいかないっス」
と楢木 春彦は武道からジュースをもぎ取るようにして、武道と陽太にも紙コップを持たせた。
「呉井も志波先輩も、早川先輩も、それからもちろんロベルト先輩も！」
全員に飲み物が行き渡ったの見届けると、武道は高々とコップを掲げた。
「委員長も、皆も……お疲れ様ー！ カンパーイ☆」
「「「カンパーイ！」」」
紙コップどうしをぶつけ合い、実行委員たちは互いに互いの労をねぎらいあう。
マリベルは、これが最後のインタビューとばかりに、ともに戦った――戦ったといって差し支えないだろう――実行委員の先輩たちに、感想を聞いてみた。
「先輩、お疲れ様です。どうでしたか？」
「大変だったけれど、みんなが……私たちも含めてみんなが楽しい日になったのなら、頑張ってよかったわ」
と恩が言った。
「俺もそう思うよー。ロイスちゃんもお疲れさまだったね」
武道が労う。
「実行委員長ロベルト先輩はいかがですか？」
マリベルが手をグーにして、マイク代わりに差し出すと、ロベルトはにこやかに笑った。
「みんなのお陰で何とかやり遂げることができたよ。僕たちがんばったよね！」
それからちらりとアカリを見て、（美少年とダンスできたのも嬉しかったし……でも、このまま、曖昧な三角関係を続けてて大丈夫かな……）などと思ったりもしたのだが――おそらくそれは別の話になるのだろう。
◇ ◇ ◇
後日のことである。
マリベルたち実行委員有志がまとめた「卒送会ふりかえり新聞」が学内に掲示された。
写真をふんだんに使った内容で、卒業生も含め、在校生たちも、みんないい顔をしていると評判になった。
「拓郎君、お待たせしました。彩葉さんとの写真です！」
「よぉ撮れてるで。大事にしぃや、写真も、彼女も」
結梨亜とマリベルが好意で現像してくれた写真と、元の画像データを受け取った拓郎は、思わず赤面した。
「あ……ありが、と……」
卒業まであとわずか。
セルゲイは春めいてきた空を仰ぐ。
『世の中に たえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし』
『散ればこそいとど桜はめでたけれ 憂き世になにか久しかるべき』
桜の季節が近づいてくる。寝子島にも、変化の時がやってくる――。
片付けを終えた実行委員たちがバラバラと戻ってきた。
飾り付けが外された体育館は、青白い蛍光灯の光の下、いつもの景色になっている。
陽太が戻ってくると、ステージの上に紙コップと飲み物が並べられていて、その前で武道が「あれぇ？」と首を傾げていた。
「ここ飲み物置いたのだぁれ？ しかも今残ってる人数分の紙コップも。あ、そうだ☆ 来場者はもう帰られたし、最後に乾杯で〆るのもいいんじゃない？ ねーみんなーそうしようよ！」
朗らかな笑顔で周りに声を掛ける武道の姿に、陽太は黙って目を細める。
（武道君てば……）
だから彼は「解散の前に体育館に集合」と言ったのだ。
ならば。
乗ろうではないか、彼の心意気に。
「はーい。じゃあ、俺ジュース注ぐよぅ」
陽太は明るく片手を挙げた。
「コップ並べてー。ほら、彰尋君も、春彦君も、亮君も、アカリ君も、結梨亜ちゃんも……」
「麗仁くんも、遥斗くんも、衛くんも、ロイスちゃんも、明里ちゃんも……」
武道がコップを回してゆく。
「おっとセンパイばかりに注がせるわけにはいかないっス」
と楢木 春彦は武道からジュースをもぎ取るようにして、武道と陽太にも紙コップを持たせた。
「呉井も志波先輩も、早川先輩も、それからもちろんロベルト先輩も！」
全員に飲み物が行き渡ったの見届けると、武道は高々とコップを掲げた。
「委員長も、皆も……お疲れ様ー！ カンパーイ☆」
「「「カンパーイ！」」」
紙コップどうしをぶつけ合い、実行委員たちは互いに互いの労をねぎらいあう。
マリベルは、これが最後のインタビューとばかりに、ともに戦った――戦ったといって差し支えないだろう――実行委員の先輩たちに、感想を聞いてみた。
「先輩、お疲れ様です。どうでしたか？」
「大変だったけれど、みんなが……私たちも含めてみんなが楽しい日になったのなら、頑張ってよかったわ」
と恩が言った。
「俺もそう思うよー。ロイスちゃんもお疲れさまだったね」
武道が労う。
「実行委員長ロベルト先輩はいかがですか？」
マリベルが手をグーにして、マイク代わりに差し出すと、ロベルトはにこやかに笑った。
「みんなのお陰で何とかやり遂げることができたよ。僕たちがんばったよね！」
それからちらりとアカリを見て、（美少年とダンスできたのも嬉しかったし……でも、このまま、曖昧な三角関係を続けてて大丈夫かな……）などと思ったりもしたのだが――おそらくそれは別の話になるのだろう。
後日のことである。
マリベルたち実行委員有志がまとめた「卒送会ふりかえり新聞」が学内に掲示された。
写真をふんだんに使った内容で、卒業生も含め、在校生たちも、みんないい顔をしていると評判になった。
「拓郎君、お待たせしました。彩葉さんとの写真です！」
「よぉ撮れてるで。大事にしぃや、写真も、彼女も」
結梨亜とマリベルが好意で現像してくれた写真と、元の画像データを受け取った拓郎は、思わず赤面した。
「あ……ありが、と……」
卒業まであとわずか。
セルゲイは春めいてきた空を仰ぐ。
『世の中に たえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし』
『散ればこそいとど桜はめでたけれ 憂き世になにか久しかるべき』
桜の季節が近づいてくる。寝子島にも、変化の時がやってくる――。
あとがき
担当マスター：
笈地 行
ファンレターはマスターページから！
お疲れ様でしたー。笈地です！
今回は、ＰＣさん発企画「卒業生を送る会」のスピンオフ的シナリオでしたがいかがでしたでしょうか？
ＰＣさんからのご提案がなければ、卒業生を送る会でこんなに盛り上がることはなかったと思います。
企画や意見まとめなど大変だったかと思いますがお疲れさまでございました。
経緯をご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが
最初、バスツアーみたいな話も出たりしまして……最終的に舞台は学内でまとめようということで落ち着き、
今回のようなパーティ風なシナリオになりました。
こんな風に企画からプレイヤーさんと運営部とが一緒になって作り上げることって
なかなかないんじゃないでしょうか。ゲームマスターとしては本当にみなさんに拍手と感謝です。
今回は先生をはじめ登場ＮＰＣさんが多かったので、もしかしたら知らない人もいるかも？ と
登場シーンにイラストを入れてみました。ぜひ覚えていただければ！
なお、今回登場した３年生ＮＰＣたちの進路は次の通りです。
海原 茂 木天蓼大学社会学部に合格。
北風 貴子 国立大は落ちて、滑り止めで木天蓼大学教育学部に合格。教師になるのが夢。
坂内 梨香 進学せず、Ｒ＆Ｒの社長になり、冒険三昧の日々を送る予定。
芽森 菜々緒 木天蓼大学芸術学部美術学科 進学予定。絵を学ぶらしい。
最後になりましたが、三年生のみなさんにおかれましては、卒業おめでとうございます！
修学旅行シナリオを担当して以来、
三年生のみなさんのことは親戚のお姉さんのような気持ちで見守って来ました。
進学するという方、社会に出るという方、留年するという方……
いろいろいらっしゃるかと思いますが、それも人生。
それぞれの物語、また聞かせてくださいね！ 笈地でした。
今回は、ＰＣさん発企画「卒業生を送る会」のスピンオフ的シナリオでしたがいかがでしたでしょうか？
ＰＣさんからのご提案がなければ、卒業生を送る会でこんなに盛り上がることはなかったと思います。
企画や意見まとめなど大変だったかと思いますがお疲れさまでございました。
経緯をご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが
最初、バスツアーみたいな話も出たりしまして……最終的に舞台は学内でまとめようということで落ち着き、
今回のようなパーティ風なシナリオになりました。
こんな風に企画からプレイヤーさんと運営部とが一緒になって作り上げることって
なかなかないんじゃないでしょうか。ゲームマスターとしては本当にみなさんに拍手と感謝です。
今回は先生をはじめ登場ＮＰＣさんが多かったので、もしかしたら知らない人もいるかも？ と
登場シーンにイラストを入れてみました。ぜひ覚えていただければ！
なお、今回登場した３年生ＮＰＣたちの進路は次の通りです。
海原 茂 木天蓼大学社会学部に合格。
北風 貴子 国立大は落ちて、滑り止めで木天蓼大学教育学部に合格。教師になるのが夢。
坂内 梨香 進学せず、Ｒ＆Ｒの社長になり、冒険三昧の日々を送る予定。
芽森 菜々緒 木天蓼大学芸術学部美術学科 進学予定。絵を学ぶらしい。
最後になりましたが、三年生のみなさんにおかれましては、卒業おめでとうございます！
修学旅行シナリオを担当して以来、
三年生のみなさんのことは親戚のお姉さんのような気持ちで見守って来ました。
進学するという方、社会に出るという方、留年するという方……
いろいろいらっしゃるかと思いますが、それも人生。
それぞれの物語、また聞かせてくださいね！ 笈地でした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2016年11月05日
- 参加申し込みの期限
-
- 2016年11月12日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2016年11月12日 11時00分
