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Walking Pain
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「いやぁ、流石に数が多いね」
ロッカーに篭ってどれだけ経っただろうか。うっすらと汗ばむ顔で
ロベルト・エメリヤノフ
は困り顔で服についた埃を叩いて払う。
ようやく外に出れた開放感もあってか聞こえるロベルトの声はのどかそのもので
来島 アカリ
は、この人はこういう所があるから憎めないのかなと感じた。
「見つかる前に移動しよう」
あんなぎゅうぎゅう詰めは二度と御免だと警戒しつつ
獅子目 悠月
が提案する。
「珍しく意見が合うな」
「逃げるって事? 結構臆病なのな」
思わず顔を輝かせたアカリに悠月は、にっと笑った。
「な! 誰がそんな!」
「来島が」
「なんだって! ならおまえはどうなんだよッ 先に移動するって言っただろ」
「ふん、来島怖いなら怖いとはっきり言ったらどうだ?」
さっきだって震えていただろうと悠月に挑発されて、図星を刺されたアカリは震える体を悟られまいと両手を握りしめる。
「こ、怖くも震えてもねーし! お前が怖いからそう見えるだけだろ!」
「誰が!」
悠月は悠月で怖いのを意地と矜持で誤魔化し、平静を装っていた分、それを引っぺがえそうとするアカリに、カッと頭に血が昇った。
「ところで、話を変えて悪いんだけど、実はちょっと怖いから、二人とも僕の隣についててくれないか…」
わーきゃーと言い合うふたりの間にロベルトが割って入る。
「先輩!」
「ロベルト!」
言葉だけでなく喧嘩の仲裁の如く近づき体を割り入れたまま、右腕にアカリの、左腕に悠月のそれぞれの腕に絡ませ、″ぎゅっ″とひっついた。
「ふたりの仲が良くて見てるだけで元気出るよ。それに、ちょっと怖いけど美少年二人にこうしてもらえるなら、いいなぁ……こんな状況でなんだけど幸せだよ!」
移動すら怖いからこうしていこう。仲良しのふたりが自分を挟んでおしゃべりしてくれるなら、どんなに心地いいだろうか。
両手に花というのはどんな時でも癒やしになり、勇気づけられる。
素直に吐露されて、悠月は頬を緩ませた。
「仲が良いかはさておき、……だが、まあ、そうだなロベルトが怖いなら、仕方がないな。
――仕方なく、だ」
「今回だけ特別、ですからね? ロベルト先輩が怖いなら仕方ないって奴ですからね!」
言う、アカリも、また恐ろしさに人恋しさを求めているのは自分の膝の震えからして自覚していたので、渡りに船であった。言い争いもどさくさ紛れに消えてしまったし。
…※…
「足音だ」
気づいたのは悠月だった。
「この足音…さっきの?」
アカリが肯定し、三人は動きを止めた。
こんなベタな展開は正直に言うと、避けたい。絶対、避けたい。
明滅する光の向こう、廊下の向こうに、幾多のシルエットが蠢いている。
ゆらゆらと大きく左右に揺れているのは進んでいるからだ。
こちらに向かって歩いてきている。
戻ってきている!
「早く逃げなきゃ…!」
アカリの声を合図に一塊になっていた三人の硬直が解けた。
「あいつらに目なんか無いだろ!」
まっすぐ一直線自分達目掛けてまっしぐら状態の首無し生徒達に、悠月が苛立ち紛れに吐き捨てた。
首が無いことが逆に混乱を与えてくる。求めている想像しうる行動とは裏腹の予想のつかない動きをされてしまい、対抗策を論じる気にもならない。
それでも、
「隠れられないなら迎え撃つしかないか」
覚悟は決めなければ駄目だろう。
わけがわからないまま首を差し出せと言われてはいそうですか、と悠月は不条理に屈するつもりは無い。
「何を、言って?」
悠月の呟きにアカリは目の下を引きつらせる。
「逃げられないかもと、言ったんだ」
アカリは、――アカリはもう一押しされれば涙が堰を切って流れるだろう程には追い詰められていた。首の無いシルエットに追い掛け回される現実がどこにあるだろう。数も多く、見慣れる光景にいつかは認識も変わるだろうが、それはもっとずっと後の話で、生き死を否が応でも意識する今ではない。取り囲まれてしまえば発狂しない自信が全く無い。
だから。だからアカリはその場に留まろうという悠月の行動が理解できなかった。
「おい、獅子目、何してんだよ!逃げるぞ!」
「いいから先に行け!」
逃げればいいのに。と考えが流れるアカリに悠月は叱責するが如く語気荒く激しさを見せた。
が、次の瞬間悠月は愕然とする。
「見つけた」
満面の笑みで再会を喜ばれ、出現した少女にアカリはロベルトの組んだままだった腕に力を入れる。
腕を解き先に逃げろと前に立っている悠月の背中しか見えないロベルトは一度アカリに視線を移してから、少女へと注意を向ける。
「見つけたのよ」
少女は発見を喜んでる。
「探したのよ」
主語を語らないことで、所在を隠蔽しつつ、
「戻ってきて」
所有権を主張する。
「帰ってきて」
懇願に、相対する悠月はぞわりと怖気立った。
戻って欲しい。帰って来て欲しい。それが示しているのは″ただひとつ″だ。
欠損を帯びるシルエットが、仲間の加入を歓迎するように落ち着き無く左右に揺らめく。
「返して!」
この世に亡い絶叫に、蛍光灯という蛍光灯が一斉に付いた。
少女に魅入られた悠月は、多方向から明々と照らされて幾方向にも伸ばされた自分の影への首無し生徒の接近を許してしまう。
「獅子目!?」
断末魔と共に膝から崩折れて伏した悠月にアカリが悲鳴を上げる。
助けようとするも、恐怖のあまり身体が動かないアカリは、腕を振りほどく勢いで突き飛ばされ、自分も首無し生徒に近寄られ影を踏まれそうになり、よろめく足で回避した。
「悠月!」
ロベルトが崩れる悠月に向かって首無し生徒が振り下ろす腕を自身の肩で受けつつ、悠月をその場から引きずって下がらせると群がってくる連中を足で蹴って追い払う。
距離を保ちつつ戻ってきたロベルトにアカリは遅れて介抱に手を貸せない事が悔やまれる。
痛みに動けない悠月の横に移動したアカリは「先輩、走れますか?」と少女から目を離さないままロベルトに退却を促す。
「本当は背負っていけばいいんですけどね」
ロベルトが受けた手刀の速さは見てる方が痛いと感じたくらいだ。ロベルトも痛めた肩を庇うようにしている。口に出さないだけでこんな立ち回りは難しいのかもしれない。ただ、怪我人に無理はさせられないとわかっていても、立つこともままならない人に走れとも言えない。あの断末魔を聞いて異常があったのは確かである。悠月のが程度が重いとアカリは判断した。先に手当が必要だろうにすみませんとアカリはロベルトに謝った。
並びと形は変わってしまったが、三人並んでその場からアカリを先導役にがむしゃらに逃げ出した。
…※…
駆け込んだ暗がりで、息の上がったアカリは追跡されていないか後ろを振り返った。
「ま、ったく。 ……あんま、無茶してんじゃねーぞッ! ……先輩も、ですからね?」
肩を貸すアカリは悠月に悪態をつき、その向こう側で同じく悠月を支えているロベルトにも小言を忘れない。
言葉とは裏腹に気遣うアカリにロベルトが「そうだね」と体が勝手に動いたとはいえ無茶をしたと同意した。
視線を向けられ、悠月も頷く。
「悪かった、いや……助けてくれてありがとう。ロベルトも俺のせいで怪我をしたなら責任は取る」
「怪我がないならよかったよ。そうだね、人の事は言えないけど…これからはああいう無茶はやめてくれよ。
来島も心配させてしまってごめんね」
蹲るように伏していた姿を考えると静かに両肩を落とす悠月はいつもの彼だった。首を落とさんばかりに振り下ろされた手刀を受けた肩は熱を帯びはじめて腕も上がらなくなっている。
「獅子目……よかった。
でも、情けないことに今度は僕が動けなくなってしまって……」
「心配させてごめんねと謝るそばからそれですか」
演技は上手くないロベルトは八の字眉毛で白状し、呆れたとアカリは思わず悠月を見る。
「少し休む。回復したら作戦を練ろうぜ」
走り回るのと、一所に留まるのとどちらが怖くないのだろうかと天秤にかけつつ、どちらにしろ落ち着いてからではないと結論は出せず、無事である自分がやらねばと、アカリは恐怖心を押さえて周囲を警戒する。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
定員
15人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月01日
参加申し込みの期限
2016年11月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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